イギリスにおける公園の始まりと発達をわかりやすく解説する。ハイド・パーク、リッチモンド・パーク、キュー植物園など二十八の公園・庭園の由来、逸話を記すエッセイ。すべての公園・庭園に写真を掲載し、さらに巻頭にカラー写真を収録する。読者をいざなう楽しい公園・庭園めぐり。主要なものには園内の地図入り。巻末に詳細な索引と参考文献が付く。
最重要課題の環境問題、どのくらい意識していますか、本当に理解していますか。サスティナビリティ=持続可能性、人類の存続を枯渇する化石燃料から再生可能エネルギーへの転換。
非公開の個人庭園を含む113庭撮り下ろし。「テーマ→抽象→造形」という作庭プロセスを、古典庭園との比較、半世紀にわたる作風の変遷から解き明かす。
ちょっとわかれば、もっと面白い。社寺の文化財を楽しむための基本知識を満載。
景観には基準となる物差しがない。経済利益とのせめぎ合いで、景観裁判はほとんど原告の敗訴に終わる。歴史や風土、時代、主観にかかわる景観ははたして学として成り立つのか。
武将にして天下一の茶人、作庭の名人にして建築家、書家として、また歌人として多彩な才能を発揮した江戸の総合芸術家、小堀遠州。その子孫であり、“今遠州”と謳われる小堀宗慶(十二世遠州茶道宗家)氏が全国に残る遠州ゆかりの地を訪ね、その美の心を説く、決定版。
本書の原著書DEAD MARS,DYING EARTHは、アメリカの火星科学の研究者が二酸化炭素の脅威を市民に知らせるために著したものだ。すべて事実にもとづいたサイエンス・ノンフィクションである。環境問題のなかでも気候変動はわかりにくい。森林破壊やゴミ問題、公害などと違って目に見えない。実際に問題が起こるのはずっと先のことのようだし、それがどれほど深刻なのかも理解しにくい。100年後に気温が五度上昇するからといって、それがどうだというのか。原著者はさまざまなエピソードを積み上げることで、二酸化炭素の脅威を読者に示そうとしている。これまでに海洋に蓄積された二酸化炭素が、なにかのはずみで突然、大気中に吹き出したらどうなるか。そんな「事故」は起こらないかも知れないが、そういう可能性があることも否定できない。エピソードの舞台は火星から地球、あらゆる場所と時間に移っていく。読者には、それが唐突すぎるかもしれないが、やがてすべてのエピソードは一つに収斂していく。
著者がイタリアのOlschki社より出版し、2012年度地中海学会ヘレンド賞を受賞した“L’architetto sapiente:giardino,teatro,citt`a come schemi mnemonici tra il XVIe il XVII secolo”を元に大幅に加筆修正を行い、日本語オリジナル版として再構成。記憶術と建築の創造的関係を明らかにする、建築史・美術史・科学史・哲学・文学の各領域を横断する独創的成果。
聖書の失楽園以来、庭園は人びとにとって尽きせぬ憧れの対象としてあり続け、またその占める領野は果てしもなく広がり続ける。天上の楽園としての天国の表象や、ギリシア・ローマの神話の園、貴族たちのルネサンス庭園から世俗化した市民の庭まで、庭園を構成する要素である、門、囲い、水・泉、迷宮、洞窟、庭師、花・樹木・果実などを手がかりに、美術作品を通じ古今の庭園を逍遙、そこに堆積した意味の地層を掘り起こす。庭園論にして西欧文明論。図版多数収載。
地上の楽園、王の視座、世界模型、仙境と禅、珍奇植物の蒐集…。古典期から現代にいたる名園の数々と造園技術の粋を総覧する。
科学的な「知」はどこで、いかにして生まれたのか。植物学や地理学から、法、教育の分野まで、近代的な学知の形成において植民地のアクターが果たした役割に注目し、帝国のネットワークにおける移動・循環の中で科学が共同的に構築される現場を描き出す画期的な書。
子孫を残すため、花が昆虫に花粉を運ばせるためにとる秘策とは?人は花本来の姿をどのように操作してきたのか?植物の生殖器としての花がたどった進化や花粉媒介者とのかかわりから、多様な花の栽培技術やグローバルな流通・貿易事情の歴史まで、花をめぐる科学と文化のすべてがわかる。
歴史を動かし人をつないだバラの魅力を美しいボタニカルイラストとともに。英国王立園芸協会によるバラの「歴史と文化」。