過食、自傷・自殺行為、性的放逸などを繰り返す、境界性パーソナリティ障害(Borderline Personality Disorder:BPD)は、医療機関だけでなく、家庭や学校・職場、地域社会で問題となることが増えている。本書は、厚生労働省が設置した、境界性パーソナリティ障害の日本版治療ガイドライン作成に関する研究班の6年間の成果を、一般の臨床家向けに書き下ろしたものである。研究班は、早急な個人精神療法の導入は治療者ー患者の「二者関係のド壺に嵌る」可能性があるとして、地域ネットワーク、薬物療法、入院治療と治主医のマネージメントを中心に本ガイドラインを作成した。さらに本書では、ガイドラインを肉付けするかたちで、揺れ動くBPDの診断の変遷、BPDの長期予後、BPD患者が持つ特有の対人パターン(スプリッティング思考)への対処法、救急医療、外来・入院治療の現状、薬物療法、病名告知と心理教育などを、著者らの豊富な臨床経験および研究にもとづいて詳解している。国内外のBPD治療を広く検討し、臨床現場で実践可能なガイドラインをめざした研究班の成果は、BPD治療にかかわる精神科医・心理職・ケースワーカー・看護師の方などに役立つ手引きとなるであろう。
本書は、外航海運企業の船舶乗組員を対象とする国際人的資源管理に焦点を当て、企業内教育・訓練とキャリア・マネジメントの観点から、組織社会化戦術としての概念的枠組と、成果の導出プロセスを提示する。本書は、筆者による長年のインタビュー調査に基づいた事例研究から、同業種および職種の特性を踏まえた議論がなされる点に特徴がある。
アメリカ公認会計士協会・監査人の責任委員会コーエン委員会報告書。
本書は、経営管理方式の国際的移転について論じたものである。ところで、経営管理方式の海外移転に関する理論は一般化可能なのであろうか。すでに多くの論者が指摘してきたように、ある国のある企業の経営管理方式は、その企業のおかれている経済環境や組織風土ないしその国の経済社会・文化に強く影響される。このため、企業の海外進出先が地球規模に拡大されるにしたがい、経営管理方式の海外移転論についての一般化はますます困難になっているともいえるのである。本書は、このことを意識しながら、日系企業だけでなくフランス、ドイツ企業の経営管理方式の国際移転に関する現実的・理論的諸問題を含む論点をテーマにした論文を編集したものである。
SIS、SI、オープンシステム、ダウンサイジング、重要キーワードにはこの1冊で対応できる。コンピュータ界待望の書。最新の情報技術を初めて網羅、ベンダーに偏らず最新技術をわかり易く解説。新人から中堅、管理職まで多用な利用にぴったり。年度版出版方式採用、辞書型から解説型に。強力執筆陣による充実した構成と内容。
いま世界を移動するイスラムの人びと。その定住化と移民二世の成長により、イスラムを内に抱えこんだ西欧社会のジレンマ…。そして日本へ。現代が直面する課題に挑む。
子どもたちの教育における最良の実践を反映し、またそこに貢献すると思われる本。最も広い意味での、コミュニケーションや社会化にはっきりと焦点を当てる。コミュニケーションについては、言語的なものだけでなく非言語的なものや補助的な手法を用いたアプローチにもねらいを定めている。同様に、情動的なコミュニケーションだけでなく、道具的なコミュニケーションにもねらいを定めている。学校のクラス、家庭、そして地域社会といった様々な場面で社会性を伸ばすこともまた扱っている。
本書では、針刺しや鋭利な器材による切傷での職業感染を防止するための対策を述べている。
1993〜2000年にかけてJAMAに連載されたUsers’ Guides to the Medical Literatureシリーズを、シリーズ編者のGuyattが中心となって大幅加筆修正し、再構成したEBM入門書の決定版。雑誌連載時の同シリーズはEBMの概念を全世界に流布するのに決定的な役割を果たしたが、本書ではその内容をベースに、連載当時からさらに発展を続けているEBMの現在形が分かりやすく、コンパクトにまとめられている。
2004年から卒後2年間の初期臨床研修が必修化され、医学教育・卒後研修制度は大きく変わっていく。しかし何を改革すればよいのか、何を実行すればよいのか、誰もが迷い、悩んでいる。その答えの1つとして、米国において診療料を問わず大きな成果をあげているproblem-based conferenceの基本的考え方とその実際を紹介した。あなたの意識を改革し、従来の限界をブレイクスルーできる新しい時代の教育・研修・学習方法がここにある。
この本は、新人を受け入れる立場の人が、どのように新人を迎え、指導したらよいのかについて、聖母病院の実際をベースにしてまとめたものです。もちろん、当の新人自身が読んでもわかりやすいようにまとめました。