十六歳のノラは、自分が生まれる直前に亡くなった姉がいることから、幼いころより死は恐ろしいものと思っていた。モルモットのロリ、犬のチクタク、アメリカの伯母、若い叔父ーまわりで続くいくつもの死に、不安は増していく。ボーイフレンドや親友がさしのべる手も、ノラの心の奥深いところまで届かず、恐怖はじょじょに体の変調となって現れるようになる。そんなある日、父親の不倫をめぐる両親のケンカを耳にしたノラは、耐えきれず、大量の薬をのんでしまった。目覚めたところは、思春期病棟ー心を病んだ少年少女たちが守られ、回復してゆく場所だった。ノラも、医師との面談や、仲間の少女との交流によって、しだいに自分をとりもどしてゆく。そして母との面会のさなか、ついに、ノラは抑えこんでいた感情を爆発させ…?繊細な少女の心の彷徨と再生を綿密な取材にもとづいて描き、静かな感動を呼び起こす一冊。10代〜。
いじめ、暴力、万引き…あなたの大切な子どもを加害者にしないために。思春期の問題行動の核心に迫った元家庭裁判所調査官の手記。
日本人の食事摂取基準が2005年版として策定されたのにもとづき改訂。最近の新知見ももりこみ、管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)に準じた項目立てをし、講義内容を網羅して新版とした。
自殺、ひきこもり、リストカット-つまずいたまま、立ち直れない若者が増えている。つまずく若者につきあってきた一介の精神科医の実践記録。専門的な事項については、コラムという形で簡単な解説を加えている。
わが国の平均寿命は世界最長の域に達し、多くの人が長い人生を享受できる時代となったが、その故にその人生を健康に過ごすことがますます重要な課題となってきた。本書は、人生を「揺りかごから終焉まで」世代を追い、その折々の健康についての諸問題を平易に解説したものである。
「心の銃」を操るパラベラムの戦闘集団、それが城戸高校映画部の真の姿だ。一兎はそこに自分の居場所を見つけつつあった。ある早朝、部室に下着姿の少女が倒れていて、発見者の一兎は慌てふためく。目覚めた少女は、完全に記憶を失っていた!部員達はDVDにかじりつく電波な少女に呆れるが、精神弾で傷ついている様子から尾褄は保護することを即断。直後、映画部は謎の戦闘集団“灰色領域”に強襲され、新たな闘いが始まる!学園異能アクション第2弾。
「失われた社会図式」「延長する幼児期」などのキーワードを駆使しながら、気鋭の精神科医が、若者たちの不思議な、揺れ動く心性を読み解く。
思春期を迎える人にも、思春期を過ぎた大人にも、改めて思春期に立ち戻り、自己を見つめなおし、新しい生き方を見つける指針となるガイドブック。
長期化する思春期、崩れる家族の食卓、空回りする学校指導、教育力を失った社会ーおとなたちの迷走はどこまで続くのか?「うちはパパ父」「母さんみたいな女になりたくない」「オヤジなんて、あいつはただの居候」人生のモデルを失って自立を阻まれる子どもたち、そして自立を支えるべきおとなの使命について、「保健室のセンセー」が警鐘を発信する。
人種、民族、ジェンダー、階級、宗教、セクシュアリティ、さまざまな背景をもつ現代の若者とヤングアダルト文学の主人公たち。そのあり方をポスト構造主義理論で読み解く。