蒐集家の悦楽
■巻頭言
荒俣 宏 蒐集家は孤独に生きる
小林康夫 ベンヤミンが捉えた蒐集ーー「深遠な魔法」
■Part1 なぜ集めるのか
奥本大三郎 博物学の蒐集は世界の謎を深める
篠田航一 ヒトラーの略奪美術館と美術館建設の野望
白幡洋三郎 植物収集の歴史を繙く
春日武彦 どのような心性が人を蒐集へと駆り立てるのか?
小宮正安 圧倒されるカオスな魅力
太田泰人 ジョゼフ・コーネルの箱のなか
大沼 隆 ノアが集めた清くないものとは何か
■Part2 パブリックな収集
石毛直道 世界的に珍しい博物館「みんぱく」のコレクション収集法
仲俣暁生 デジタル化で公開される人類の英知の宝庫 ヴァチカン教皇庁図書館
谷 晃 近代数寄者たちは、大名茶道具をどのように集めたのか?
寺島洋子 ル・コルビュジエが夢見た「無限成長美術館」
原 健人 すべてを鉄道模型に捧げた男
■Part3 個人の愉しみ
鹿島 茂 独裁者のイコンが語るコレクションの真髄
清水 節 ギレルモ・デル・トロ監督の悪夢と恐怖の屋敷「荒涼館」
みうらじゅん 自分を洗脳して蒐集する
石黒敬章 「人より先にものを見る」
鈴木敏夫 うらめしや、その美しさ。伊藤晴雨の幽霊画に“あの世”を見る
田中 栞 武井武雄刊本作品を買う
烏兎沼佳代 蒐集家・野村胡堂とあらえびす
◎新連載
角幡唯介 冒険論
浜 矩子 通過という不思議
井出英策 新自由主義と僕たちの自由
ほか
最高の音で楽しむために!
謎としての現在へ、語りの迷宮を紡ぐ新しいカフカ物語。
「ああいやだ。またあの夢を見てしまった」六歳のころから一年に何度か見る、あのへんな夢。交通事故にあって脳の手術をうける夢なんて、気持ちわるいったらない。そして十二歳の誕生日を前にしてもっと恐ろしい夢が。「目ざめよ、唯。あたえられた使命をはたせ」ぶきみな声がくりかえされる。いったいどういうことなの。小学校高学年以上から。
引っこしてきたばかりのマグナ町で、ルーシーは災難にぶつかりっぱなし。はじめて学校に行ったとたん、いじめっこに会う。パパとママは、やってくる核廃棄物の処分場をめぐって、大げんか。ルーシーの初恋は、マリファナで破れる。困難をくぐりぬけ、成長するルーシー。小学校4・5・6年向。
絶対悪用禁止!死に至る危険と死に等しい恐怖。トリカブト、ドクゼリ、ハシリドコロ、ケシ…野放し状態で生息する猛毒植物を完全解説。
英語はダメと「唇を噛んで」=「bite your lip」いた方にも、「ワラをもつかむ」=「grasp at straws」思いでいる方にも、また、英語をもっと「掘り下げ」=「dig into」たい方にも。きっといつか「実を結ぶ」=「bear fruit」和TO英表現集。
日本経済復活を占う試金石。過去の成功体験の「破壊」。新世紀における日本発ビジネスモデルの「創造」。再び「王者」の座に返り咲くために。
このままでいけば2005年頃には日本国は完璧に破産してしまい、そうなれば悪性インフレで年金の価値はどんどん下がってしまう。そうであれば、私たち国民はいったいどうしたらよいのか。残された道は一つしかない。それは、もはや国をあてにせず、いまから自力で自分の老後のための「自分年金」を作るしかない。本書はそのための参考書。
巨匠・いしかわじゅんが描く、汗と涙と笑いのパソコン・エッセイ。『だってサルなんだもん』9巻目。
17歳の少女フレックスを乗せ、深夜の森をいくブルー・トルネード号。その前に突然立ちはだかった赤毛の若者、ヤーコ。彼のもっていた手帳には「指輪物語」に出てくる妖精の暗号が綴られていた。そして語られる、拷問用具“ブラックボックス”の秘密。ほのかに芽生える恋心…ドイツで大人気のエンターテインメント作家がおくる傑作翻訳小説。
日本銀行はマネーを創出し配分する大きな権限をもつが、政府から独立し、説明責任をもたない。半分は民間所有であり総裁は首相が任命する。公務員でもなく選挙も経ない個人が、日本経済を左右する権力を手にするのだ。本書は、三十年前から総裁候補と名指されていたプリンス・福井氏が、バブルの責任も問われずに予定通り新総裁となった経緯をたどり、マネーの支配者が政財界とメディアに絶大なる影響力を及ぼしていることを明らかにする。そして、中央銀行の行きすぎた独立性がもたらす弊害を訴え、日銀には明確な目標と説明責任をもたせるべきだと説く。
南関東、東海、関西、さらにメガロポリス直撃…。「発生確率70%、86%」の政府情報が出された地震列島は、すでに動き出している!予知の権威を総動員して、「危険域」を徹底検証。
個人情報保護法が施行されて1年が経過した。これまでになかった新しい考え方にもとづく法律だけに、もともと企業の戸惑いは大きかった。現在でも、混乱は続いている。企業の様子を見ると、過剰に反応しているか、まったくの無関心か、二極化している。そして、法の施行をあざ笑うかのように、個人情報の漏洩事件は後を絶たない。本書は、社員60名の小さな会社が、個人情報保護法と格闘した記録である。
ある日、最悪の状況で、最悪の人たちと一緒にエレベーターに閉じ込められたら…?Qlep発本とブログのパラレル小説。
収賄容疑で逮捕された第6代宝塚市長が激白。2006年2月5日、読売新聞に「不明朗金300万円」の記事が、霹靂のように響きわたった。翌々日の逮捕で市長職を辞さざるをえなかった著者が、権力行使の恐ろしさを満腔の憤りをこめて綴る。
知ってるか知らないかで大違い。子どものやる気に火をつける方法から暗記項目をらくらく覚える「呪文学習術」まで、受験に役立つ秘策を徹底解説。
この物語の舞台は、メキシコとの国境に近いアメリカ南西部の荒野です。カリフォルニアでも金鉱が発見され、ゴールドラッシュでわき返る150年ほど前のことです。父親をなくした少年トムは、ポール伯父と二人で金さがしの旅に出ます。旅に出て一年近くがたちますが、金はほとんど見つかりません。ある日二人は、インディアンの青年に出会います。この不思議な笑顔のインディアンとの出会いが、二人の運命を大きく変え、悪夢の旅へとさそいます。金への底なしの欲望にとりつかれ、凶暴になる伯父。信頼していた伯父の変貌にとまどい、恐怖にたえながら、けんめいに説得しようとするトム。いきづまるような心理的ドラマが、トムの純真な目で克明にえがかれます。やがてトムは、ある決心をします。それは苦悩に満ちた選択をせまるものでした。「もしあなたがトムだったら、どんな行動をとったでしょうか?」-ピウミーニはわたしたちに、そんな重い問いかけをしているように思いました。小学五年生以上。
化け物に追いかけまわされる僕と、カルト集団と行動を共にすることになった名探偵。二人が巻き起こす謎が謎を呼ぶ物語。