本書は、看護・介護・世話の対象である病者やクライエントを理解し、個別的具体的にケアをしようとするとき必須の知識であるパーソナリティに関するエヴィデンス(evidence)をまとめたものである。
本書においては、女性における思春期青年期発達に特有の傾向や課題を改めて振り返ってみることができればという視点から編集を試みた。女性と思春期というテーマは幅が広く、どういう角度から考えてみればいいのか、当初は考えあぐねていた。たとえば、特に身体的成熟に伴う内的な混乱や不安定という、いわゆる早期の思春期年代における心理的課題もあれば、親分離や異性愛関係の達成。アイデンティティの確立という、より青年期的な精神発達の課題もある。あるいは、思春期それ自体の視点もあれば、成人の内的世界における思春期的な心性をめぐる課題もある。そのすべてを網羅しようとすると際限がなくなるので、最終的には、内容についての制約を排し、事例を提供してくださる先生方に自由にお書きいただくことにした。
本書の内容は、理論よりも日常の実践を主体としていて、日常の育児あるいは保育園などの保育にあたっての参考になり、また小児保健や育児などの教材として使用できます。
本書は、小児栄養の基本的知識と実際を有機的に結びつけるという意図の下に、広い視野からわかりやすくまとめられている。「第6次改定日本人の栄養所要量」に合わせ、各種データ等を差し替えて、大幅な改訂を行った。
子育ては楽しいことばかりではありません。時には「親をやめたい。この苦しい舞台から私をおろして」と、言いたいことも度々あるでしょう。子どもが言うことをきき、素直なうちはいいのですが、子どもが思春期に入り、いろんな難問や課題を突きつけてくると、たじたじになり、迷いに迷って、「何の因果で…」と、こぼしたくなることもあるでしょう。でも、子どもだって、迷い、悩み、信頼できる伴走者を求めているのです。むずかしい時期にあるわが子の伴走を楽しみましょう、そういう心持ちで向かい、対応していくことが、結局は、子どもも明るく、豊かに育つことになり、親としても学び、“親力”をつけ、成長していく道なのです。
本書は1993年、栄養学の内容を年齢、性別などの対象ごとに区分けして学習するために編述されたものである。以来、各章ごとの区分けが比較的平易に、内容も入門的に理解しやすく記述されているとの評価を受け、初版以来若干の修正を加えながら増刷を重ねてきた。しかし、このたび1999年より「第六次改定日本人の栄養所要量」の策定運用に伴い、従来からの記述内容との整合を図る必要性を生じてきた。2000年から施行される介護保険法では、栄養指導、給食管理などについても、単に老人のみを対象とするだけでなく、各対象区分ごとにおける幅広い知識とその応用能力があってこそ、老人介護に成果をあげることができるものと思われる。現在、栄養士養成諸機関において、カリキュラム改訂を含め、21世紀にあるべき新しい栄養学の分野や方向性が検討されている。これらのことを念頭に、本書も図、表を含め一新を図った。
本書は基本的に小児科の研修医から内分泌・代謝専門医、ならびに子どもの糖尿病を診療している内科医までを対象として作成した。小児の糖尿病に対処する手段について、診断と治療にとどまらず臨床家として遭遇する諸問題について詳細に述べている。
平成7年に本書を出版してから5年が過ぎた。その間、栄養学各分野の著しい進歩、また、このたびの栄養所要量第6次改定等で、本書の全面的な見直しを図り、改訂版を刊行するに至った。
本書は、時代の移り変わりにともなう生活構造、生活リズムや食事内容、および小児の発育、発達などに視点をおき、まとめたつもりです。また離乳の基本(1995年、厚生省)、健康日本21、第6次改定日本人の栄養所要量、保育所保育指針(1999年、厚生省)などが改訂されましたが、新しい情報を取り入れながら、今日的問題にも即応した分かりやすいものにしたつもりです。
近代社会は、食生活的にも予測がつかない状況になっている。今日、ヒトは胎児の時代より死にいたるまで、「ヒト」の作った食環境で生きていかざるを得ない。本書では、種々の時間・環境における生体の反応と、“適正に生きる”ために必要な栄養に関する基本的な生理・生化学について述べている。
本巻では女性のライフサイクルにおける思春期の位置づけに重点をおき、生理的変化、思春期特有の疾患、さらに社会との接点とライフスタイルに至る各項目をあげ編纂した。思春期の生理では、性分化、思春期の内分泌変化からみた思春期発来、身体発育、内分泌系の発育、精神心理学的発達を項目としてあげ、up-to-dateな知識をも含めた記載を各執筆者にお願いした。思春期の異常では、上記の生理的変化に対応する異常と同時に思春期特有の疾患を具体的にあげ、その分類、診断、治療法に重点をおいた。思春期保健では、栄養、スポーツを含めた生活指導の面から、健全な母性の確立のための性教育、若年妊娠など社会とのかかわりに触れ、本巻の目的とする思春期女性のヘルスケアを解説してある。
次世代を担う子どもたちは、このままではどうなっていくのか?急激な時代の変化に取り残された、旧態依然とした子育て観。学級崩壊、家庭内暴力、自殺、他殺、摂食障害、ひきこもりなどの行動に、打つ手はないのか?価値観が変動する現代社会で成長する子どもたちに、思春期の危機をのりこえる力を。本書の著者が、自らの経験と人間論で書き上げたこの本が、問題解決の方向を指し示している。子育て真っ最中の親と教師の必読の書。
茶華道における「道」が一般カウンセリングにあるとすれば、学校カウンセリングは格闘の「技」が求められます。学校という組織および学校教育という構図の枠内で進められる作業であり、したがって、さまざまな職種の人が関わる複雑な人間模様となることが多くなります。本書では、スクールカウンセラー、養護教諭、臨床心理を学んで生徒カウンセリングを行っている教員、精神科医と、職種にして4種の職種により構成しました。