基本語2200。それぞれの単語に例文を示し、よく用いられる熟語も挙げた。新装版の刊行にあたって、見出し語にeuroを追加するなど、修訂を行なっている。
平和な「守成の時代」に、どのようにしたら組織を活性化できるか。リーダーはいかにあるべきか。リーダーとして終りを全うするにはどうすべきか。こうした今日の経営者・指導者にとって最重要な問題に関して、古来日本人の“リーダー学”の教科書として読まれてきた『貞観政要』に基づき、その要諦を教える。
文明の破綻としての経済危機。今、必要な「新たな社会」像とは。
日中戦争は“日本の侵略戦争”とされてきた。しかし、史料を丹念にひもとくと、知られざる実相が見えてきた。日本が中国との和平工作を何度も試みてきたこと、中国では日本との主戦論が圧倒的だったこと、そして両国の背後でドイツが暗躍していたこと…。次々と明らかにされる「真実」に、読者は歴史認識の再構築を迫られるに違いない。近現代史を塗りかえる画期的論考。
大学受験を控える高校生の少年が夏休みにプールの監視員のバイトをしていると、ある男から小学生の息子に水泳を教えてほしいと頼まれ、やがて、少年を自宅に招いた男は長い口づけをする…。高校生から大学生へと成長する少年のひと夏の経験が語られる、本集最年少の新星による表題作のほか、全十一篇を収録。
私たちは実に大きな「誤解」をしている。経済成長が人々を幸福にするーという思い込みだ。すでに到達してしまった豊かな社会で、このまま成長至上主義をやめなければ、人々の「ふつうの生活」は破壊され続けるだけなのだ。日本を代表する社会思想家が、「人間にとって経済とは何か」「豊かさとは何か」を根本からとらえ直した圧倒的論考。
第一次大戦を境に幕を開けた「現代」。西欧の凋落を背に、自由・民主主義のアメリカ、社会主義のソ連、そしてファシズムが「世界」を動かす。二十世紀の挑戦、それは新しい価値と希望の創出だった。しかし、私たちの不安は消え去らない。ニヒリズムから逃れる術はないのだ。それに気づいたとき、勝ち残ったアメリカ文明の欺瞞が見えてくる。ニーチェ、ハイデガーの鋭い指摘を踏まえ、大衆化される現代社会の本質と危険性を暴き出す。独自の歴史観と広角な視点で時代の見取り図を提示する、佐伯啓思の「現代文明論」講義・完結編。
「また今度なー」男は旅立つた。大筒木トネリの襲撃から時が経ち、季節は春。サクラは新たな医療の道を切り開いていた。忙しくも平和な日々。友の恋を応援しながら彼女は零す。「いつまで待てば?」その時、男は現れた。暗い影を引き連れて。新時代の医療忍者として、女として、サクラは新たな「試練」に直面する。
『字統』『字訓』『字通』の著者が自らの学問人生を綴った「私の履歴書」と、時空を逍遙遊する11の対話。
「日本的精神」の深く静かなる声を求めて混迷の時代だからこそ問う。第23回正論大賞受賞。
全米で急拡大し日本でも広がりつつある「Qアノン」。その黒幕とは何者なのかー。関係者に取材を重ね、陰謀論が蝕む社会の実相に迫った衝撃のルポ。
私たちが、誤った「思想」を信じ続ける限り、危機からは脱出できない。日本を代表する知性が、経済学の源流、貨幣の誕生まで遡り、危機の本質に迫る知的興奮の書。
4つの「入出力設計」(画面/帳票/DB/外部連携)と2つの「機能設計」(オンライン/バッチ)に焦点を当て、作業手順に沿いながら具体的に解説。アジャイルからウォーターフォール型開発まで、すべてのシステム設計者が身につけるべき「これだけは外せない」ノウハウを公開。
「個人の自由」は、本当に人間の本質なのか?イラク問題、経済構造改革論議、酒鬼薔薇事件…現代社会の病理に迫る。
戦後70年間、日本人は2つの大きなディレンマを抱え続けてきた。1つは、民主主義と経済成長を至上命題とするアメリカ的価値観と伝統的な日本的価値観との軋轢。もう1つは、平和憲法を謳いながら日米同盟を結び米軍基地を置く、自己矛盾した「国のかたち」である。本書では、こうした「戦後日本」という特異な空間を読みとくために「日米の非対称的な二重構造」という「補助線」をひく。なぜ保守も革新も、自ら進んでアメリカに追従してきたのか。戦後日本を規定する構造を鮮やかに描き出し、我々が進むべき方向を指し示す。日本を代表する思想家が放つ待望の戦後論!
「西欧近代とは何か?」だれもが疑わなかった理想社会に齟齬が生じはじめた。その現実を前に、再認識を余儀なくされている「近代」の意味。自由、平等、民主主義、市場経済…アメリカが掲げる輝かしい「文明」は、同時に形式的な官僚主義、空虚なニヒリズムを生み出した。信ずべき確かな価値を見失い、茫然自失する私たち。人類が獲得した果実ははたして「進歩」だったのか。ホッブズ、ルソー、ウェーバーなど、近代を決定づけた西欧思想を問いなおし、現代文明の本質と危うさに真っ向から迫る新しい文明史観。