あっという間に送れる日常のメッセージからラブメールまで。
精神科講師・小早川哲男は、同棲相手の胸部外科医・木田博基が笑わなくなったことに気づく。前の恋人を喪った愛しみから抜けられないのではと案じていたある日、木田の兄・政基が仕事の相談に訪れる。社交的で派手な美貌の兄に小早川が魅了されるのではと木田は苦しむ。一方、講師の座を巡って木田が同期の吉川と対立しているという噂が流れ、木田の孤立は深まっていく。すれ違う想いに小早川はある決意を胸に木田のもとへ…。待望のシリーズ第3話、大人の愛を描くセンシティブ・ロマンス。
きちんとした“あいさつ”をしたいと思っても、その場にふさわしい言葉づかいができるか、またその時、どのように振る舞えばよいかと迷うものである。本書は若い人たちが社会人として恥をかかないための、その場その場にふさわしい態度、振る舞い、そして“言葉づかい”に関するマナー集である。
この本は、健康と老化について学ぶ大学レベルの教科書として編纂している。対象は、生物学、医学、看護学、社会福祉学、心理学、栄養学、社会学、レクリエーション学、公衆衛生学、その他の関連する保健医療の専門職を専攻する学生たちである。内容は、素人にも分かりやすいように工夫されているので、家族間で知識を共有することもできる。取り扱った内容は読者の多様なニーズに合わせているので、大学院生や専門職としてすでに働いている人たちにも、健康と老化についてもっと深く学びたいと望んでいる人たちにも役立つ。
本書は著者がつれづれなるままに思い描いた仏のはがき絵に好きな言葉を添えた画文集。
日本、中国、ロシア、フィンランド。四カ国の男女の情念と熱情とが日露戦争の中に燃え呻吟する。
1985年8月12日、群馬県・御巣鷹山に日航機123便が墜落。なんの覚悟も準備もできないまま、一瞬にして520人の生命が奪われた。本書は、当時、遺体の身元確認の責任者として、最前線で捜査にあたった著者が、全遺体の身元が確認されるまでの127日間を、渾身の力で書きつくした、悲しみ、怒り、そして汗と涙にあふれた記録である。
親友に愛するひとを奪われた若き楽師。その深い悲しみを癒したものは。
編者自身が代表として関わる「ちいさな風の会」(子どもを亡くした親の会)の文集に寄せられた1200編以上のエッセイの中から80余編を収録。デス・スタディに長年携わってきた編者による解説を付す。愛する子を失った親の痛切な悲しみ、魂の叫びは読むもののこころを揺さぶらずにはいないだろう。いのちとは何か。なぜ生きるのか。そして悲しみは癒されるのか。日本人のこころの断面を「悲しみ」という視点から浮き彫りにする貴重な証言録。