ワルシャワ・ワジェンキ公園に昂然と建つショパンの像。二十歳で出国し、二度と故国の土を踏むことのなかったショパン。しかし彼の魂は決してポーランドの地を離れることができなかった。そんなショパンの姿を著者は克明に追った。
街の息吹に身を晒す。“地霊”の宿る場所に立つ。都市を巡る旅は、胸の高鳴る冒険だ。都市は人間の試みの痕跡に満ちている。
少年は大嫌いだった。自分を追い込んだ周りも、自分自身も。少年は憎んだ。自分を傷つけたこの青い星の全てを。だから、『追放』されるのではなく、自らこの星を棄ててやるのだと思った。憤りや哀しみに彩られた想いを断ち切るかのように、ひとり。誰の想いも届かぬよう、遠く空の彼方へ少年は旅立つ。そして、自分と同じ見捨てられた機械たち。見知らぬ少女の手紙。宇宙に交錯する想いが、少年の心に突き刺さるー。
スターリンが独裁者と化したのも、天才数学者と国際テロリストになった二人の神童の人生を分けたのも、無垢な少年たちを冷血な犯罪に走らせるのも、ストレスから人びとが自殺するのも、すべては「脳」に答えがある!現代の凶悪犯罪者や歴史上の人物から名作に登場するあの主人公まで、病める精神構造をすべて網羅、分析し、脳科学の最前線から「脳の秘密」を読み解く。
ボザ・ノーヴァの舞台裏。ボサ・ノーヴァ誕生以前からブラジルで演奏していた日本人ピアニストが語る、名曲の誕生秘話から今日に至るまで、彼しか知らないボサ・ノーヴァ・ムーブメントの歴史。
パコ・デ・ルシアが少年時代から憧れたフラメンコ・ギターの名手が72年に録音したギター・ソロ集。圧倒的な技巧に支えられた繊細でセンチメンタルなギターの響きが美しい。フラメンコという枠を超越してスペインの血を感じさせる薫り高さはまさに至芸。
パク・ヨンハが2002年に主演した人気韓国ドラマのオリジナル・サウンドトラック。海女のダレ(ユ・ジン)と、アウトローな財閥二世ヒョク(パク・ヨンハ)のラブ・ストーリー。クリップ映像4曲を収録したDVD付き。
77年に発表されたベスト盤の初CD化2枚組36曲。(6)(1)でブレイクして以後の拓郎節がこれでもかって感じで並ぶ。若者の何気ない生活の断面を日常の言葉で歌った功績は大きい。それにしても名曲「マークII」(73年)が入っていないのはなんとも悲しい。
塊を転がして様々な物を巻き込んでいくゲームソフトのBGMを完全収録したサウンドトラック・アルバム。1作、2作に続いて、この12月に発表される第3弾ソフトのBGMも収められている。
ベルが、クライスラーを正面から見据えて真剣に取り組んだ1枚。ウィーン風の小粋なクライスラーではないが、音楽それ自体の確かさが、かえって浮き彫りにされた。ベルのアルバムの中でも会心の1作。
フランス人シンガーのエルザのベスト。ただし、日本では「哀しみのアダージョ」以外ヒットらしいヒットがないから、ベストというよりも、エルザの手頃な紹介CDと思った方がいい。なかなか奥の深いアーティストだから、だまされたと思って聴いてみて。