本書には、養護教諭たちが今日の子どもたちとどう向き合って、彼らの「逸脱」としてしか表現できない内面の苦悩に共感し、共に生きることをどう切り開こうとしているかを示す中学・高校の実践が収められている。その実践の中には、現代の中学・高校生が思春期の出口を探しながら直面する困難や逸脱がリアルに語られている。子どもたちのいじめ・いじめられ関係、思春期の揺らぎと援助交際、荒れる子ども・キレやすい子、不登校・保健室登校の子どもたち、部活のストレスに悩む子ども、摂食障害と闘う少女、輪切り選抜の犠牲になっている子どもたち、などいずれの子どもたちも傷口は痛々しい。その子どもたちをとらえる養護の教師たちの目は、試行錯誤を繰り返しながらも、子どもへの「共感的しなやかさ」は一貫している。
「心の奥底にある本当の気持ちをわかってほしい。そして寄り添ってほしい。私が立ち上がることができるために」。多くの高校生を苦しみや絶望の淵から救い出してきた蔭山先生のカウンセリング・ドキュメント集。
壊れそうな自分を外界から守る工夫としてのひきこもり。傷つきやすく「対話する関係」をもちにくい彼らの孤独を受けとめるためには、いったい何が必要なのだろうか。ひきこもりの実情や、適切な周囲の対応について実際の治療場面をふまえ解説。
14歳の狂気は「人間形成障害」にあったー!?100万人に愛読された『母原病』の著者が提唱する心の闇を見抜く小さなシグナルと心身医学の実践。
神戸児童殺傷事件、ナイフによる教師殺人事件など、なぜ、今、思春期の子どもたちに問題行動が多発しているのでしょうか。荒れる、キレる-なぜ、思春期にいろいろな問題が生じるのでしょうか。思春期の問題は、幼児期からの育ち・育てられ方と、環境の思春期独自の自我への反映であるといわれます。そこで、こうした子どもたちの悲劇をなくすには、人間の基礎を培う幼児期の子育てや保育のあり方を問い直し、思春期をたくましく生きる子どもたちを育てていくことが、抜本的な道ではないでしょうか。それには何をすべきか!教育研究者、精神科医、子ども文化研究者、児童文学者ら専門家六氏が、各々の分野から具体的に提言する。
思春期のさまざまな事件や現象は、子どもからのSOS。命がけのメッセージを親はどう受けとめ、どうかかわる?心理臨床家であり、3人の子どもを持つ著者が、自らの体験と豊富な事例をもとに解き明かす。
子育てがキラクになる!親たちの悩みに臨床心理学の第一人者がやさしく答える。キーワードは「こころ」。
子育ては楽しいことばかりではありません。時には「親をやめたい。この苦しい舞台から私をおろして」と、言いたいことも度々あるでしょう。子どもが言うことをきき、素直なうちはいいのですが、子どもが思春期に入り、いろんな難問や課題を突きつけてくると、たじたじになり、迷いに迷って、「何の因果で…」と、こぼしたくなることもあるでしょう。でも、子どもだって、迷い、悩み、信頼できる伴走者を求めているのです。むずかしい時期にあるわが子の伴走を楽しみましょう、そういう心持ちで向かい、対応していくことが、結局は、子どもも明るく、豊かに育つことになり、親としても学び、“親力”をつけ、成長していく道なのです。
「家庭」+「学校教育」+「社会システム」気鋭の精神科医が3つの観点から子どもの心理を映し出す。
本書では、思春期の子どもをもつ母親がよくいだく不安・疑問をはじめ、思春期の子どもがとりがちな言動、陥りそうな問題をできるだけ数多くピックアップ。解決の指針を示し、具体的なアドバイスを心がけた。
自然が培う風情や地域の人々とおおらかに輝く情緒を織り交ぜ、青年期に最も健全な理性が望まれる性育の一面にも眼を背けず、快活に目覚める姿をありのまま描く…。
多くの危険と誘惑に満ちている思春期の子どもに対して、親はどう向き合ったらよいのか。悩みの中にある親たちに励ましと力を与える1冊。
「べつに」「うっせーな」「ビミョー」で子どもとの会話をあきらめていませんか?社会で通用するコミュニケーション力は家庭で身につける。
ひきこもり・不登校支援の現場から、アスペルガー障害を理解し、「生きにくさ」を支える具体的な提案。
「この子はこの子のままでいい」。そう思えたとき子どもはイキイキと輝き出す。親子で笑顔になれるハッピーアドバイス。
子どもは二度“誕生”する。このチャンスを活かすのが子育ての重要ポイント。子どもは乳児として誕生(「第一の誕生」)してから、思春期の入り口でもう一度誕生(「第二の誕生」)し直す。これは、子どもが母親に甘えられる最後のチャンス。こんなときこそ、しっかり抱きしめて母親の愛情を確認させてあげ、信頼関係を確認させてあげれば、子どもはまっすぐ育つ。子育ての確かな「知識」を徹底ガイド。