わたしたちがふだん目にする本は、ほとんどが紙でできています。紙はわたしたちのまわりにたくさんあるので、その大切さをうっかりわすれそうですが、もし紙がきゅうになくなったとしたら、本屋さんのたなはからっぽになることでしょう。では、大むかし、紙がなかった時代には、本もなかったのでしょうか。また、もしあったとすれば、それはどんなものだったのでしょう。小学中級むき。
高耶を探して阿蘇山中をさまよう風魔小太郎は、島津の鎧武者に囲まれていた。次々と襲いかかる亡霊達に、小太郎は神刀・嵐斬丸で立ち向かうが…。一方、高坂弾正を八海にまかせ、高耶のあとを追う開崎(直江信綱)は、島津兵との戦いで瀕死の重傷を負った小太郎と出会う。「わたしという直江なら景虎様を裏切らない」と開崎に告げる小太郎。ふたりの「直江」の対決が始まろうとしていた。
直江に大将の座を奪われ、謙信に裏切られた高耶は、疑心暗鬼にとらわれて千秋に襲いかかった。千秋を吹っ飛ばしさらに念を撃ち込もうとした瞬間、高耶の『力』の制御が効かなくなった。千秋に直江の死の真実を告げられた高耶は、ひとりで去っていくのだった。一方、島津との戦いが続く古城高校では、ついに『黄金蛇頭』が樹里たち大友によって発掘され、凄まじい威力を現そうとしていた。
あの夏を一生忘れない。兵庫県立こどもの館に集まった23人の中学生たちは初めての野外移動劇づくりに燃えた。ひと夏の熱いドキュメント。
熊本市街の怨霊たちを呑みこんだ『黄金蛇頭』(鬼八の首)は、阿佐羅たちによって、阿蘇へと持ち去られた。それを追う信長、清正、光秀。市内の混乱をよそに、阿蘇では大友と組んだ直江ら新上杉が、阿蘇中岳で陽威ダム建設のための呪法『大火輪法』の準備を着々と進めていた。直江ら新上杉を阻止するために、高耶は彼らと戦うことを決意する。
阿蘇での一件以後、譲は、武田の手に落ちていた。譲の持つ弥勒菩薩の力を得て、信玄は『闇戦国』制覇に動きはじめるのだった。また、綾子は織田に捕らえられ、人質としての日々を送っていた。織田の同志として綾子の前に現れた見知らぬ男は、意外にも…。一方、直江に別れを告げた高耶は、ひとり四国の山中に潜んでいた。そこで出会った記憶喪失の潮に高耶は不審な気配を感じるが…。
「星の岩屋」は岩盤が崩れ落ち、祠は何か大きな力で吹き飛ばされていた。裂命星を先に奪われ、怒りをこらえる直江だったが、かすかに残った高耶の気配を感じるのだった。裂命星を奪った赤鯨衆は、白地城攻略を前に嶺次郎と草間の対立が深まっていた。衰弱している高耶は、白地攻めの遊撃隊長に抜擢されるが…。一方蘭丸の命を受け、裂命星を狙って織田の刺客が迫りつつあった。
剣山で裂命星を護りきってから、高耶は赤鯨衆の新たな熱源となっていた。高耶自身、赤鯨衆を仲間として受け入れつつあるようだった。裂命星を足摺まで輸送するため、特別遊撃隊として室戸の猛者たちが高耶の配下に加わった。だが、中川は高耶を景虎の換生者ではないかと、疑いを持つのだった。一方高耶を探して祖谷に向かった直江は、山中で大きな黒い毛むくじゃらの怪物に遭遇するが…。
「さまよえる良心」と「終わりなき日常」をキーワードに、今最も活発な発言を続ける著者が、オウムと現代社会を分析する。社会が成熟し、幻想が共有されなくなった時代、人はそれぞれの物語を生きるようになっている。その後の事件、状況分析を加えたあとがきを新たに付す。
赤鯨衆に戻った高耶は、傷が癒える間もなく戦闘に復帰した。鷹の巣砦の陥落を聞いた時から、高耶の心はひとつのものに向かっていたのだ。伊達の新型兵器の前に敗れた鷹の巣砦の有り様は無惨で、遊撃隊で無事が確認されたのは、十名だけ。兵頭すら安否が確認されていなかった。直江を気づかう高耶は、嶺次郎に直江の正体をあかそうとする。その時口屋内が攻め込まれたという連絡が入った。