小品、あるいは幾分軽めの作品に対したときのカラヤンの上手さが際立ったアルバム。カラヤンにとってはお国ものだけに、相手がベルリン・フィルだろうが、ウィーンの色と香りを十分に盛り込んでいる。
ドビュッシーの名を世に知らしめた「牧神の午後への前奏曲」をはじめ、アバドがベルリン・フィルを振ったドビュッシー集。BPOから透明で淡い色彩感を引き出し、ドビュッシーの魅力をたっぷりと聴かせてくれる。
表現する=縫うこと。8組の作家の鮮烈な競演。
名古屋の東海ラジオで1,260回にわたって放送された『なごやか寄席』の音源。2作とも98年4月の収録で、僧籍に入る前、59歳の元気いっぱいの高座だ。師匠の二代目圓歌が得意とした「西行」も自作の「中沢家の人々」も地噺だけに、この人の笑いを取るテクニックの凄さをタップリと味わえる。
74〜99年の間、東海ラジオで放送された公開録音番組『なごやか寄席』の音源のCD化シリーズ。脂ののっていた頃の色気のある三遊亭圓楽は師匠・圓生ゆずりの「阿武松」と「藪入り」を聞かせる。賑やかな噺にしてしまう口調が愛された橘家圓蔵の「寝床」と珍しい演目の「七面堂」を聞ける。朗らかな声質の響きが小気味よい口調の三笑亭夢楽による「三方一両損」と「転宅」を聞ける。浪曲師志望だったこともある入船亭扇橋によるクスッとさせる程度の生真面目な口調でじっくり聞かせるのが「狸賽」と「味噌倉」だ。とぼけた味わいの口調が持ち味の桂文朝の「雛鍔」「禁酒番屋」「真田小僧」「三方一両損」を聞ける。圓生一門で踊りの素養があり、見せる落語を得意とした三遊亭圓彌が「権助芝居」と「不動坊」を聞かせる。派手なアクションと軽い口調の古今亭圓菊の「井戸の茶碗」と「明烏」を楽しめる。82〜83歳当時の雷門福助は、年齢なりの口調による「浮世風呂」と「やかん」「掛取万歳」「福助芸談」を聞ける。
インテリア・デザイン・建築を結ぶ情報誌特集
極上の建材、一流の仕事
Superb Interior Materials, Excellent Technique
アール・デコの夢
旧朝香宮邸の素材物語
主要内装/アンリ・ラパン 設計/宮内省内匠寮工務課 竣工/1933年
日仏の競演がつくりあげた結晶
板谷敏弘(東京都庭園美術館学芸員)
文様は生きている
下中菜穂(造形作家, 出版業, 東京造形大学講師)
職人がつなぐ旧朝香宮邸の未来
ラフコート仕上げ 湯田勝弘(左官)/香水塔 佐野智恵子(陶磁器修復家)
飾り棚・隅棚 黒瀧道信(家具修復士)
これぞ極上 伝統の素材と技
金唐紙, 越前奉書・檀紙, 襖引手, 聚楽引摺り仕上げ, 漆喰彫刻, 玉虫翅細工, 蒔絵, 組子細工, 神代杉柾合わせ,
中継ぎ表, 籐網代, 鍋島緞通
丹念な手仕事が生む上質
金箔 箔一(石川・金沢)
箔づくりの工程 試作の表情
施工例: LOUIS VUITTON TOWNHOUSE(ロンドン)
FENDI London Bond Street(ロンドン)
FENDI Avenue Montaigne(パリ)
デザイン/グエナエル・ニコラ(キュリオシティ)
竹 高野竹工(京都・長岡京)
編み方の種類 白竹つくりの工程 銘竹と茶道具
施工例:篁(京都) 設計/森田一弥(森田一弥建築設計事務所)
江戸からかみ 東京松屋(東京・稲荷町)
渋型捺染手摺りの工程 木版摺り, 渋型捺染摺りの表情
施工例: 東京松屋UNITY 設計/河野有悟(河野有悟建築計画室)
ほか
400年の歴史を持つ浄土真宗妙見派の京都・龍遠寺。天空の星を写しとるとされる謎の庭園は、さまざまな解釈がなされている。この庭で、庭師が首を切られ死ぬ。4年前には同じ庭で、その息子が殺害されていた。そして、龍遠寺が借景とする山のお堂に放置された手首のない死体…。星座と風水思想を読み解いて、事件は解決の扉を開いていくが…。島田荘司、鮎川哲也、二階堂黎人、有栖川有栖、法月綸太郎氏より絶賛されてきた、今、最も注目される新鋭が放つ本格長編ミステリ。
近ごろ、街でよく見かけるようになったそば屋の“自家製粉”の文字。そば粉を自店で製粉することにどんな意味があるのか、そして店主はそばに対してどんなこだわりを持っているのか。東北、関東、信州、北陸、近畿から30店。自家製粉手打ちそばの店主が、そば粉の繊細さとそばの妙味を語る。
和も洋もあり、自然にふれることを大切にした、さまざまなスタイルの庭を紹介する一冊。
兵庫県の日本庭園、その集大成となる93庭を紹介。