ラン・ラン初の室内楽録音。しかし、アンサンブルの土台を築いているのはマイスキー。でも彼は特に引っ張ることなく、残る二人が自在に動き、持ち味を十分発揮できるように取りなしている。特にラン・ランの瑞々しい音色は印象的だ。レーピンも慎ましやか。
(1)は強弱の幅広さがきわ立つ豪快な演奏だが、強奏にあっても響きが濁らない心地好さがあり、また、譜面に忠実な構造性も光る。晩年の前衛的な作風が特徴的な(2)(4)、および(3)(5)では、独特の内省的な暝想性が奥深く追求されている。
いま一つ知名度の低いフレンチ・ポップの歌姫の74年作。いきなりジョビンの「おいしい水」のパクリのようなモダンなアレンジのボッサで始まり、以後もベースやギターの音も軽やかな懐かしい、というかどこかで聴いたことあるカンジのポップ・ソングの連続。
最高の音で楽しむために!