取人の村で傷を癒す景虎。その前に現れたのは速之助に換生した安田長秀だった。速之助の肉体を易々と奪い、傲慢を隠さない長秀に景虎の激しい怒りが!?やがて旅立った一行は近在の橋に棲みついた怨霊退治に乗り出す。お百度渡りをすると十三神将が出現し、願いが叶うという。母の病を治そうと“物の怪橋”に呑み込まれた少女の思いを知った景虎は自ら橋のお百度渡りに挑むが…。
本書の「事件」とは、現代の新聞の社会面を賑わす、犯罪、事故、天災・人災は勿論、近世独特の一揆や騒擾をさす。また人物は、庶民を重視し、とくに人間性を示す逸話などを、数多く収録した。興味深い事件は、当時の新聞である「よみうり」「瓦版」と照合し、どのように報じられて、どのように庶民に感じられたかを解説した。天下泰平庶民の一挙一動を知りえる事件の数々から、時代を読み解く。
生前退位。新元号「令和」誕生。時代が動いた瞬間、共同通信は何を報じたのか。
宇宙服が入らない!?なぜかトイレが壊れる!?地球に還れるのか!?宇宙飛行士のリアルな日常。大西卓哉のISS滞在日記。
自治体職員自らが書き下ろした渾身の記録集。3.11岩手。その時どのような状況におかれ、どのような思いを抱き、行動したのか。被災地岩手の自治体職員と被災地派遣職員がはじめて綴る。
キューバ革命から50年余、ソ連崩壊以来の危機に直面しつつも、一元的な体制を堅持してきた革命政権は、次第に顕在化し始めた社会主義体制の緩みに、いかなる方策をとってきたのか。その動向に世界が注目する、岐路に立つキューバ。キューバ国内外の最新の研究に依拠し、政治・経済・社会・国際関係の面から、体制の抱える現状と課題を、多角的・総合的に分析する。
著者は、カルテの最後のページに、亡くなった患者への手紙を綴り続けてきた。一人一人の患者が懸命に生きた日々を看取った医師が書き遺し、まとめた作品。
夜な夜な出没するという火の玉『ホイホイ火』を調査するために、奈良入りした高耶と千秋。火の玉に殺された塩原の家に向かった高耶たちは、そこで妖怪にとりつかれた少女・なぎと出会った。なぎに寄生しているのは、戦国時代の茶釜の妖怪・平蜘蛛だった。なぎを救うために、妖怪を操る『信貴山の龍神』の正体を探ろうとする高耶たち。だが、宿敵・織田軍も、なぎを狙って動きだしていた…。
朝鮮水軍を率いて、秀吉の軍と野望を打ち砕いた李舜臣の戦中日記。乱のさなかの人・モノ・心の動きを伝える稀有な史料の最終巻は、乱の帰趨を決定づけた戦勝と、直後の英雄の死。
東日本大震災から12年、関東大震災から100年。記憶を風化させず記録をよみがえらせる。哀話や美談ではなく、あの時の状況と心情がつづられた文章の数々。「震災を語り継ぐ」ための方法をもとめて…
興福寺別當・大乘院第十八世門跡經覺(應永二(一三九五)年生、文明五(一四七三)年寂)の日記。
泥さんは反戦・反差別・反貧困の闘志であった。本書は泥さんが遺した膨大な書き物を厳選して編んだ一冊だ。文字だけれど、泥さんの肉声に触れることができる。泥さんの戦う姿も見えてくる。読者は泥さんの熱い思いに触れて涙し、笑い、勇気づけられるだろう。
幼少時の重い心の傷を背負って、もがき苦しみながら生きて来た著者が、医師という選ばされた一筋の道を歩む中で、出会わされる患者さんとの間で、紡ぎ出された「詩」達。人生の悲しみ苦しみに涙し、辛さ切なさの中で、それでも歩もうとしている、あなたの心に届けたい、赤ひげ大賞受賞医師のあったかメッセージ。