自殺対策が精神医学・精神医療の重要課題として取り組まれる中、公衆衛生的・予防的観点の介入と比較して、実際の治療については明確な介入方法が提唱されていない現状がある。本書は認知行動療法をベースにした自殺対策のための精神医学書であり、自殺行動の科学的理解とともに実際の治療を学ぶことができる。
思春期症候群をとく鍵は、子どもを信じる親の心の中にある。親子心療の現場から提言する、親たちへの励ましの書。
本書の目的は、心身症の理論を新たに確立し、それを科学的データで確証し、神経性食思不振症の実際の治療例を提示しながらその理論を明らかにしていくことである。病気の中心は個人にあるのではなく家族にあるのだという新しい診断を、実際の臨床例に基づき著者たちの見解を述べることにより導きだす。今までは治療のうまくいかないとされていたこの種の疾患に対して、家族療法がいかに効果的であるか…が本書において、詳細に論じられている。
わが子5人の発育の測定を毎月行って27年、発育は波動しながら進行することに気づき、発育研究の成果が子供の健康に役立つ事も分かってきた。著者自身の経験による、時系列解析を用いた発育学。
本書は、摂食障害治療の第一人者である著者の記念碑的論文を含む、第一論文集である。著者はこの病態に早くから注目し、その本質に迫る本格的な精神療法による治療を行ってきたことで知られるが、現在でも摂食障害を論じるときには必ず引用される著者の初期主要論文がここに集大成されている。本書の前半には、この病態に対する包括的で精緻な精神病理論が収載され、後半では、ゆたかな経験に基づく家族への援助をも射程にいれた治療論が平明な語り口で懇切に説かれている。
神経性無食欲症・食欲不振症・思春期やせ症などさまざまな名称で呼ばれる若い女性に固有な病いがある。著者はこの病態に早くから注目し、その本質に迫る本格的な精神療法による治療を行なってきたが、第一人者として知られるこの著者の、本テーマをめぐる主要論文がここに集大成された。本書の前半には、この病態に対する包括的で精緻な精神病理論が収載され、後半では、ゆたかな経験に基づく家族への援助をも射程にいれた治療論が平明な語り口で懇切に説かれている。
著者はここ25年以上、子どもの発達に興味をもち、新生児の神経学的診察法、乳幼児健診の発達チェック、脳障害児の早期発見、ハイリスク児の早期介入などの仕事をおこなってきた。乳児から思春期までの子育ての知識や技能を、できる限り本を読み勉強してきた知識や経験を加えてまとめたのが本書である。
国試に絞り込んだ重要事項と既出問題350問、豊富な画像、簡潔で解りやすいOne Point Lesson、臨床の現場にも十分対応。いち早く新ガイドライン(必修・禁忌問題)に対応。
存在の意味は時間であり、時間とは私自身である。自己と他者の共通の場所としてのあいだ=いまが未来と過去を創り出し、時間の流れの源泉となる。分裂病の本質をアンテ・フェストゥム的意識における絶対の他の不成立にみる木村精神病理学の真骨頂。
本書は、女性のライフスパン、特に思春期、性成熟期、妊娠・出産期、更年期という性差が最も明確に現れる時期において、糖尿病という疾患に関連して、女性特有のさまざまな質問や問題に答えるという形で進めていくものである。
本書は、教育者そして特に臨床現場の指導者に対して、診療原則を明らかにするための情報を提供する新しい形態の理学療法用テキストである。この新テキストでは、対象領域を脊椎と下肢にまで広げ、質問とそれに関する多くの情報を臨床家、学生、指導者等に提供しているので、いわば学習におけるソクラテス法に準拠しているといえよう。
本書は、思春期自傷行為や自殺行動にとくに効果のある「弁証法的行動療法(DBT)」についての最新の解説書(技法マニュアル)である。自傷と自殺だけでなく、境界性パーソナリティ障害、うつ病、薬物乱用、摂食障害、行為障害、不安障害等、さまざまな問題を抱えた思春期患者に応用可能な治療プログラムが詳しく紹介されている。巻末には、スキル訓練やマインドフルネス練習のためのパンフレットやプログラムなど、臨床に役立つ豊富な付録も収録されている。