「ぜったいに、何があっても、犬を庭園に入れてはいけません。引退した魔術師ガサツィ。」と書かれた庭園に犬が駆け込んでしまった。ふしぎな庭で少年が体験したできごと。1980年度コルデコット賞銀賞、ニューヨークタイムズ最優秀絵本賞受賞作品。
資産家の人知れぬ楽しみが、取り返しのつかない悲劇を招く表題作。日本中に大パニックを起こそうとする“怪物”「ジャバウォッキー」。巧妙に偽造された遺書の、アッと驚く唯一の瑕疵を描いた「完璧な遺書」-おなじみ有栖川・火村の絶妙コンビが活躍する傑作ミステリ全六篇。待望の国名シリーズ第4弾。
鉱物の魅力にはまりつつある中学生の樹。「石精」雫との絆は深まっているが、発見された祖父の日記をめぐり、樹は雫との間に距離を感じるようになり…。金と見紛う黄鉄鉱の輝きと結晶の美しさ。ラピスラズリの星空を閉じ込めたような青の深さ。化石の中身が別の鉱物に置き換わる仮晶の不思議さ。過去から受け継ぎ未来へつなぐ人の想いと鉱物の魅力との協奏曲。他では味わえない世界へようこそ。
図像術の絵を求めて、離島に住むブリューゲルのコレクターを訪ねた千景。絵の持ち主・波田野は、邸の庭園でブリューゲルの絵を再現しようとしているらしい。庭園を完成させれば絵を見せると言われた千景は庭園の謎を追うが、透磨はそれが千景の父・伸郎の設計だと気づく。父の見えない悪意に苦しむ千景は、さらに波田野の息子が起こした事件に巻き込まれてゆき…。
見渡す限り人工物ばかりの東京23区。でも、ちょっと探せば、濃密な自然に出会える場所があります。そこは江戸時代に大名屋敷や鷹狩り場などだった公園や施設。23区の他の場所ではなかなか見つからない生き物がすんでいます。新宿各地を歩き回るタヌキ、下町を彩るカラフルなトンボ、都心の原生林を飛び交うチョウ、埋立地に帰ってきた魚などなど、テレビでも活躍中の生物研究者が案内します。
四季折々に表情を変える京都の名庭30庭園を、大判美麗写真と詳細データで完全ガイド。
とっとり花回廊は、鳥取県「全県公園化構想」の推進と「憩いの場」として、また、鳥取県西部の観光拠点および鳥取県の花き生産振興の拠点として、平成11年4月に開設されました。中国地方最高峰の大山を望む、日本最大級のフラワーパークです。直径50m、高さ21mの巨大なガラス温室を中心に、東西南北の花の屋内展示などのある各館を配し、それらを一周1kmの屋根付き展望回廊が結ぶ独特の構造となっています。また園内は自然の地形や樹林を活かした起伏に富んだ造りとなっていますが、水平に作られた展望回廊を歩くことで、幅広い世代が楽に園内を散策できます。季節の移り変わりとともに花と緑が織りなす美しい景観は、多くの方々から愛されています。
簡素でスタイリッシュな造形に宿る幽玄なる自然の魅力と不思議な癒しの情感ー。「枯山水」が描き出す日本庭園の極上の美を味わう。アート鑑賞マニュアル。
表現する=縫うこと。8組の作家の鮮烈な競演。
景観には基準となる物差しがない。経済利益とのせめぎ合いで、景観裁判はほとんど原告の敗訴に終わる。歴史や風土、時代、主観にかかわる景観ははたして学として成り立つのか。
工業用水として計画された琵琶湖疏水を変じて、近代和風文化の粋を示す自然主義の庭園に用い、パトロンたちが自己を演出し、人びとと会い、決断を下し、孤独に沈潜するための「場」を創造しつづけた七代目小川治兵衛ーその活動の軌跡から、日本における近代が生み出した精神を読み取る。