・本特集では、臨床において重要であり、かつ日本から優れた仕事がでている自己免疫性肝疾患のテーマを選び、それぞれのエキスパートに執筆をお願いする。
・自己免疫性肝炎(AIH)は中年以降の女性に好発する肝炎である。原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、中年以降の女性に好発する慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患である。
・原発性硬化性胆管炎(PSC)は肝内外の胆管に多発性・びまん性の狭窄が生じ、胆汁うっ滞をきたす慢性肝疾患である。
■ 自己免疫性肝疾患 ─いま何が問題となっているのか?
・はじめにーー自己免疫性肝疾患の基礎知識
・自己免疫性肝炎ーー急性肝不全の隠れた成因?
〔key word〕急性肝不全、自己免疫性肝炎(AIH)、急性肝炎様発症(AP)、急性肝炎期、急性増悪期
・原発性胆汁性胆管炎の予後予測
〔key word〕原発性胆汁性胆管炎(PBC)、予後予測、GLOBE score、UK-PBC risk score
・自己免疫性肝炎・原発性胆汁性胆管炎のオーバーラップ
〔key word〕自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、オーバーラップ症候群
・原発性硬化性胆管炎の発症への腸内細菌の関与
〔key word〕原発性硬化性胆管炎(PSC)、腸内細菌、バクテリアルトランスロケーション、胆汁うっ滞、Th17細胞
・自己免疫性肝疾患患者のQOL
〔key word〕生活の質(QOL)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)
・小児の自己免疫性肝疾患
〔key word〕原発性硬化性胆管炎(PSC)、自己免疫性肝炎(AIH)、炎症性腸疾患(IBD)、肝移植
・自己免疫性肝疾患に対する肝移植
〔key word〕肝移植、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)
●TOPICS
細胞生物学
・サイクリックAMP濃度を光で一過的に操作する分子ツールの開発
腎臓内科学
・Meflinを発現する血管周囲間葉系細胞の腎線維化における役割
●連載
人工臓器の最前線
・15.人工膵臓の現状と将来展望
〔key word〕人工膵臓療法、外科的糖尿病、ベッドサイド型人工膵臓
医療AI技術の現在と未来ーーできること・できそうなこと・できないこと
・10.医療時系列データへのAI応用
〔key word〕時系列、RNN、Transformer、PhysioNet
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・4.AIを用いた内視鏡画像診断支援
〔key word〕上部消化管内視鏡、大腸内視鏡、胃癌、大腸癌、食道癌、人工知能、computer-aided diagnosis
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・12.ミャンマーの人々の団結と行動ーーコロナとクーデターの二重苦のなかで
●速報
・小児が発端者である新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の家庭内感染調査
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
重要テーマごとにポイントを明示。解説+条文で学ぶべきことが明確。イラストによりイメージしやすい。国家試験問題も掲載。
・近年、クライオ電子顕微鏡解析の技術革新により、患者脳内に蓄積する異常タンパク質の構造が次々と解明される時代となった。
・本特集は、クライオ電顕解析の原理と現状、タウ、αシヌクレイン、アミロイドβ、TDP-43、TMEM106Bの構造、疾患脳ごとに蓄積するタンパク質の種類や構造がどう異なるのか、病理、病態形成の観点から執筆していただく。
・また、クライオ電顕による構造解明の応用として最も期待される診断薬や創薬の開発へのトピックスにも言及することとした。今後発展が期待されるトモグラフィについても記述していただく。
■ クライオ電顕が解き明かす神経変性疾患のメカニズム
・はじめに
・クライオ電顕の原理と日本の現状
〔key word〕アミロイド線維、らせん、クライオ電子顕微鏡(cryo-EM)、単粒子解析法
・タウ線維構造に基づいたタウオパチーの疾患分類
〔key word〕タウオパチー、タウ、アミロイド様線維、構造多型、クライオ電子顕微鏡
・シヌクレイノパチー線維の構造
〔key word〕αシヌクレイン(αSyn)、アミロイド線維、構造多型、パーキンソン病(PD)、多系統萎縮症(MSA)
・Aβ線維の構造
〔key word〕アミロイドβタンパク(Aβ)、構造多型、シード、抗体医薬、クロスβシート構造
・ALS患者脳に蓄積するTDP-43線維の構造
〔key word〕筋萎縮性側索硬化症(ALS)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、TAR DNA binding protein of 43kDa(TDP-43)
・クライオ電顕解析でみつかった新規アミロイドTMEM106Bの役割
〔key word〕TMEM106B、一塩基多型、前頭側頭葉変性症(FTLD)、アミロイド線維
・構造をもとにしたタウPETプローブ開発
〔key word〕タウオパチー、タウPETイメージング、ドッキングシミュレーション
・クライオ電子線トモグラフィ法を用いた神経変性疾患の病態解明
〔key word〕神経変性疾患、タンパク質凝集、クライオ電子顕微鏡、クライオ電子線トモグラフィ(cryoET)、in situ構造生物学
●TOPICS
麻酔科学
・周術期アナフィラキシーと好塩基球活性化試験
免疫学
・B細胞由来のGABAは抗腫瘍免疫を抑制する
●連載
人工臓器の最前線
・16.アフェレシス療法:最近の進歩
〔key word〕イミュノピュア、レオカーナ、COVID-19、血漿交換、LDLアフェレシス
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・5.医療機関のサイバーセキュリティ・マネジメント
〔key word〕サイバーセキュリティ、サイバー攻撃、マネジメント、経営資源
●フォーラム
・古代人のゲノム解析と人類の進化ーー2022年ノーベル生理学・医学賞によせて
・新たな機能性分子を合成する手法“クリックケミストリー”--2022年ノーベル化学賞によせて
グローバルヘルスの現場力
・13.HIV母子感染ーー生き延びた青年たちがともに切り開く人生
医療MaaS--医療と移動の押韻
・3.寒立馬さんたちへ
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
抗酸菌症の代表である結核と増加傾向にある非結核性抗酸菌症について、最新知識が効率よく学べる一冊!
●抗酸菌の代表は結核菌であり、近年、結核患者は減少傾向にあるが、依然として世界で最も多い感染症の一つである。また、近年、非結核性抗酸菌症患者が増加し、ヒトーヒト感染はないといわれているので、結核専門病院以外の病院でも診断・治療の機会が増えた。一部の非結核性抗酸菌症は治療に良好に反応するが、大部分は完治が難しい。
●菌種により臨床症状、治療、予後などが異なるので、まれな菌種では専門家のアドバイスが必要になる。同一菌種でも経過の早い患者、遅い患者がいるので、症例ごとに治療の開始、変更、終了を考えなければならない。
●本特集では、抗酸菌症についての臨床・研究分野でわが国を代表するエキスパートが結核と非結核性抗酸菌症に関する臨床の最新知見を解説。
【目次】
結核
1.結核の疫学と対策
2.肺結核の画像診断
3.抗酸菌検査─結核菌,非結核性抗酸菌ともに含む
4.IGRA(インターフェロンーγ遊離試験)の適切な解釈と使用法
5.結核の治療─多剤耐性結核,LTBIを除く
6.多剤耐性結核の治療
7.潜在性結核感染症の治療
8.抗結核薬の副作用
9.肝不全・腎不全合併結核の治療
10.結核の院内・施設内感染対策
非結核性抗酸菌症
11.非結核性抗酸菌症の疫学
12.非結核性抗酸菌症の病理像からみえる病態
13.非結核性抗酸菌症の感染経路と予防
14.肺非結核性抗酸菌症の診断と,肺Mycobacterium Avium Complex症の病型
15.肺Mycobacterium Avium Complex症の血清診断
16.肺Mycobacterium Avium Complex症の治療
17.肺Mycobacterium Abscessus Complex症の治療
18.肺Mycobacterium Kansasii症の治療
19.まれな肺非結核性抗酸菌症
20.非結核性抗酸菌症の外科治療
意識障害、頭痛など症状別、脳卒中、脳腫瘍、頭蓋骨骨折、認知症など疾患別に病態生理→検査・治療→看護ケアを関連図でパーフェクト解説!詳しすぎる!ビジュアルガイド。
・重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者が日本ではじめて確認されたのが2012年12月、正式に公表したのは2013年1月のことである。
・日本国内外のSFTSの疫学、マダニに咬まれて感染する事例以外に、ネコやイヌもSFTSVに感染するとSFTS様症状を呈し、かつその感染ペットから飼い主や獣医師などが感染することがある。
・病態・病理と抗ウイルス薬(ファビピラビル)による抗ウイルス療法や開発されたワクチンの有効性、SFTSVの自然界における存在様式が解明されつつある。
■ 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)研究における最新知見 ─感染経路,病態,予防,治療
・はじめに
・SFTSの臨床的特徴
〔key word〕重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、ダニ媒介感染症
・SFTSの疫学研究における最新知見
〔key word〕重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、疫学
・B細胞感染によるSFTSウイルスの発病機構
〔key word〕ウイルス性出血熱、B細胞、形質芽球、抗体
・ペットのネコ・イヌにおけるSFTSとヒトへのリスク
〔key word〕重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、伴侶動物、人獣共通感染症
・自然界におけるSFTSウイルス伝播様式
〔key word〕マダニ、吸血、野生動物、経齢間伝播、経卵伝播
・抗ウイルス薬ファビピラビルとSFTS
〔key word〕ファビピラビル、抗ウイルス薬、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
・高度弱毒化痘そうワクチン株LC16m8をベースとしたSFTSワクチン開発
〔key word〕組換えワクチン、ワクシニアウイルス、SFTS、LC16m 8
・ダニ媒介性ウイルス感染症とSFTS
〔key word〕ダニ媒介性ウイルス、ブニヤウイルス、網羅的ウイルス検出
・SFTS重症化と自然免疫応答
〔key word〕自然免疫、I型インターフェロン、サイトカインストーム、NSs(non-structural)タンパク質
●TOPICS
免疫学
・RNA分解酵素Regnase-1を標的とした炎症制御法の開発
神経精神医学
・Xenophobia(外国人恐怖症)
●連載
人工臓器の最前線
・17.人工臓器開発におけるレギュラトリーサイエンス
〔key word〕レギュラトリーサイエンス、評価科学、ヒト病態を模した実験系・評価系
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・6.SaMD(国内/米国)動向調査
〔key word〕SaMD、医療AI、FDA、トレンド
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・14.ガーナーー「生きる力」を育む母子手帳
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・0〜15歳の小児期における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染の一部の例において、多臓器に強い炎症反応を引き起こし、重篤となりうる小児多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)を続発することが報告されている。
・MIS-C/PIMS発症とCOVID-19との関連性が強く示唆されているが、本症は新しい疾患概念であり、病態に関しては今なお多くが不明である。川崎病の類縁疾患と考えられているが診断は難しく、治療法も確立されていない。
・本特集では、川崎病を含む重症炎症症候群の診断、治療の経験豊富な臨床のスペシャリストに、そして小児の感染症学研究のエキスパートにMIS-C/PIMSの疫学、病態、診断、検査、治療について概説していただく。
■ 小児COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)の診療
・はじめに
・小児のCOVID-19の動向
〔key word〕オミクロン株、神経学的合併症、新型コロナワクチン、ツインデミック、間接的健康被害
・MIS-C/PIMSの疫学
〔key word〕小児多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)、疫学、mRNAワクチン
・MIS-C/PIMSの病態
〔key word〕MIS-C/PIMS、COVID-19、SARS-CoV-2、スーパー抗原、スパイクタンパク、免疫調節障害
・MIS-C/PIMSの診断
〔key word〕診断、MIS-C(multisystem inflammatory syndrome in children)、PIMS(pediatric inflammatory multisystem syndrome)、川崎病、鑑別
・MIS-C/PIMSの薬物治療
〔key word〕免疫グロブリン製剤(IVIG)、ステロイド製剤、生物学的製剤
・MIS-C/PIMSの全身管理
〔key word〕MIS-C(multisystem inflammatory syndrome in children)/PIMS(pediatric inflammatory multisystem syndrome)、集中治療室(ICU)、免疫調節療法
・MIS-C/PIMSの今後の課題
〔key word〕小児多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)、免疫、診断、病態生理、治療
●TOPICS
遺伝・ゲノム学
・VEGFシグナルを介したダイナミックな内皮エピゲノム修飾と抗血管新生手法の確立
医療行政
・ICD-11改訂ーー国内の普及に向けた取り組みと今後の課題
●連載
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・7.スマホアプリを活用した糖尿病重症化予防の取り組み
〔key word〕糖尿病、重症化予防、スマホアプリ、行動科学
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・15.タイ北部におけるHIV感染者ケア強化事業ーーサンパトンモデルの形成
日本型セルフケアへのあゆみ
・18.よくわかるがんゲノム医療1:がん遺伝子パネル検査
医療MaaS--医療と移動の押韻
・4.住処の隅から
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
臍帯血移植20日後の造血幹細胞移植レシピエントが発熱して突然痙攣。あなたならどう診る?「造血幹細胞移植後の患者さんの感染症診療」に自信がつく、珠玉の23レクチャー。
・円熟期に入っているようにみえる肺高血圧症(PH)診療であるが、治療選択肢が増えたがゆえに、十分な鑑別診断が行われないまま誤った治療が行われているケースも少なくない。
・本特集では基本に立ち返ってその鑑別を確実に行うことができるよう、各分野のエキスパートに解説をお願いする。
・また心筋症などにおいてもそうであるように、近年、PHに関しても多くの遺伝学的知見が得られているので、そのような最新知見についても解説をお願いする。
■ 肺高血圧症のすべて ─病態研究と治療法の最前線 2月第1土曜特集
・はじめに
●総論
・2021〜2022年における肺高血圧症の臨床
〔key word〕肺動脈性肺高血圧症(PAH)、リスク層別化、初期併用療法、間質性肺炎(IP)、BMPRII遺伝子異常
・肺高血圧症の鑑別診断
〔key word〕肺高血圧症(PH)、定義、鑑別診断
・肺高血圧症における遺伝学的知見とその臨床的意義
〔key word〕遺伝子診療、BMPR2、RNF213、EIF2AK4、個別化医療(precision medicine)
●各論
・特発性/遺伝性/薬物誘発性肺動脈性肺高血圧症の診断と治療
〔key word〕肺動脈性肺高血圧症(PAH)、特発性肺動脈性肺高血圧症(IPAH)、遺伝性肺動脈性肺高血圧症(HPAH)、薬物誘発性肺動脈性肺高血圧症(DPAH)
・膠原病性肺動脈性肺高血圧症の診断と治療
〔key word〕肺高血圧症の新定義、スクリーニング、リスク評価、治療アルゴリズム、免疫抑制療法、併存病変
・成人先天性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症の診断と治療
〔key word〕成人先天性心疾患(ACHD)、肺動脈性肺高血圧症(PAH)、treat and repair strategy
・その他の肺高血圧症ーー門脈肺高血圧症とHIV感染に伴う肺高血圧症
〔key word〕門脈肺高血圧症(PoPH)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、肝移植
・左心系心疾患による肺高血圧症の診断と治療
〔key word〕左心系心疾患による肺高血圧症(PH-LHD)、臨床分類、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)、左室駆出率が保たれた心不全(HFpEF)
・慢性呼吸器疾患に伴う肺高血圧症の診断と治療ーーPAH特異的治療薬による治療は必要か?
〔key word〕肺高血圧症(PH)、慢性呼吸器疾患(CRD)、肺血管拡張薬(PAH特異的治療薬)、右心カテーテル検査(RHC)
・慢性血栓塞栓性肺高血圧症の診断と治療
〔key word〕肺高血圧症(PH)、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)、診断、治療、予後、生活の質(QOL)
・詳細不明な多因子のメカニズムによる肺高血圧症の実態にせまる
〔key word〕骨髄増殖性疾患、慢性溶血性貧血、サルコイドーシス、肺高血圧症、肺腫瘍血栓性微小血管症(PTTM)
・小児における肺高血圧症の診断と治療
〔key word〕小児、特発性肺動脈性肺高血圧(IPAH)、遺伝性肺動脈性肺高血圧(HPAH)、先天性心疾患(CHD)、肺疾患
●トピックス
・肺動脈性肺高血圧症の病態解明と新規治療の展望
〔key word〕肺動脈性肺高血圧症(PAH)、2型骨形成タンパク質受容体(BMPRII)、ソタテルセプト、インターロイキン6(IL-6)、レグネース1
・Pulmonary tumor thrombotic microangiopathy(PTTM)の診断と治療
〔key word〕Pulmonary tumor thrombotic microangiopathy(PTTM)、がん、イマチニブ、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)、PDGF(血小板由来成長因子)
・肺高血圧症に対する肺移植の現状と課題ーー長い肺移植待機期間と周術期管理
〔key word〕肺移植、肺動脈性肺高血圧症(PAH)、体外式膜型人工肺(ECMO)
・肺高血圧症に関わる医療制度
〔key word〕高額療養費制度、指定難病、身体障害者手帳制度
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・リアルワールドデータ(RWD)を用いた臨床研究においてわが国は諸外国の後塵を拝してきたが、臨床疫学、公衆衛生学などの専門家たちは、臨床の専門家と協同してRWDのデータベースを構築し、ラインアップは充実してきた。
・入手可能なRWDを最大限活用した“エビデンス創出”や“臨床への応用”にすでに舵は切られている。ひととおりのデータベースが用意できた今、データをフル活用してアウトプットを量産するフェーズに突入したといえるであろう。
・本特集では、データベースごとに各論を配した患者レジストリの代表例(SOS-KANTOとNCD)、電子カルテ由来診療情報データベース、DPCデータベース、NDB、介護データなどについて最新知見を紹介している。
■ リアルワールドデータを用いた臨床研究の進化
・はじめに
・リアルワールドデータが切り拓く医療の未来
〔key word〕リアルワールドデータ(RWD)、患者レジストリ、電子カルテ情報、保険データベース
・SOS-KANTO 2017 studyの研究計画とデータ収集
〔key word〕心停止研究、レジストリ、多施設共同研究
・National Clinical Database--全国レジストリプラットフォームの研究利用
〔key word〕National Clinical Database(NCD)、レジストリ、臨床研究
・電子カルテ由来診療情報データベース
〔key word〕構造化データ、非構造化データ、検査データ、自由記載
・DPCデータを用いた研究の現状と今後
〔key word〕Diagnosis Procedure Combination(DPC)、データベース、リアルワールドデータ
・NDBを用いた研究の現状と今後
〔key word〕NDB、オンサイトリサーチセンター、レセプト、SQL、直腸癌
・介護データを用いた研究の現状と今後
〔key word〕介護報酬明細情報(介護レセプト等情報)、要介護認定情報、科学的介護情報システム(LIFE)、介護保険総合データベース(介護DB)
・DeSCデータを用いた研究の現状と今後
〔key word〕保険データベース、臨床疫学研究、DeSCデータベース
・リアルワールドデータに対するデータ駆動型アプローチとシグナル検出
〔key word〕データ駆動型、仮説駆動型、シグナル検出、シグナル強化、医薬品副作用自発報告データベース
●TOPICS
産科学・婦人科学
・フェムテックへの期待
神経内科学
・大脳皮質一次体性感覚野アストロサイトmGluR5による神経ネットワーク再編と慢性疼痛
●連載
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・10.AIを用いた感染症診断の可能性
〔key word〕感染症診断、AI医療機器、新医療機器、身体診察AI
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・18.マラリアーー伝統的知識からの解放
●書評
・『相談事例から考える 研究倫理コンサルテーション』(松井健志 監修・編著/山本圭一郎・伊吹友秀・井上悠輔 編著)
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
喘息の疫学・遺伝・発症予防・病態・診断・治療・管理まで、最新の知見を広く詳しく解説!
●進展著しい喘息の最新知見について、疫学・遺伝・発症予防・病態・診断・治療・管理まで網羅的に詳説。
●COVID-19と喘息・喘息治療薬の関わりなど、注目の話題についても豊富に掲載。
●この一冊に、喘息の遺伝的背景や病態、バイオマーカー、治療法の進歩に関する最新情報が満載!
【目次】
疫学、遺伝、発症予防
1.喘息の疫学
2.喘息と遺伝子
3.喘息の発症予防
病態
4.喘息のフェノタイプと炎症
5.アレルギー性炎症における好酸球の役割
6.喘息における獲得免疫系の役割
7.2型自然リンパ球
8.マスト細胞と好塩基球
9.好中球
10.上皮細胞、線維芽細胞
11.気道平滑筋細胞─気流閉塞と気道リモデリングへの関与
12.ウイルス感染と喘息増悪
13.ステロイド抵抗性喘息
診断と治療・管理
14.喘息の診断
15.成人喘息の診断・管理のためのバイオマーカー
16.喘息増悪の危険因子
17.『喘息予防・管理ガイドライン(JGL)2021』改訂のポイント;成人
18.最新の喘息ガイドラインのポイント;小児
19.家庭での喘息症状および発作への自己管理─ICS/ホルモテロール頓用を含めて
20.気管支喘息の急性増悪の治療
21.抗体医薬─2021-2022のアップデート
22.喘息とCOPDオーバーラップ(ACO)/喘息と気管支拡張症オーバーラップ
23.咳嗽と喀痰への対処
注目の話題
24.COVID-19と喘息・喘息治療薬
25.気管支サーモプラスティ─評価と課題
26.喘息におけるアレルゲン免疫療法
27.N-ERD、NSAID-ERD、NSAIDs過敏喘息
28.鼻炎、副鼻腔炎と喘息
29.アレルギー性気管支肺真菌症
30.肥満と喘息重症化