静岡の工場へと飛ばされた灰島悟は、日系三世の先輩、竹芝浩二にいろいろ教わりながらも仕事をこなしていた。だが、明るく元気な悟にも苦手な人間が…。それが工場長のマクラウドだった。しかし、ある事件を元に悟はマクラウドの優しさに気づく。そしてふたりは…。
走り幅跳びが、一度も満足に出来なかった。いつも踏切りで失敗する。助走しているうちに、踏切れなくなってしまう。祥子は、恋に対してもそうだった。-友達の恋人と一夜をともにした時、初めて思い切りよく踏切れたと祥子は思った…。友達の恵子に嫉妬していた。恵子のように跳びたかった。その思い悩む心の溝で起きた、一度だけの出来事。たった一度だけのことだから、素敵なのだろうか、それとも…。心が裂かれるほど張りつめた、欲望と傷心の恋の話8編。
花には、淑女も悪女も美青年もいる。サディストやフェティシストだって、ちゃんと存在しているのだ。ダイエットする植物もいれば、毒をふりまく植物もいる。トウダイグサにいたってはストリップまでやってしまう。虫や鳥、そして仲間の植物を相手に、「恋の手練手管」を磨きあげ、進化させてきた花たち。植物の世界は、不思議な出会いやロマンティックな物語でいっぱいだ。動物よりもあやしく、人間よりも情熱的な、植物の愛情生活に喝采。
ノリミとテニスを楽しんでいた麦倉先生の携帯電話が鳴った。T高古代史研の中山が、校庭の木に縛りつけられているところを発見されたのだという。そこには、イルカのぬいぐるみと『世界残酷童話』という謎の文章が残されていた。ノリミの家に事件の予告電話がかかり、次に被害にあったのは沙耶だった。一連の事件は、古代史研が校庭に作ったストーン・サークルに関係があるらしいが…。
ユーミンもサザンも聴き飽きた。フーミンも秋元康も読み飽きた。それでも恋がわからない、というあなた。社内恋愛、不倫、年下オトコとの恋はいま、どういう状況なのか。映画、テレビドラマ、著名人のラブレータにみる、恋愛の極意は。あなの心を“恋愛モード”に切り替える、素敵で知的な恋愛本はいかが。
憧れ、片想い、別れ、嫉妬…。児童文学教室の大学生たちが綴った恋模様264編。
「恋はすてきなもの」「恋ほどすばらしいものはない」…。詩や歌に教えられるまでもなく、心ときめかせ、胸を焦がす想いほど人間を高揚させるものはない。だけど、それだけでは終わらないのが人生の現実。鋭い洞察力と深い教養が光る、子供たちと大人たちに向けた恋愛論の名著。
わたしの名前は、遠山吹雪。17歳。平凡で幸せな、ごくごく普通の女のコ-だった。そう。1年前のあの日までは…。あの日-両親が突然の飛行機事故で死んでから、わたしは、天涯孤独の身になってしまったの。それからというもの、無気力で、何をする気も起こらなくて…。わたしは、このままこの深い哀しみの中で生きるのかしら。それとも、いつか立ち直れる日はくるんだろうか…。
中世南仏の地を中心に花開いた詩歌芸術の粋を蒐める最大の邦訳アンソロジー。37名、50篇を選りすぐるとともに、「古伝」および「作品解題」をも訳出、併せて詩人名鑑・略伝・作品略解、長文解説「トルバドゥールと「みやびの愛」」などを収める決定版。
出会いから結婚・別離までの関わりを、3組のカップルと、心に残る映画や小説の名シーンの味わい豊かな会話にたずねる。英語表現という窓を通して展望する、男と女の「異文化」コミュニケーション。