スタンリーの密かな夢、それは義母の遺産を手にする日のことだった。それさえ手に入れれば、なかば女房に食わせてもらう生活、クロスワード・パズルが唯一の楽しみという惨めな生活ともおさらばだ。彼は義母の死ぬ日をひたすら待った…。彼に殺意が芽ばえたのは、思惑どおりに遺産が手にはいらないとわかった時のことだった。不仲の義母は、彼に遺産が渡らぬよう、周到な手を打っていたのだ。やがて思わぬ機会が訪れた。スタンリーは、着々と計画を実行に移していった。クロスワードの空白を埋めるように。それが決して解けないパズルであるとは考えもせずー
支配者デビス帝国に滅ぼされた、フィロセラの王女フィレーナは男奴隷の闘技士として育てられた。しかし自分の出生を知り、故国再興の鍵を握る首都ボーの剣鍛治ウトに会うため、女奴隷のリラとともに脱走する(第1巻)。途中、帝国の刺客・黒い悪魔の謀略で目を負傷したフィレーナは、反帝国ゲリラのラリスに助けられる。だが、再び黒い悪魔に襲われ、彼の犠牲によって死地を脱したとき、フィレーナの前には海が広がっていた(第2巻)。しかしその海は汚染されたいのだ…。女戦士はついに帝国の打倒を決意する。第1シリーズ完結篇。
本書ではヨーロッパの近未来を単に経済レベルからではなく、ゴルバチョフの大戦略と東欧のフィンランド化、ドイツ統一によるNATOの解体やECの空洞化などを消去法で予知している。
科学批判の可能性-。巨大身体として現象するテクノロジーのネットワークに幻惑されながらも、その秩序から逸脱しうる可能性とは?散乱するフラグメントが織り成すポリフォニーのなかに、反電子主義の根拠ならざる根拠=美学の極北を洞見する。
生き残った機長が明かす衝撃の真実。事故の真相はかく隠蔽された。ハイテクシステムの予期せぬ欠陥と巨大企業と国家の黒い思惑-。名パイロットが綴る孤独な闘い。
医薬品、移植用臓器、果ては「オーダーメイド人間」にまで道を開こうとしているES細胞。爆走を続けるバイテク研究者や産業が、この“万能細胞”に目を向けないわけがない。現にクリントン政権は研究開発にゴーサインを出した。目下進行中のヒトゲノム計画とも無縁ではない。「クローン羊」のような人口に膾炙しやすいネーミングを持たないというだけの理由で、マスコミにも無視されてきたES細胞。その可能性と問題点を、あるがままに紹介する。
英語はダメと「唇を噛んで」=「bite your lip」いた方にも、「ワラをもつかむ」=「grasp at straws」思いでいる方にも、また、英語をもっと「掘り下げ」=「dig into」たい方にも。きっといつか「実を結ぶ」=「bear fruit」和TO英表現集。
「大胆な規制緩和が実行されれば物の値段が下がり、消費者の実質所得が上昇、新産業が生まれ、雇用は増大する」。90年代初頭、市場万能主義者たちはこう約束した。現実は果たしてどう推移したか。70年代に米国で始まった規制緩和の波は我々の社会をどう変えたか?新章『マネー資本主義と規制緩和』を書きおろし追加。
ヒロが夢の中で何度も見かけた女の人は、しきりに助けをもとめていた。何をうったえているのか、なやむヒロ。そんな折、しんせきの周平さんが結婚すると言って紹介してくれた婚約者は、その夢の女性とそっくりだった…!マッキー、かっちゃんと、ヒロは、力を合わせてそのなぞ解きに挑戦する!大人気の「ぼくらの心霊スポット」続刊。
「不幸を招く遺伝子」は存在するか?DNA検査の結果では同じ未来をたどるはずだった2人の女性、ジェーン・ドリームとジーン・バトラーがまったく違う人生を歩むことになったのはなぜか?考え抜かれた近未来の物語を軸に、人間が生まれてから死ぬまでに起こり得ることのすべてと遺伝子との関係を詳細に検討しつくした大著。はたして、人の運命はどこまで遺伝子が決めているのだろうか?そして、私たちは遺伝子の情報とどう向き合うべきだろうか。
1973年秋、140分の『エクソシスト』ファースト・カット完成。1973年末、122分の『エクソシスト』ファイナル・カット公開。「どうして15分以上も切ったんだ」と問い詰める原作者ブラッティ「映画は短ければ短い方ほどいい」と主張してやまない監督フリードキン-そして2000年秋、ついに132分の『ディレクターズ・カット版』公開。神と悪魔の対決をもしのぐ原作者ブラッティと監督フリードキンの闘争-四半世紀以上にわたるクリエイター同士のバトルを克明に追跡調査した、『エクソシスト』のすべて。
角川映画第3弾のサントラ。78年作品。大野雄二の手慣れたスコアを豪華プレイヤーがぜいたくに演奏。このことだけ見ても、当時角川春樹が(作品の質はともかく)映画にかける意気込みはすごかった。華麗なサックス・ソロが印象的。町田義人の歌も新鮮だった。
一時期、大ブームとなったサティのピアノ曲。なかでもロジェの演奏は人気があったが、今聴いても新鮮な魅力に満ちている。《デッカ・ニュー・ベスト100》の1枚。
B面曲、未発表ヴァージョンなど、ファン・サービスをとりまぜての2枚組ベスト。さすがに演奏は多少うまくなってきている。信者でないかぎり全26曲通して聴くのはつらいが、手を変え品を変え、自分たちだけは飽きさせない努力は立派。マンネリの鑑かも。