ロンドンのホテルで、男の死体が見つかった。睡眠薬自殺と思われたが、美しい未亡人はそれを否定。遺体は高名な造園家で、いまは地方で装飾庭園を手がけているはずだった。それがなぜロンドンに?調査をはじめた未亡人の前に次々現われる奇妙な関係者たち。見えてくる夫の知られざる顔。混迷していく真相探し…そして、全員を一堂に会して驚愕の謎解きが行なわれるとき、思いもよらぬ世界が現前する!英国文学の旗手ジェフ・ニコルスンが巧緻の限りを尽くす、伝説のメタ・ミステリー登場。
名園の由来、ゆかりの人物や隠れたエピソードなどを詳述。写真と絵地図のコースガイドでわかりやすく紹介。
東京、京都を中心に日本国内の庭園40ケ所を網羅。独自の視点で、庭園の鑑賞法、楽しみ方をやさしく解説。既存の庭園案内書、ガイドブックとは一線を画す異色の庭園エッセイ。
賭事好きの父親と意地悪な継母のもとでつらい日々を送るジェミーは突然、両親から結婚するよう言い渡された。そしてその婚約者が訪ねてきたとき、彼女は目を覆いたくなった。まさか、こんな貧相で好色そうな老人がわたしの夫になるの?この人に嫁ぐくらいなら死んだほうがましだわ!ジェミーは少年になりすまして家出を決行し、運良く、ある館の庭師として潜り込むことができた。だが館の主人に男装していることを見破られてしまい…。
黒沢怜司は、特別自治区・新界にある翠慶庭園で探していた双子の姉弟・クレアとアレンの隣人として暮らし始めた。実は、アレンたちは、かつて黒沢がアメリカ情報機関で作ったバイオロイドだったのだ。しかし彼らはそのことを知らない。やがてアレンが身体の異常を訴える。不安を感じるアレンは黒沢に「好きだ」と縋るが…。近未来を描く待望のネオロマン、書き下ろしで登場。
旅行中にガス欠で山中で立ち往生してしまった浩司は、やっと見つけた山荘に助けを求める。そこでは療養中の少女・弥生と使用人の美流の、二人の少女が暮らしていた。偶然訪れたはずのこの館で、浩司は2年前の兄の事故死に、弥生が関係していたことを知る。何もかも自分より優れ、尊敬と嫉妬の対象であった兄。その兄は、弥生をかばって死んだのだ…。兄へのトラウマに駆り立てられた浩司は、少女たちを凌辱することで、兄の名を貶めようとするが。