この数年間にさまざまな向精神薬がわが国でも使用可能になり、欧米で提唱される精神科薬物療法アルゴリズムやガイドラインを参考にできる向精神薬のラインナップがようやく整いつつある状況である。本書は、最近の知見やエビデンスを集約し、代表的な精神疾患に対して、新薬を最大限に日常臨床に生かせるようにまとめた平易な薬物療法ガイドである。また、臨床精神薬理学研究を行う際に必要な知識となる向精神薬の等価換算と向精神薬の薬効評価に用いられる評価尺度についても紹介する。
リストカット、摂食障害、うつ、いじめ、ひきこもり…。そんな“オフィーリア症候群”の少女たちとどう向かい合う?若き苦悩とともに煩悶し、愛で支えつづける母親たちの魂の記録。
思春期の育ちに大切なことは?母として22年、子供の成長に寄り添ってきた筆者が贈る子育てエッセイ。
本書は、10年以上にわたって行われている「精神分析的精神療法セミナー」の実践記録を基に、類書にない新しい効果的演習方法を公開するものである。転移・逆転移、抵抗、解釈、ワークスルー、抑圧、治療構造等、各章はいずれも優れて臨床的なテーマを取り上げている。スーパーヴィジョンによる症例の徹底検討とそこから浮き彫りにされる基本的精神分析概念の学習討論を通して、読者は臨床実践の中で本当に患者のためになる技法と理論を身につけることができるであろう。
メール依存、自傷、解離、ひきこもり…「非社会化=未成熟」で特徴づけられる現代の若者問題。しかし、これらを社会のせい、個人のせいと白黒つけることには何の意味もない。彼らが直面する危機は、個人の未熟さを許容する近代成熟社会と、そこで大人になることを強いられる個人との「関係」がもたらす病理だからだ。「社会参加」を前に立ちすくみ、確信的に絶望する若者たちに、大人はどんな成熟のモデルを示すべきなのか?豊富な臨床経験と深い洞察から問う、若者問題への処方箋。
基礎的な病態生理から一般的な治療原則まで網羅した2707のQ&A。見やすく、読みやすい2色刷のレイアウトに変更。知識の整理に役立つ「TOP100シークレット」と「キーポイント」を新設。
患者さんの人生が、いくらかでもくつろぎや楽しみのあるものになってほしいーそんな思いをたずさえながら臨床を続けてきた精神科医30年の覚え書き。
「精神科治療学」誌にこれまで掲載されたアスペルガー症候群(障害)に関する26論文を収録。現在は品切れとなっている号の論文を含め、資料的にも貴重な論文をそのまま掲載。重要文献が満載。
強制でもなく、自主性まかせでもなく、思春期の心を理解し、不登校を親子でのりこえる「道しるべ」を長年のカウンセリング経験をもとに具体的にアドバイス!相談先の探し方、選び方、かかわり方も。
夏休みに入り、本格的に映画を作り始めた一兎たち城戸高校映画部の面々。だが、ある日、一兎たちの暮らす町で猟奇殺人事件が発生する。それは、志甫の兄を殺した連続殺人犯ー「クロスドレッサー」の仕業だった。志甫は単独で飛び出し、映画部はバラバラになってしまう。そんな中、一兎は、難病による死を目前にした少女、美玖と出会い、志甫のことを気にしつつも、どこか自分に似た翳を持つその少女に惹かれ始めるー。学園異能アクション第3弾。