100年の歴史を持つ公園が我々の生活になじまないのはなぜか。公園は「文化」だという視点から、本来は西洋文化である公園を日本人のものにするために、日本独自の公園文化の創造の必要性を説く。公園を通して語る日本文化論。
本書は庭園という空間の領有の形式と人間の追想の関連を分析している。詩学とは制作学であり、しつらい、収集、巡礼、そしてパターンは、人間の理解の本質を突き詰めたうえで選定された実に解りやすい分類である。庭園という形態は、文化の圏域を超えて、空間や時間の隔たりを超えて伝わり、咀嚼され、根づいてきた。庭園の部分と全体を結びつけて、空間や形態の構成を成立させているものには、おそらく自然に対する人間の態度が映し鏡のように投影されているはずである。著者たちは、イスラム、ムガール、イタリア、フランスの整形庭園、イギリスの風景式庭園、中国庭園、そして日本庭園、それからバリ島、チベット、カシミールでの自然と人間の関わりを取り上げている。著者たちは場所の精神を訪ね、庭園を見つめ直し、自然と人工性の関わる様々な問題を探究してゆく。庭園には、様々な人工性を見ることができる。その場所に深く関わった人物たちが書き残した感性や所見を通じて、その時代の気分を身近に感じながら、著者たちは実際に庭園を訪ねた折の実感を記している。
本書は、肥料、用土、堆肥、土壌改良剤、容器などを、育てる植物の特性や自分の育て方のクセに合わせて選び、使いこなせるよう、わかりやすく図解で紹介。
本書は、庭を愛するすべての人々に開放されている庭園の研究団体「日本庭園研究会」の会員4人が、自ら設計した庭について、それぞれの庭づくりの考え方を写真と文で具体的に述べたものである。
本書では、どんな樹種や草花にはどんな手入れが必要か、また見方を変えて何月にはどんなことを心掛ければよいかなど、専門家がわかり易く図解で説明します。
「牡丹燈篭」と並ぶ円朝の代表作は、針医兼高利貸の皆川宗悦が酒乱の旗本深見新左衛門に殺されることに始まる、因果因縁が複雑に絡み合う怪談話。宗悦の娘園と豊志賀、深見の息子新五郎と新吉は互いに仇敵とも知らず情痴に狂い…。
カランコロンと駒下駄の音を響かせてお露の幽霊が店…。名人円朝の高名な『怪談牡丹灯篭』と、背景となる舞台、季節感の設定に独特のうまさをみせる『怪談乳房榎』の二篇。語り口そのままに記した速記を収録。
ガーデニングの故郷といわれる英国コッツウォルド丘陵を、林望先生のエッセイと、写真家・鈴木せつ子の二百点近いカラー写真で訪ねます。ウィリアム・モリスが「英国一美しい村」と讃えたバイブリーや、英国ガーデニングのパイオニアがつくったヒドコッとマナー庭園などに咲く花が、あなたの心を優しく癒してくれるはずです。ダイアナ妃に捧げられたバラ、かぐわしい「プリンセス・オブ・ウェールズ」を本邦初公開します。
英国庭園へようこそ。名高い英国庭園から何気ない街角まで“天性の庭師”イギリス人の素顔に迫るユニークな英国文化論。
秘められた歴史、花の物語、ガーデナーへのインタビュー、おすすめの宿まで、庭めぐりの楽しさのすべて。
『真景累ヶ淵』『怪談牡丹灯籠』『塩原多助一代記』等で知られる三遊亭円朝(天保10〜明治33)は、江戸落語を集大成し、近代落語隆盛の道を拓いた名人として名高い。また、参禅し「無舌」の悟りを得たという逸話は、鏑木清方作の肖像画と相俟って清雅高潔の印象を残している。しかし、それは実際の円朝なのだろうか。江戸から東京へ、「御一新」に同化していく芸人の、したたかな生き方と、その裏の家庭の悲哀、そして新時代に舌耕の芸が果した役割を活写する。
“花のラファエロ”と呼ばれたルドゥーテの『バラ図譜』から高木春山の『本草図説』まで、古今東西のボタニカル・アートの粋をあつめた豪華な博物図譜。植物画の歴史、文学に現れたる花の数々、手彩画の美しさが満載。200点ものカラー図版による“白い花譜”と“黒い花譜”の饗宴。
プランツマン荻巣樹徳の世界。80年余消息不明だったバラ、ロサ・シネンシスの野生種再発見をはじめ、幻の植物、未知の種、絶滅したといわれる植物との出会いを求めて、中国、東南アジア、世界各地をフィールド・ワークする。植物を愛し、植物とともに生きる著者が、貴重なカラー写真をまじえて初めて紹介する、花や樹々のかぎりなく奥深い世界。
今日のイングリッシュガーデンのパイオニア。人物像、自然観、カラープランニング、ガーデンデザインを通して、ガーデニングのルーツをひもとく。
木造の清純さに日本的モダニズムの手法を見出した吉田鉄郎が、建築家の眼で日本の住宅を図解。200点あまりの図版とともに語る風土と伝統、庭園と茶室、構法とディテール。1935年にドイツで出版、欧米でロングセラーとなった幻の名著は、木造のデザインを理解する絶好の入門書といえる。
おもに高専から大学編入を目指す学生のために、「ベクトル・行列・行列式」の基本的な部分を演習形式で行う授業用テキストとして作られたテキスト。各節ごとに練習問題を設けた。