本書は故国分義行教授と佐伯節子教授の『保育者のための小児栄養学』を全面的に改編した新版である。最近の小児栄養学が乳幼児の栄養学から、さらに上述の社会的変動に伴う学童・思春期の栄養学にいたるまで、その重要性が大きくなってきたので、従来の記載に最近の問題点を含めて広く詳細に記述することにしている。またわが国の最近の保育環境も「健康児の保育」から「病児を含めた保育」に拡大する状況を配慮して、「病児の栄養」についての基礎的な知見も加えている。
小児・思春期における精神・行動障害の特徴、病因、経過、診断・治療法などを記載したガイドブック。各章の終わりに引用文献と参考文献を収録。巻末に、付録として親のための参考文献和文・欧文の各索引がある。
本書は基本的に小児科の研修医から内分泌・代謝専門医、ならびに子どもの糖尿病を診療している内科医までを対象として作成した。小児の糖尿病に対処する手段について、診断と治療にとどまらず臨床家として遭遇する諸問題について詳細に述べている。
近代社会は、食生活的にも予測がつかない状況になっている。今日、ヒトは胎児の時代より死にいたるまで、「ヒト」の作った食環境で生きていかざるを得ない。本書では、種々の時間・環境における生体の反応と、“適正に生きる”ために必要な栄養に関する基本的な生理・生化学について述べている。
本書は1993年、栄養学の内容を年齢、性別などの対象ごとに区分けして学習するために編述されたものである。以来、各章ごとの区分けが比較的平易に、内容も入門的に理解しやすく記述されているとの評価を受け、初版以来若干の修正を加えながら増刷を重ねてきた。しかし、このたび1999年より「第六次改定日本人の栄養所要量」の策定運用に伴い、従来からの記述内容との整合を図る必要性を生じてきた。2000年から施行される介護保険法では、栄養指導、給食管理などについても、単に老人のみを対象とするだけでなく、各対象区分ごとにおける幅広い知識とその応用能力があってこそ、老人介護に成果をあげることができるものと思われる。現在、栄養士養成諸機関において、カリキュラム改訂を含め、21世紀にあるべき新しい栄養学の分野や方向性が検討されている。これらのことを念頭に、本書も図、表を含め一新を図った。
人々の健康への関心が高まる一方の昨今であるが、「健康維持・増進」の最も基本とされる食生活は、必ずしも「科学的」に実践されているとは言い難い。栄養素摂取の望ましいあり方に関する学問的知見は、近年著しく変貌してきているが、今なお完璧ではなく、今後とも研究の進歩によりさらに変化していくものと予想される。このような諸状況に対応するために書かれた本書は、栄養士、管理栄養士、これらの資格取得を目指す人は勿論のこと、その他健康管理に興味ならびに携わる人のために書かれた「科学的な食事作り」の実践書であり、調理や集団給食の実習と混同のないように著わされている。現時点における学問的成果をできるだけ正確に踏まえ、どのような目的のために、どのような食事作りが必要かを意図して著されたものである。
母子保健学を図表で解説したマニュアル。第1章の母子保健概論から第19章の小児期の疾病異常と対策まで19のテーマに分けて全て図表でまとめた。第4版の改訂にあたっては総合的な子育て支援の実践の確立を基本理念として保健領域のみの活動でなく医療、福祉、教育領域との連携をはかり、近年問題とされる虐待対策等についても追加した。巻末に事項索引を付す。
本書は、時代の移り変わりにともなう生活構造、生活リズムや食事内容、および小児の発育、発達などに視点をおき、まとめたつもりです。また離乳の基本(1995年、厚生省)、健康日本21、第6次改定日本人の栄養所要量、保育所保育指針(1999年、厚生省)などが改訂されましたが、新しい情報を取り入れながら、今日的問題にも即応した分かりやすいものにしたつもりです。
平成7年に本書を出版してから5年が過ぎた。その間、栄養学各分野の著しい進歩、また、このたびの栄養所要量第6次改定等で、本書の全面的な見直しを図り、改訂版を刊行するに至った。
本書は、看護・介護・世話の対象である病者やクライエントを理解し、個別的具体的にケアをしようとするとき必須の知識であるパーソナリティに関するエヴィデンス(evidence)をまとめたものである。
本書の内容は、理論よりも日常の実践を主体としていて、日常の育児あるいは保育園などの保育にあたっての参考になり、また小児保健や育児などの教材として使用できます。
子育ては楽しいことばかりではありません。時には「親をやめたい。この苦しい舞台から私をおろして」と、言いたいことも度々あるでしょう。子どもが言うことをきき、素直なうちはいいのですが、子どもが思春期に入り、いろんな難問や課題を突きつけてくると、たじたじになり、迷いに迷って、「何の因果で…」と、こぼしたくなることもあるでしょう。でも、子どもだって、迷い、悩み、信頼できる伴走者を求めているのです。むずかしい時期にあるわが子の伴走を楽しみましょう、そういう心持ちで向かい、対応していくことが、結局は、子どもも明るく、豊かに育つことになり、親としても学び、“親力”をつけ、成長していく道なのです。
本書は、小児栄養の基本的知識と実際を有機的に結びつけるという意図の下に、広い視野からわかりやすくまとめられている。「第6次改定日本人の栄養所要量」に合わせ、各種データ等を差し替えて、大幅な改訂を行った。