近世の宮廷人たちが広大な敷地に池を穿ち船を浮かべ州浜から眺めた庭、大名たちがその贅を尽くした回遊式庭園など全国各地に残る近世の名園を紹介する。
緑滴る築山、滝口から流れる豊かな水、池を巡る石組。室町・桃山時代から現代に至るまで日本人に最も好まれた作庭様式である池泉の名庭を紹介する。
洋の東西を問わず、安らぎと調和がイメージされ、ユートピアの象徴と見なされてきた庭園-。荒野を切り取って成立する庭園に、魂と自然が一体となる至福の場を見、同時に文化の元型的シンボルを透視する。様々な庭の散策によって到達した豊饒な文化論。
歴史的景観権とは何か。市民と研究者による日本初の問いかけ。口絵写真7点、本文図版・写真74点、年表付。
実に巧妙な建築と庭との関係。主庭・中庭・導入庭。どうすれば建築と庭園に一体感が生まれるのか。
1927年の発刊以来、70年にわたり英国でベストセラーを続けている個人庭園のガイド、「イエロー・ブック」がついに日本語版に。ロンドン市内の庭園190カ所、ロンドン郊外の庭園80カ所、加えてロンドンの王立公園11カ所や、フラワー・ショーなども紹介。英国の著名な庭園写真家の写真もふんだんに盛り込まれ、見るだけでも楽しい庭園案内です。
貝原益軒や小野蘭山ら日本の本草学者たちと、ツュンベルクやシーボルトら欧州から来日した学者たち両者の記述を比較・検討し、江戸の日本人による植物研究の全体像に迫る。
高校2年生の安恭は、他人の体に触れるとその人の声が聞こえるという力を持つ。他人に興味を示さず、いつも一人でいる安恭に、編入生の和田貴嗣はいつの間にか惹かれ、次第に、二人は深い心の奥で結ばれていく。お互いの気持ちを知り、急速にその距離を縮めていたはずの二人だったが、さり気なく安恭は和田を避けるようになる。再び安恭のその力が戻りつつあるからだ。エスカレートする和田の気持ちに、安恭はおびえるようになり…。