アメリカの金融破錠は、自由と民主主義の名の下に個人の飽くなき欲望を肯定し、グローバル化を強引に主導してきたアメリカ的価値の破錠でもあった。それに追随し、経済だけでなく政治、人心のあらゆる局面で崩壊の危機に瀕する日本。もはやアメリカとの決別なくして再生はありえない。今こそ、「私」ではなく「義」を、「覇権」ではなく「和」を是とする日本的価値を、精神の核に据え直すときなのだ。今日の危機に早くから警告を発してきた思想家があらためて問う「保守」という生き方。
真正保守主義が救い出す。
2006年に発表されたDIAMOND BESTシリーズから、セールス上位のタイトルを厳選し、大幅にプライス・ダウンして再発売。古今の名詩を、朗々と歌い上げる詩吟の世界の美しさをひしひしと感じられる一枚。日本人の心の原点を集成した決定版だ。
現在われわれが日常的に使っている文字「漢字」は、その源流を古代中国の「甲骨文字」に持つ。その字形や意味は、驚くべきことに現代日本の漢字とつながっており、その原初の姿を尋ねることで、自分たちの文字により豊かに接することができるのだ。本書では、甲骨文字にも多く原形が見られ、日本語の基礎ともなっている教育漢字三百余字を収録。漢字文化を愛する人の必携書。
何に命をかけるか。この問いに答える事が、生きるという事であり、この問いに答える事が、人生である。
遠い日の故郷福井の想い出、奉公先での読書と夜学で出会った恩師、愚かしい戦争と「東洋」の消滅、数万片の甲骨資料のトレースと、ガリ版刷りの日々-自ら綴った生い立ちと、各界著名人との対談から、白川静の学問と人生が浮き彫りになる。九十歳を記念して刊行された魅力あふれる一冊。
「なぜ人を殺してはいけないのか」「なぜ民主主義はうまくいかないのか」-現代の社会の抱えるさまざまな難問について、京大生に問いかけ、語り合う。若い学生たちの意外な本音から、戦後日本、さらには現代文明の混迷が浮かび上がってくる。旧来の思想ー戦後民主主義や功利主義、リベラリズム、リバタリアニズムでは解決しきれない問題をいかに考えるべきか。アポリアの深層にあるニヒリズムという病を見据え、それを乗り越えるべく、日本思想のもつ可能性を再考する。
無縁社会の何が悪いのか。遁世も悪くない。「ポジティブ」がそんなに善いのか。格差是正なんて欺瞞だー。権利や豊かさや便利さを追求し「幸せになるべき」と刻苦勉励してきたはずの日本人が今、不幸の底に堕ちている。大震災、政権交代、「正義論」ブームなど近年の出来事を稀代の思想家が厳しく見つめた時、偽善の殻に包まれたこの国の正体が露わになる。柔らかい筆致の中に、日本人の禍福の真理が詰まった至高の啓蒙書。
線香花火/金米糖/身長と寿命/音の世界/透明人間/自然界の縞模様/蓑虫と蜘蛛/蜂が団子をこしらえる話/鳶と油揚/夕凪と夕風/地震雑感/神話と地球物理学…全35篇をわかりやすい解説と共に。
元南町奉行所定町廻り同心の船頭・沢村伝次郎は、身投げしようとした直吉を救う。事情を聞いた伝次郎は直吉を助けることに。しかし、直吉が死ぬほど惚れている相手のお房には一緒になれない「事情」があった。お房の身辺を調べていくうちに浮かんできた衝撃の事実ー。一刀流の達人、伝次郎の豪剣は「情」を救えるか。江戸情緒そして涙あふれる人気シリーズ、待望の第五弾。
世の中に流布している漢字の字源説の中にも、実は誤りが少なくない。それでは、「正しい」字源とは何なのか。どうすればそこに到達できるのだろうか。『説文解字』から白川静・藤堂明保まで、従来の字源研究を批判的に継承しながら、近年整理されつつある資料の活用と、科学的な方法論によって得られた最先端の成果を平易に紹介する。漢字の原点に関心を持つすべての人に送る新世代の入門書。
「分け前なき者」の分け前をめぐる政治思想と、「感覚的なものの分割」をめぐる美学思想は、いかに形成され、いかに分けられないものとなったか。世界で最も注目される思想家が、みずからの思想を平易なことばで語るロング・インタビュー。
会社設立やショップオーナーだけでなく、フランチャイズや個人事業主、士業にレッスン講師…業態にも職種にも、実にさまざまな選択肢があります。自分の意志で、自分のペースで、自分のしたいことをしながら、女性のライフスタイルの変化に対応できる「起業」に踏み出してみませんか。読めば希望が湧いてくるママさん社長たちの実例STORY。