半世紀以前より記録語辞典の編纂を志していた国語学の権威が遺した、平安時代の記録語約3万語の資料を集成。小右記・御堂関白記・権記など11点から蒐集し、所出箇所(年月日・刊本頁行)・用例を示す。また、記録語辞典原稿の一部約2,000項目を「記録語解義」として附載する。日本史・国語学・国文学、広く日本語に関心を有する読者必備の書。
二〇〇二年の春に、私は精神科臨床の現場から教育現場へと軸足を移した。二〇年間を臨床医として過ごした末の一大決心だった。転身後は人材育成や専門分野の研究を軸に、ささやかながらも臨床活動を続ける目算を立てていた。それから四カ月ほどして妻に胃がんが見つかり、その後は妻とともに病に挑むことが生活の中心となった。四年半にわたる壮絶な闘病の末、妻は亡くなり、私は教員と医師の二足のわらじを履きつつも家庭では主夫として家事をこなし、また一人親として子どもたちの養育に当たることになった。
現実の“ままならなさ”をいかに綴るか。阪神・淡路大震災の手記を集め出版してきた「記録しつづける会」。その活動は中断も含めた様々な困難に直面する。活動を「よい物語」にしたい欲望もめぐる中、そのままならなさを含み込む研究は可能か。アクションリサーチの可能性を提起する画期的な一冊。
この樹には音がなっている!…自然のなかに身を潜めるように佇む音。そのひそやかな営為にアーティストは何を込めているのか?伝説のアートイヴェント〈現代のアートの森〉に登場したロルフ・ユリウスと鈴木昭男を軸にサウンドアートの真髄に迫る。同時にアートマネジメントのプロセスをつうじ芸術と社会の接点を考える。
本書は、九州各地において、携帯電話中継塔の撤去を求めて提起された8つの裁判の経過とその特徴並びにその到達点と今後の課題を明らかにするために、裁判を担当した弁護士らによる報告と当事者の思いをまとめたものである。
保育がもっと好きになるラーニング・ストーリー。あなたの園のカンファレンスが変わります!地球人のキウィさん+宇宙からきたさまざまなキャラクターと共に体験的に学ぶことができる、いまだかつてないワークブック!“園内研修”“実習事前事後指導”“子育てひろば”での活用にも最適!!
ロシア革命とボリシェヴィズムを世界に対する「浄化」カタルシスと捉え、期待と危惧を秘めたソヴィエト社会を活写、具体的で広い知識と深い洞察に基く先駆的な啓発の書。国際ジャーナリストが残した1920年代ロシアの記録。異色のソヴィエト社会・文化論。
黄河を渡り、生きて祖国の土を踏むこともあるまいと臨んだ最前線の橋頭堡。蒋介石の国民党軍、毛沢東の八路軍、閻錫山が率いる山西軍が敵対する中、筆者は8月15日より数日遅れて敗戦を知る。中条山脈を越え、犠牲者を出しながらも数百キロに及ぶ過酷な撤退行軍の末、正太鉄路・陽泉地区の警備に向かうことになる。出征から2年半、筆者が復員を果たすまでの戦地ドキュメント。
ネット世代の暗号通貨に対する強い関心に着目したことから、「クリプト父さん」と呼ばれた米国商品先物取引委員会クリストファー・ジャンカルロ元委員長。本書は、暗号通貨のリスクをふまえつつ、そのイノベーションの可能性に賭けたジャンカルロ氏が著した闘いの記録である。
慈悲と情けあふれる感動のシリーズ、心の育つ栄養読本。これが21世紀の宗教本。