基本語2200。それぞれの単語に例文を示し、よく用いられる熟語も挙げた。新装版の刊行にあたって、見出し語にeuroを追加するなど、修訂を行なっている。
私立天空高校の校舎屋上から一人の女生徒が飛び降り自殺をした。所持品は数千円の入ったサイフと、裏が紫色の小さな手鏡。学校が騒然となる中、平凡な高校生・白鷹黒彦は、なぜか「天空高校探偵部」部長の夢野姫子に目を付けられ、事件を調査するはめに。風変わりな少女たちが集まる探偵部。執拗に生徒を指導する生徒会。怪しげな裏サイトを運営する電子工作部ー三つどもえの思惑が交錯する中、黒彦と探偵部は恐ろしいサツジン連鎖にまきこまれてゆく…。果たして天空高校探偵部の危険すぎる初陣の結末はー!?サスペンス・ホラーの奇才が仕掛ける、本格学園ミステリー。
文明の破綻としての経済危機。今、必要な「新たな社会」像とは。
この本は、「近思録」の完訳です。「近思録」は、朱熹と呂祖謙によって編集され、西暦1176年に刊行された書物で、朱子学の入門書として長く広く用いられました。「近思録」には、四人の儒学者、周濂渓、張横渠、程明道、程伊川の言葉が厳選されて収録されています。四人は、それまでの儒学を刷新して、新しい儒学(宋学)を始めた人物です。朱熹は、その四人の思想を受け継ぎ、集大成して、儒学史上最高の哲学体系を作り上げました。それがいわゆる「朱子学」です。朱子学は、世間で思われているような「封建道徳」などではなく、簡単に言うなら、人の心を健全に育成し、世の中をよりよくしていくことを目指すヒューマニスティックな哲学です。
あなたの思い出、買います、預かります。思い出を質草にする「思出館忘七草」盲目の若き店主・亜星と下宿人・聖也のもとを訪れる多くの客たち…返却期限は厳守。そして同じものは二度と、貸さないー。第22回新風舎出版賞フィクション部門奨励賞受賞作。
『私と一緒に死んでくれる?』雨の降る夜、22歳の介護福祉士カオリが受信したメール。それは、高校時代のメル友ナオからのものだった。カオリはナオのもとへ駆けつけるが、彼女はすでに首筋を切り自殺している。数日後、ナオの葬式で再会したメル友たちは皆同じメールを受け取っていた。それも、彼女が死亡した時間よりも後に。やがて一人また一人とまるで死霊に呼ばれるかのように殺されてゆく。そして、カオリの携帯電話は再びメールを受信した…鬼才・椙本孝思による戦慄のホラーミステリー。
「日中戦争は日本の侵略戦争だった」-この言説の呪縛から解き放たれるときがきた。戦争開始前後における知られざる「真実」を明らかにした画期的論考。
華麗で荘厳な皇帝建築、人智を尽くしてつくられた宗教建築、風土と民族の誇りを映し出した民居のほか、装飾、風水、色彩など、20の中国建築文化を彩るテーマ。豊富なビジュアルと案内マップ付。
戊戌の変の指導者のひとり梁啓超の長男として日本で生まれた梁思成は、1950年代、元・明・清と引き継がれてきた古都北京を保存する都市計画プランを提出した。しかしそのプランは採用されず、再び脚光を浴びることになったのは、北京五輪を控えて、北京の再開発をめぐる論争が繰り広げられた時期である。戦時下、米軍に対し京都と奈良を保護するように提案したという梁思成の逸話にも触れながら、著者は、現代における文化財保護、都市計画のありようを問いかける。
義経は軍略の天才だった。自害にみせかけ、兄頼朝の目を暗まし、蝦夷を経て大陸に渡る。著者はこれまでの日本の歴史常識を打ち壊し、真実の姿を大胆に組み立て、堂々と読者に迫る。
アメリカの金融破錠は、自由と民主主義の名の下に個人の飽くなき欲望を肯定し、グローバル化を強引に主導してきたアメリカ的価値の破錠でもあった。それに追随し、経済だけでなく政治、人心のあらゆる局面で崩壊の危機に瀕する日本。もはやアメリカとの決別なくして再生はありえない。今こそ、「私」ではなく「義」を、「覇権」ではなく「和」を是とする日本的価値を、精神の核に据え直すときなのだ。今日の危機に早くから警告を発してきた思想家があらためて問う「保守」という生き方。