静かな港町の造船所に謎の外国客船がやってくる。だが姿を現した巨大な船体には、もの悲しい雰囲気が漂っている。アスパシア・アン号。乗って来たアスパシア人とは、一体何者か。忘れられた国家の議会は、由緒正しくも、しかしデタラメに展開して…。生者と死者の交差する、現代の寓話。
阪神大震災の『忘れえぬ記憶』から。歩けば歩くほど悲しみにぶつかった。被災地を最も克明に取材したジャーナリストが書き下ろす、甦れ、街よ、人よ。
“悲しみがとまらない”“シングルアゲイン”“駅”等々大ヒットソングをモチーフにした、12のラブストーリー。理想的な恋愛とそれを彩る女友達との過不足ない友情。その両方が備わった、輝やかしい「青春」を得るために、ひたむきさと計算を同時進行させる女の子たちの、小さな戦いの物語。大ロングセラーの待望の文庫化。
「タジェナ山脈だ…」数々の苦難を乗り越えて、カイルロッドは遂にタジェナに辿り着いた。出会った人々の面影がカイルロッドの脳裏をよぎる。いよいよムルトを倒し、ルナンの都を救うのだ。雪に覆われたタジェナを登って行くカイルロッドたち。彼らを、化物たちは執拗に攻撃してくる。そんな化物を毛散らしたカイルロッドの前に、途中の街で出会ったヴァランチーヌが現われた。「どうしてもムルトを倒すというのね」その声にあるのは敵意や殺意ではなく、深い悲しみだった…。急転直下のシリーズ第6弾。カイルロッドよ、まばゆく輝き、闇を討て。
天台宗ハワイ開教20周年記念として、異色の画家荒了寛師が描く独特の仏画と仏を訪ね歩いた珠玉のエッセイ。
忘れられた国家アスパシアはいつ、どこで建国されたのか?タイムスリップする小説。
“日本のランボオ”といわれるこの夭折の天才詩人がのこした青春詩は、なお深く強く人の心を打ちつづけている。代表詩とエッセイ、書簡、日記で構成した必読の「中原中也入門」決定版。
「ひたむきさ」と「計算」が同時進行する私たちのラブストーリー。大ヒットした恋愛ソングをモチーフに、恋人と女友達が織りなす青春のあやうさを描くバラード12曲。
アメリカ文学界に決定的衝撃を与え、この一冊によって現在までブロドキーを巨匠と呼ばせる名著中の名著。美しい姉への憧れと、少年の揺れ動く心を静謐な筆致で描いた表題作他、アメリカ青春文学に永遠の輝きを放つ一冊、ついに登場。
私たちが「この悲しみの世に」あると思うこと以外の認識は、すべて幻想ですー。不倫の愛におちた人妻・節子と年下の青年・善彦は、ある日、自分たちがこれまで別れ別れに生きてきた異父姉弟であると気づく。断ちきれぬ愛の流れのままに節子は男子を出産した。聖地への旅に始まる至高の愛を描く長編小説。
江戸川区小岩の母娘殺害事件の容疑者の弁護を引き受けたのは、かつて同容疑者に妻と娘をひき殺された原島弁護士だったー。原島弁護士が弁護を買って出た、その“処置”は功名心からか、社会正義からか。それとも美談の裏に何かがあるのか。全篇が鋭利な論理で構築された表題作など、秀作5篇を収録する。
あたし、桂木あず。高校2年生。ファッションデザイナーのママと2人暮し。ママは仕事が忙しく、いつもひとりぽっちだった。というのは、ボーイフレンドができたの。一つ年上の大元カオル。あたしにとって大切な人。今は、航海士になるために、受験勉強中。あたしの夢がなんなのか、まだわからない。とりあえずは、雑誌のモデルの仕事が楽しいの。アリシアという友達もできたし。でも、大変!ママの会社に変な噂が…。
子どもの気遣いが見えますか。けろっと明るい子どもたちがかかえる大人のような気遣いや不安…。日常の不安定から子どもたちを解放し、いきいきと学習と生活に向かわせる仕かけとポイントとは-。