ある日、手作りログハウスの本に出会い、自力で自分の家を建てる!という夢に取り憑かれたアラフォー「大工素人」カメラマンの著者。妻を説得し、貯金をはたいて埼玉・長瀞の288坪の土地を購入するも、さて何から始めるべきか…と不安が募る。第一子の娘も誕生し、意を決して、材木の購入・加工と手さぐりで進め、2年をかけ何とか棟上げまでたどり着くも、その後はトラブル続出。妻と娘との新居暮らしは一体いつ実現するのか…。悪戦苦闘の末、ついに憧れのマイホームを完成させた男の、汗と涙の建築ノンフィクション!
王都の片隅で小さな引っ越し屋を営む少女ソフィは、王国一の天才と謳われる魔法使い。どんな荷物も難なく運ぶ彼女のもとには、今日も特別な客からの依頼が舞い込んでくる。ある日やってきたのは、こっそり隠居したいという「老いた勇者」。お屋敷いっぱいの家具や宝物はミミックに収納して運び、呪われた魔剣もきっちり封印。更には、引き留める人たちとのこじれた縁も綺麗にほどいてみせてー?剣と魔法の世界で紡がれる、出会いと別れのファンタジー。「楽しくお仕事in異世界」中編コンテスト受賞作。
血筋はよくて二枚目で、剣も冴えわたるが、美しい娘にはつい浮かれてしまう内藤三左、二十三歳。一見極楽とんぼだが、無役の旗本当主だけに、懐はいつもからっけつ、腹が減っては目を回す日々を送っている。ある晩、小銭を稼ぐため、博徒の親分を警固していると、妙な辻斬りに出くわした。橋の上で四人に囲まれたのだ。得意の剣で切り抜けたが、それがどうやら運の尽きだったらしい。下は定町廻り同心、上は老中を巻き込んでの公儀を揺るがす謀略に挑むハメになり…。果たして三左は役に就き、飯にありつけるのか?温かくて胸のすく、火花散る時代小説!