〈一週間以内に二億円を用意しろ。さもなくばおまえの秘密の殺人をバラし、誘拐したおまえの娘の親友を殺す〉謎の脅迫電話に、会社社長石坂光生は震憾した。誰も知らぬはずの十二年前の凶行がなぜ…。狡猾な誘拐犯に翻弄されて絶望の淵に落ちた石坂の前に、やがて思わぬ女性が出現、その時、彼の頭におぞましい策略が芽生えた…。はたして石坂の運命は。忌わしい悪夢を消し去ることができるのか…。円熟の著者が放つ第一級のハード・サスペンス。
就職難に立ち向かう女子大生たちの意識調査から、就職及び仕事に対する彼女たちの意識を探るイラスト入り「アンケート・ルポ」。
真夏の日差しは、透明な炎のように、すべてのものを燃えあがらせていた。コンクリートの壁は白く輝き、木々は濃い影を埃っぽい地面に落としていた。そこにふと響いた、かすかな笑い声。(くすくすくす)風のあいだに紛れてしまって、気のせいにしか思えなかったけれど-それは、悪夢の迷宮の門を開く、残酷な笑い声だったのだ。制服のエスパー少女・イオの戦い。第5弾。
直木賞作家の最新力作恐怖の秘密生物兵器を追跡する男。瞬時に人間を怪物化する“生物兵器”の試作品が街に流れた。それを追求するのが男の任務だった。
幼い自分が暗い森をさまよっている。四阿が見えてきた。そこでは何かとても恐ろしいことが…何を見たのか話すんだ。怖がることはない、言ってごらん…女医エイミーは、はっと目を覚ました。耳に残る男の声。彼女は最近、毎晩のようにこの夢に苛まれていた。そんなある日、勤務先の総合病院で担当の患者が不審な死を遂げた。しかも彼女は、患者の娘がまったく同じ夢に慄いているのを知る。これはいったい。傑作医学心理サスペンス。
規制緩和はバラ色の未来をもたらすものか。70年代末から自由化を推進したアメリカの実態を見直すと、そこには数々の問題が…。
魔法の力が復活した2050年の“TOKYO”。そこは人間に混じってエルフやオークといった新人類が闊歩する異世界だ。六堂たちが引き受けた仕事、それはビッグイベントを間近にひかえて、誘拐されたエルフの人気歌手を捜し出すというものだった。ところが事件の背後には、メタヒューマンを蔑視する集団から送られてきたランナー“鬼角”の姿があったのだ。ヤツこそは、六堂が追い求めてきた仇敵。六堂VS.鬼角、宿命の対決がいま始まる。巨大企業の陰諜渦巻く未来都市“TOKYO”を舞台にしたハイブリッドRPG『シャドウラン』のリプレイ集第二弾。
「ああいやだ。またあの夢を見てしまった」六歳のころから一年に何度か見る、あのへんな夢。交通事故にあって脳の手術をうける夢なんて、気持ちわるいったらない。そして十二歳の誕生日を前にしてもっと恐ろしい夢が。「目ざめよ、唯。あたえられた使命をはたせ」ぶきみな声がくりかえされる。いったいどういうことなの。小学校高学年以上から。
渋い二枚目俳優として知られる葉崎裕一郎は、ラブホテルにミユキという名のコールガールを呼んだ。大柄で豊かな乳房と尻を持つ彼女は、葉崎にとって、理想的な“生贄”だった。彼は歓喜の極みに震える女の首を一気に絞めにかかった。陶酔の余韻のなかで復讐の儀式を終えたが、彼の内に潜む悪魔は、次なる“生贄”を求めて疼き出した。謎と恐怖のサスペンス・ロマン。
夢のなかに封印された娘の記憶を解く鍵はー。同心、祖式弦一郎が江戸の闇に蠢く悪を斬る時代活劇シリーズ。
第七コロニーに住むバリー・オトロン博士一家が誘拐された。目的は完全なパワーをもたらすといわれる、伝説のテグタニオ空間へ侵入するため、博士の知識が必要なのだ。一家を奪還すべく、連邦軍は特殊部隊SSを出動させる。重機甲服に身を包んだ兵士たちは最強を誇っていたが、超能力をもつパラサイバーの前に、ことごとく倒されていく。唯一の望みは、サイ能力を持つ“レイン”の復帰を待つのみだ。残された時間は少ない。“レイン”は何処に。果たして敵の野望は砕けるのか。そしてテグタニオの秘密とは。
いのちを選別する先端医療。北大で遺伝子治療開始、脳死・臓器移植法案国会上程、不妊治療、安楽死、遺伝子操作…私たちのいのちは、今、何に委ねられようとしているのか。