様式の変遷が中心になってきたこれまでの庭園史では、そこに植えられる樹木・草花やその植栽技術などについては、あまり語られてこなかった。しかし近年、飛鳥浄御原宮や朝倉氏遺跡、安土城など、古代から近世にかけての遺跡発掘が進み、花粉分析などの生物学・農学的なアプローチも多用されていることから、かつては文献によってしか跡づけることができなかった植栽を直接検討することが可能になった。日本庭園の源流となった海洋風形式の庭園が移入・形成された飛鳥時代・奈良時代には何が植えられていたのか?平安以降の国風文化の植栽の姿。武家の世となり、茶室に通じる露地が出現すると、何が好まれるようになったのか?そして江戸期の大規模回遊庭園の植栽は?など、時代の状況がどのように植栽を規定していったかをみていくと、日本史における精神世界の構図が、別の角度から見えていく。文化史や都市史研究にも示唆を与える。
家族のことが、好きですか?郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。でも、ひとりひとりが閉ざす透明なドアから見える風景は…。連作家族小説の傑作。
甲院薫の復活ーその事実はキャラバンを混乱の渦に叩き込んだ。この機に甲院派の殱滅を目論む山之内派に対し、真砂は甲院に乗っ取られた由姫を救うため、組織を無視した別行動を開始する。果たして甲院薫は何処に身を隠し、なにを行おうとしているのか。かつて研究所での日々を共にした仲間との再会を経て、真砂達が行きついた先はー!様々な人々の思惑を絡めて始まった戦いは、今、混沌と激しさを増していく…!人気の新・神話第5弾。
たった一枚のエントリーシートで「自分」を最大限に伝える技術を身につけろ。
本書には、箱根マイセン庭園美術館所蔵のマイセン人形のコレクションの中から選りすぐった29点と、特に人気の高い「猿のオーケストラ」シリーズの21体を掲載している。
テーマ別に出題パターンと解答のポイントを詳しく解説。ケーススタディ方式で記述・論述力アップ。
「描きたいんだ。ローズマリーだけじゃなくて、きっとあんたのことも」日本から戻ったものの、エリックの巧みな工作に妨害され、謎解きを進めることができない時弥。しかも、意識をアンディの記憶とシンクロさせた時、「ローズマリーの肖像画」が燃やされた瞬間を視てしまう。だが誓いを破り、ついに描く決意を固めた時弥を、アンディにとり憑かれていた画家サヴァンの悪意が襲う。そして、新たにもたらされた意外な真実とは…!?生者と死者それぞれが胸に抱く狂おしいほどの執着、時計じかけのホーンテッド・アフェクション。
本書の原著書DEAD MARS,DYING EARTHは、アメリカの火星科学の研究者が二酸化炭素の脅威を市民に知らせるために著したものだ。すべて事実にもとづいたサイエンス・ノンフィクションである。環境問題のなかでも気候変動はわかりにくい。森林破壊やゴミ問題、公害などと違って目に見えない。実際に問題が起こるのはずっと先のことのようだし、それがどれほど深刻なのかも理解しにくい。100年後に気温が五度上昇するからといって、それがどうだというのか。原著者はさまざまなエピソードを積み上げることで、二酸化炭素の脅威を読者に示そうとしている。これまでに海洋に蓄積された二酸化炭素が、なにかのはずみで突然、大気中に吹き出したらどうなるか。そんな「事故」は起こらないかも知れないが、そういう可能性があることも否定できない。エピソードの舞台は火星から地球、あらゆる場所と時間に移っていく。読者には、それが唐突すぎるかもしれないが、やがてすべてのエピソードは一つに収斂していく。
70年をかけ全国の名庭を歴覧してきた京都林泉協会による、庭園鑑賞のエンサイクロペディア。歴史と思想、地割、石組、苑路、石造品、建造物等、庭園を理解するために必要な要素のすべてをまとめた。全国約1300件の名園と所在地を掲載、関係年表・参考文献目録など資料も充実。
カントリーサイドに住み、庭いじりにいそしむ。田舎に住まないまでもカントリー・ウォーキングやガーデニングを楽しみ、丹精した庭を開放したり私有地に遊歩道を設けるなど、自然と遊ぶ術に長けたイギリス人ー『ピーターラビットのおはなし』刊行から百年を経た今、英国庭園の成り立ち、プラントハンターの活躍、カントリーサイドの景観に欠かせない森や兎、ジェントルマンと狩りの関係などを通して、イギリスの田舎はなぜ“絵”になるのかを探る。
アントニ・ガウディ生誕150周年待望の最新写真作品集。