“世界の七不思議”の一つ、「バビロンの空中庭園」には不可解な謎がある。王都陥落時に屋上に逃げた王女が、敵兵の眼前で不意に姿を消したのである。考古学界の権威・葦沢教授はその謎に取り組んでいたが、解明直前に大学の屋上から墜落死した。しかも、犯人は屋上から忽然と消失、まるでバビロンの王女のように…。二千年の時空を超えた「人間消失」トリックとは。
日本庭園は古来より山水に親しんできた日本人の心をあらわすかのように、自然が凝縮され我々に癒しと憩いを与えてくれる空間です。本書は初めて庭をめぐる人、どこがよいのかわからないという人に、そのみかた・見どころを平易な文章と多数の図版でやさしく解説しました。
第5回電撃ゲーム小説大賞「銀賞」、第1回日本SF新人賞受賞の三雲岳斗が、高校生の焦燥と狂気を描く、SF学園サスペンス第2弾。合衆国生物戦防衛統合計画局が秘密裏に開発したR2ウイルスにより、望まぬうちに人外の力を手にした緋村恭介。自分が人にあらぬ存在となってしまったことに不安と焦燥を感じるその恭介が、新たな事件に巻き込まれる。惨殺された少年たち、彼らが残した殺人者の名“インコグニート”、そして統合計画局を脱走したレベリオン、アラン・ヴィルトールの出現…。果たして事件の結末に恭介が見るものは。
「噺家の修業はうしろに耳がついてなきゃいけないよ」昭和落語界の巨匠五代目古今亭志ん生を背中に負ぶって三年間、「師匠のためなら死んでもいい」二代目古今亭円菊が初めて語る名人との日々。出会いから別れまで二十年間、笑わせ、泣かせ、円菊節が冴えわたる。
「真剣に遊ぶ」こと、そしい「自分が満足する」こと。簡単なようで、これは非常に難しいー「欠伸軽便鉄道」の社長であり、小説家でもある森博嗣の「趣味道」驀進の記録。人生を楽しみたいすべての人に。
作庭家は石の気勢を読む。禅そのものは、目に見えない。その見えないものを形に置き換えたのが禅芸術で、禅寺の庭園もその一つである。西芳寺、天龍寺、瑞泉寺、永保寺、恵林寺…。これらの禅宗様庭園を各地に施したのは、夢窓疎石である。室町期、臨済宗の黄金期を築いた夢窓禅師による枯山水様式の源流となった庭は、臨済禅の高みの境地の顕現であると同時に、のちの日本庭園の規範となった。禅僧にして庭園デザイナーである著者が、禅師との共通体験をもとに、綿密な実地踏査により描き出す日本庭園観照記。
多くのRPGファンに衝撃と感動を与えた『バテン・カイトス〜終わらない翼と失われた海〜』の続編。そのゲーム中に流れるサウンドを余すところなくCD3枚に収録したサントラだ。音楽は鬼才・桜庭統。
三玲の庭。三玲の言葉。時代を超えて新しい、昭和の名作庭家の軌跡。
国内で自生したり栽培したりしているタケ・ササ類の中から、とくに親しまれ栽培されているものを取り上げ、種類ごとに手入れ・管理(植え場所、水やり、肥料、病虫害の防除、主な作業など)の目安、ポイントを解説。
世界遺産を含む名庭園131景。
「牡丹燈篭」「乳房榎」などの怪談で知られる幕末明治の噺新・三遊亭円朝はまた、幽霊画のコレクターでもあった。怪談噺の糧にということか、円山応挙、歌川広重、河鍋暁斎はじめ、有名・無名の画家の鬼気迫る幽霊画を、円朝は収集し続けたという。嫣然たる美女、子を抱く母、無念、恨み、心残り…本書には谷中の名刹・全生庵に遺された、それら幽霊画50幅をカラーで掲載。辻惟雄、河野元昭、諏訪春雄、高田衛、延広真治、安村敏信の各氏による、幽霊と幽霊画にまつわる美術史、文化史の方面からの充実した論考を付す。スッと汗の引く名画集。
本書でいう卓上庭園は、木材でつくる植木箱に、ミニバラなどの植物を植えたものです。植木箱のなかに模型の家を置いたり家を植木箱の一部にし、庭づくりの予行演習的な要素を取り入れたことが、従来の植物栽培を旨とする植木鉢や寄せ植えと異なります。目的は、家づくり、庭づくり、風景づくり、街並みづくりのシミュレーションです。テーブルの上にのる都市の一隅、夢の姿をもつわが家です。わが家を花や緑で飾りたい、庭木のおりなす緑豊かな風景にわが家や街並みを溶け込ませたい、そんな願いを卓上に実現しています。バラに囲まれたわが家を想像してもよいでしょうし、造園家になったつもりで、夢の庭をアレンジしてもよいでしょう。
あなたの「工作魂」に火をつけるー森博嗣の工作エッセイ、出発進行。
東京と大阪の違いはなんだろう?その一つが、緑地である。東京には大阪に比べ圧倒的に広い緑地ー庭園ーがあり、その多くは大名庭園に由来する。しかし大阪との違いを説明する理由は、どうもそれだけではなさそうだ。将軍や大名の庭園はもちろん、これまであまり重視されなかった町人や農民の庭と、それらを支えた技術集団ー植木屋ーの活動に注目し、植木鉢から大庭園まで、園芸の隆盛をとおして、江戸・東京の魅力のルーツに迫る。
三遊派正統の伝承者と言われた昭和の名人・三遊亭圓生、没後30年記念の集大成シリーズ下巻。1970年代に収録された落語映像の最高峰たる古典ネタの数々がここに蘇る。「文七元結」はじめ、完熟した至芸を満載。
池泉庭園、茶庭、枯山水…、日本庭園のさまざまな様式や設えなどを紹介し、庭園の見方や魅力をわかりやすく解説。巻末の名庭55選の案内は観賞ガイドの役割も。庭園観賞を楽しむための絶好の入門書。
日本の暮らしを支える100種類の樹木を美しい写真とわかりやすい文章で紹介。読むだけでも面白い樹木の入門書。
なぜ英国はガーデニング王国なのかー「庭園」を語り、自分の「庭」を楽しむ文学者たち。英国の「庭園史」と「文学史」をあわせて辿ることで、英国文化の特質に迫る“英国庭園の文化史”。英国内の庭園80余りを紹介。「英国主要庭園ガイド」付。