ランドスケープアーキテクトはこれまで何を考え、どのような景観をつくり上げてきたかを示したものが本書である。収められた景観事例は実に多彩である。しかし、それらに共通して流れている思想は、単にデザインされた景観ではなく、場の特性を汲み取り、人間や生物の営みを受け入れ、情感豊かな空間をつくろうとする姿勢である。それがランドスケープの根源的思想であり、景観創造に対するランドスケープの答えである。
“異郷”である東アジアの都市で日本人は「自己」と「他者」をどのように捉えたのかー。中国大陸部を代表する港湾都市である大連と上海、台湾最大の都市・台北に焦点を当て、19世紀後半〜20世紀前半の「外地」における都市体験を考察。日本人の異文化体験・交流から、政治史、経済史、外交史からは見えない新しい歴史を探る。
病気と障害は並行して進む。障害が固定してからリハビリテーションを始めるのではなくて、固定する前から治療とリハビリの両方を並行して取り組んでいかなくてはならない。医療と福祉の融合である。「あるべき精神科医療」を長年模索してきた著者が、これまでの変遷を振り返りながら、各章末には「まとめ」を新たに加筆している。本書は、病院医療と地域活動の架け橋となる1冊である。精神科リハビリテーションに関わるすべての方に読んでいただきたい。巻末には、JHC板橋会の寺谷隆子先生、桃山学院大学の栄セツコ先生との対談も収録。