ふだん誰も目にすることのできない深い海の底。潜水船に乗り込んで眺めれば、そこには山あり谷あり、熱水噴出孔にはエビやカニが群れる。地磁気異常や微化石の分析から海洋プレートやマグマ上昇流の動きを実証する地球科学の最前線。
おしゃれな洋食から伝統の和食まで、料理のレパートリーがぐんと広がる、食卓の彩りが豊かになる。
本書は庭園という空間の領有の形式と人間の追想の関連を分析している。詩学とは制作学であり、しつらい、収集、巡礼、そしてパターンは、人間の理解の本質を突き詰めたうえで選定された実に解りやすい分類である。庭園という形態は、文化の圏域を超えて、空間や時間の隔たりを超えて伝わり、咀嚼され、根づいてきた。庭園の部分と全体を結びつけて、空間や形態の構成を成立させているものには、おそらく自然に対する人間の態度が映し鏡のように投影されているはずである。著者たちは、イスラム、ムガール、イタリア、フランスの整形庭園、イギリスの風景式庭園、中国庭園、そして日本庭園、それからバリ島、チベット、カシミールでの自然と人間の関わりを取り上げている。著者たちは場所の精神を訪ね、庭園を見つめ直し、自然と人工性の関わる様々な問題を探究してゆく。庭園には、様々な人工性を見ることができる。その場所に深く関わった人物たちが書き残した感性や所見を通じて、その時代の気分を身近に感じながら、著者たちは実際に庭園を訪ねた折の実感を記している。
本書は、肥料、用土、堆肥、土壌改良剤、容器などを、育てる植物の特性や自分の育て方のクセに合わせて選び、使いこなせるよう、わかりやすく図解で紹介。
本書は、庭を愛するすべての人々に開放されている庭園の研究団体「日本庭園研究会」の会員4人が、自ら設計した庭について、それぞれの庭づくりの考え方を写真と文で具体的に述べたものである。
渋沢龍彦没後八年、完結した全集の編集委員の一人として、旧制高校以来の親友・喧嘩仲間・深刻なライバルの著者にして初めて語れる渋谷龍彦の実像。ほかに、安吾、谷崎、三島など、仏文学者の著者が〈親愛の情〉かたむけた作家論を併録。
居ながらにして味わう「名庭観賞」の旅。全国各地の名庭・名園を一流カメラマンが特撮。幾多の茶匠が創造してきた、非公開の露地とわびの名席を多数収録。
教会建築は、度重なるキリシタン弾圧によって破壊され、またその影響を受けたとみられる建築もほとんど現存していない。そこで本書は、それらの失われた教会建築について、海外に散在する宣教師の報告書や書簡、あるいは国内の南蛮屏風や指図などの文献資料等から読み取ることを第一の目的としている。そして第二の目的は、現存あるいは失われた当時の日本建築のなかから、西欧文化の影響の見られる事例を発掘し検証することである。
禅宗思想の影響とともに、室町時代に京都を中心とした寺院に作庭された「枯山水」。白砂と苔と石組の単純な組合わせを山水画に見立て、庭園の美を見出す。
日本庭園のさまざまな表現を集大成し、斬新なデザイン感覚をもりこみ、完壁な作品と評されてきた、現存最古の回遊式庭園。住空間のなかに自然をとりこみ、細部にまで巧緻な技術がほどこされた数寄屋風な書院。四季のうつろいを味わい尽すために造られた離宮の全貌を特別撮影、“永遠なるもの”と称賛されてきた、その美の秘密に多方面から迫る。