渋い二枚目俳優として知られる波崎裕一郎は、池袋のラブホテルにミユキという名のコールガールを呼んだ。大柄で豊かな乳房と尻を持つミユキは、波崎にとって理想的な“生贄”だった。波崎の衝動は爆発し、ついに殺意が…歓喜の極みに震えるミユキの首を一気に絞めかかった!陶酔の余韻の中で、復讐の儀式を終えた波崎だったが、彼の内に潜む悪魔は次なる“生贄”を求めて疼き出した。波崎は、絵画展で彼と同時入賞を果たした、中谷千佳子に静かに接近していった。波崎の中に蠢く少年時代の戦慄の記憶。波崎は誰に復讐しようとしているのか?謎と恐怖を孕んだ、著者会心の書下ろし長編サスペンス・ロマン衝撃作!
幼なじみのシュンサクと再会して、大喜びのアサキ。早速、彼の姉・ミサオが出演するバレエ公演をみにいくことにした。ところが、ミサオは悪霊に…。オカルトチックミステリー。
恐怖政治を描いた本巻では、血なまぐさいエピソードが連続する。なかでも「タンプル塔の謎」の章は、著者たちのあくなき探究心が感じられ、本巻の最高の盛り上りを見せている。
惑星ホリスター。豊かな森に囲まれたハートランド正教会が襲撃された。グリーン大神父とサーニアの身を案じ、シェビーはホリスターへ急行した。だが、そには巧妙な罠が…。宇宙賊ガルダは、一族を滅亡に追いやったシュトロム中将に復讐を誓い、一方、艦隊司令アウグスタ大佐はシュトロムが奪い取ったガルダの一族の財産を狙っていた。それぞれの思いを呑み込んで、闘いの幕が上がる。ガルダの魂を天界に導くため、シェビーは運命の地、レジナ基地へ。最後の闘いに間に合うか、シェビー。-そして暗闇に銃声が響いた…。感動のシリーズ、ついに完結。
「モンスター・ホラーショウ」の作り出す世界では〈ウェアウィザード〉〈ゲームマスター〉がすべてを取り仕切る。お馴染みの「戦士や魔法使いたちで構成されたパーティーが地下迷宮を探険する」というゲームだけでなく、どんな工夫でも受け入れられる柔軟なゲームシステムをブレナンは意図している。そのために〈何でも表〉〈神秘の部屋〉〈モンスター園〉などが用意されている。
推理文学の鬼と謳われる作家12人がミステリーのアイデアと文章テクニックの粋を凝らして織りあげた、珠玉の短編12編を収録。
アラフラ海に浮かぶリゾート・アイランド、パウイ。アメリカの鉱山会社ネクサスの最高幹部は、毎年恒例のバカンスに、夫人同伴でこの地を訪れた。が、政情不安なこの島にクーデターが発生、重役たちは射殺され、それを目撃した妻たち5人は、未開のジャングルに逃げ込んだー。上流階級の女たちは、未開のジャングルで生き残ることができるか?迫真の大型サバイバル・ストーリー。
自然の猛威、追撃する軍隊、人喰いの風習を持つ原住民。上流階級の女たちは、諍いを繰り返しながらも、ジャングルで生き残る方法を逞しく学んでいく。一方、ネクサスのオーストラリア支社長スコットは、彼女らの無事をあくまで信じ、執拗な捜索を続行。それを知る筈もない女たちは、決死の脱出行を決意したー。南国のパラダイスでのサバイバルを描く、超大型エンターテイメント。
昔も、ひたすらものを書いていた。今も、ひたすらものを書いている。大いなる夢を喰らいつづけ、幻想的宇宙的神秘のロマンに酔いしれる。獏裂するパワーに乾盃。スーパー伝奇小説の旗手、夢枕獏の最新エッセイ集。
西洋では、神と人の関係の合わせ鏡として猿が捉えられ、猿は〈悪魔〉〈堕落した人間〉のイコンとなっていた。なまめかしく「ポーズ」をとり、「人間の顔をもつ獣」として図像化された猿たちは、人びとに悪夢を送りつづける。
“悪夢”を録画するビデオレコーダーで録画された恐怖の映像は、深夜の恐怖劇、奇妙なショート・ドラマ、ふしぎな時代劇。再生は何回でも自由ですから、お好きな時間にじっくりお楽しみ下さい。
「すごく忙しいの。会社を出るのは毎晩七時過ぎよ」ステファニーが疲れた顔でこぼした。同僚のジェシーは、ちらりと意味ありげに彼女を見て言った。「いつも社長が送っていくんですってね」ステファニーはどきっとし、必死に心の乱れを隠そうとした。ジェシーが笑って言葉を継いだ。「ロマンチックね、社長が秘書に恋をするなんて」「いやだ、勝手な想像されちゃ困るわ」「でも普通は、残業したからってだれも送ってくれないわよ」ステファニーは黙った。あの事件のせいで、社長との間柄は…。