戦闘が終結しても、戦争は終わらない。沖縄、満州、北千島、樺太、東南アジア、南洋諸島、インドネシアー“8月15日以降”も戦わざるを得なかった日本人の記憶。
ラウテン・カンパニー/ヘンデル=レオナルド・ヴィンチ:見捨てられたディドーネ
天才台本作家メタスタージオによる物語『見捨てられたディドーネ』。トロイア王と女神アフロディーテの間に生まれた王子エネーアは、トロイア戦争で敗北したのをきっかけに、北アフリカ沿岸のカルタゴに漂着し、女王であるディドーネと出会います。そこで2人は相思相愛になりますが、トロイアの再建のために、ディドーネを見捨て、7年もの放浪をした末にイタリアにたどり着き、ここの王女と結婚することとなり、ローマ帝国の礎を創り上げました。一方のディドーネは悲しみの果てに、燃え盛る炎に身を投げてしまいます。
この物語によるメタスタージオの台本には、ガルッピやハッセ、パイジェッロをはじめとし、50人とも100人ともいわれる作曲家が曲を付けたそうで、当時の人気の高さがうかがえます。その中で有名な曲は、レオナルド・ヴィンチのものでした。ヴィンチは1724年にこの曲を作曲し(初稿盤)、ヴィンチとメタスタージオとの実りある協力の始まりの作品だったのでした。ヘンデルはこの曲の編集を手伝っていたそうで、この曲を実際に知っていました。1737年にロンドンで演奏を試みますが、ロンドンの聴衆にうけるための話の内容変更、歌手たちのわがまま、そのために変更された匿名の台本が使用できなかったことにより、ヘンデルはパスティッチョ仕様でこの曲を作り上げたのでした。ヴィンチによる13のアリア、ジャコメッリ、ヴィヴァルディ、ハッセ等の作曲家による9つのアリアを寄せ集めたものとなっています。
リュート奏者ヴォルフガング・カチュナー率いるラウテン・カンパニーは、いわゆるピリオド楽器演奏とは一味違い、当時の音楽を現代に蘇えらせることに主眼を置いていて、様々なソリストたちを取り込み、多様な編成で演奏活動を行なっています。表現力に長けた歌手らが脇を固め、カチュナーとラウテン・カンパニーによる説得力の高い緊密なアンサンブルは、このオペラの再構成とともに新しい生命を吹き込んでいます。(輸入元情報)(写真 輸入元提供)
【収録情報】
● ヘンデル=ヴィンチ:歌劇『見捨てられたディドーネ』全曲
ロビン・ヨハンセン(ソプラノ)
オリヴィア・フェルミューレン(メゾ・ソプラノ)
ポリーナ・アーチス(メゾ・ソプラノ)
ユリア・ベーメ(アルト)
アントニオ・ジョヴァンニーニ(カウンターテナー)
ナムウォン・フ(テノール)
ラウテン・カンパニー
ヴォルフガング・カチュナー(指揮)
録音時期:2016年11月22-25日
録音場所:ベルリン、ブランデンブルク放送局ザール3
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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クレメンティの最後の傑作ソナタを
ヴァネッサ・ワーグナーの演奏で
ヴァネッサ・ワーグナーが、LA DOLCE VOLTAレーベルから登場。ワーグナーは、パリ国立高等音楽院でドミニク・メルレに師事し、その後もフライシャー、バシキーロフ、ペライア、フー・ツォン、ワイセンベルクらから指導を受けています。感性豊かで思慮深い演奏と、多彩な音色を持ち味としています。フォルテピアノを用いたプロジェクトから、現代音楽の演奏にいたるまで、幅広いレパートリーで演奏活動を展開。デュサパンらからいくつもの作品を献呈されてもいます。
2008年に、ロトとデュボワのピアノ協奏曲第2番をフォルテピアノで共演したのがきっかけで、フォルテピアノにめざめたというワーグナー。ここでもピアノとフォルテピアノをあざやかに弾きこなし、作品に様々な角度から光をあてています。ピアノ学習者にはおなじみのクレメンティも「モーツァルトとベートーヴェンの間」に生きたという不遇で、まだまだ評価されるべき存在といえます。op.50-3はクレメンティ最後のソナタ。メロディ・メーカーとしてのクレメンティの才能を十二分に伝えてくれる傑作を、ワーグナーの説得力に満ちた演奏でお聴き頂けます。(輸入元情報)
【収録情報】
モーツァルト:
1. 幻想曲 ニ短調 K.397
2. ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K.570
クレメンティ:
3. ピアノ・ソナタ ヘ長調 op.23-2
4. ピアノ・ソナタ ト短調 op.50-3『見棄てられたディドーネ - 悲劇的な情景』
ヴァネッサ・ワーグナー(ピアノ、フォルテピアノ)
使用楽器:ブロードマン・グランドピアノ ウィーン、1814年製(1,3)、YAMAHA(2,4)
録音時期:2016年6月
録音場所:パリ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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メルカダンテ:『見棄てられたディドーネ』
トロイア王と女神アフロディーテの間に生まれた王子エネアスは、トロイア戦争の敗北をきっかけに、カルタゴに漂着、女王ディドーネと出会います。2人は愛し合いますが、エネアスはトロイアを再建するためにディドーネを棄ててしまい、イタリアへ行ってしまいます。残されたディドーネは・・・
メタスタージオが書いた台本「見棄てられたディドーネ」は、18世紀のイタリアで高い人気を誇り、何十人もの作曲家が曲を付けました。その中ではバロック期のヴィンチの作品が良く知られていますが、このメルカダンテの作品はロッシーニと同時代に書かれたもので、ベルカントを用いた作風はヴェルディへと続く革新性を感じさせます。
この上演はメルカダンテのスコアを綿密に研究した上で、演奏スタイルを忠実に反映させ、流麗な旋律を存分に味わわせてくれます。主役のディドーネとエネアスを共に女性が演じることで倒錯した魅力を放つのもこの時代の特徴と言えるでしょう。もちろん取り巻く男声陣も素晴らしい歌唱を聴かせます。
演出は2019年でベルリン州立歌劇場を去ることが決定した鬼才ユルゲン・フリム。歌劇場が違っても独自のユニークな演出は健在であり、この上演では凝った装置を用いてディドーネの激しい情念を描き出しています。アレッサンドロ・デ・マルキの入念な指揮から生まれる快活な音楽も魅力的です。(輸入元情報)
【収録情報】
● メルカダンテ:歌劇『見棄てられたディドーネ』 (1823) 全曲
ディド(ディドーネ)…ヴィクトリア・ミシュクーナイテ(ソプラノ)
エネアス…カトリン・ヴントサム(メゾ・ソプラノ)
ジャルバ…カルロ・ヴィンチェンツォ・アッレマーノ(テノール)
オズミーダ…ピエトロ・ディ・ビアンコ(バス・バリトン)
アラスペ…ディエゴ・ゴドーイ(テノール)
セレーネ…エミリ・ルナール(メゾ・ソプラノ)
コロ・マギーニ(男声合唱団)
クラウディオ・キアヴァッツァ(合唱指揮)
キアラ・カッターニ(フォルテピアノ)
アカデミア・モンティス・レガリス
アレッサンドロ・デ・マルキ(指揮)
演出:ユルゲン・フリム
装置:マグダレーナ・グート
衣装:クリスティーナ・ベル
照明:イレーネ・ゼルカ
振付:ティツィアーナ・コロンボ
収録時期:2018年8月8-14日
収録場所:インスブルック、チロル州立劇場(ライヴ)
インスブルック・アーリーミュージック・フェスティヴァル
ビデオ・ディレクター:ゲッツ・フィレニウス
収録時間:146分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DTS 5.1
字幕:イタリア語・英語・ドイツ語・日本語・韓国語
NTSC
Region All
レーベル : Naxos *classic*
色彩 : カラー
画面サイズ : ワイドスクリーン
信号方式 : NTSC
リージョンコード : ALL
組み枚数 : 1
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登場人物の感情を音楽で鋭く表したヘンデルの若き才能が爆発!
コルティ率いるイル・ポモ・ドーロ、「PENTATONE」レーベル第3弾は、
『アポロとダフネ』と『見捨てられたアルミーダ』!
2枚のバッハのチェンバロ協奏曲のCDがレコード芸術誌の「特選盤」となり、日本でも大注目の存在となったフランチェスコ・コルティとイル・ポモ・ドーロによる「PENTATONE」レーベル第3弾は、ヘンデルの若き時代の2曲の傑作カンタータです。
故郷のドイツを離れ、音楽の本場イタリアへと渡った20代前半のヘンデルは、主にローマでストラデッラやA.スカルラッティといった先達たちのスタイルをすぐに吸収し、数多くのイタリア語のカンタータを作曲しました。それらを代表する傑作が『アポロとダフネ』と『見捨てられたアルミーダ』です。登場人物の感情を音楽で鋭く表したヘンデルの若き才能が爆発したこれら2曲が、コルティ率いるイル・ポモ・ドーロと2人の実力派歌手による鮮烈な演奏で現代に鮮やかに蘇ります。コロラトゥーラ・ソプラノとして世界で活躍するキャサリン・レウェクと、オペラやリートで注目を集めるバリトン、ジョン・チェストは、各場面で巧みに声を変化させる幅広い表現で、才気煥発なヘンデルの音楽を歌い上げています。その芸達者な歌唱ぶりには脱帽です。コルティとイル・ポモ・ドーロは即興的装飾を交えて、登場人物の感情や場面を大いに盛り上げています。特に、登場人物の感情をえぐりだすほど強烈なコルティのチェンバロは圧巻です。また、序曲を持たない2編に同時代に作られた序曲やオペラ組曲を組み合わせたプログラムにも注目です。才気煥発な20代前半のヘンデルの躍動する音楽を圧倒的推進力で聴かせてくれるまたとない1枚です。(輸入元情報)
【収録情報】
ヘンデル:
1. 序曲 HWV.336
2. カンタータ『見捨てられたアルミーダ』 HWV.105 (1707)
3. 歌劇『アルミラ』組曲〜序曲 HWV.1
4. カンタータ『アポロとダフネ』 HWV.122 (1709-1710)
5. 歌劇『アルミラ』組曲 HWV.1〜シャコンヌ、ブーレ、メヌエット、リゴードン(アフリカ人の踊り)、サラバンド(アジア人の踊り)、リトルネッロ
キャサリン・レウェク(ソプラノ/アルミーダ:2、ダフネ:4)
ジョン・チェスト(バリトン/アポロ:4)
イル・ポモ・ドーロ
フランチェスコ・コルティ(指揮、チェンバロ)
録音時期:2020年1月20-24日
録音場所:イタリア、ロニゴ、ヴィッラ・サン・フェルモ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
ディジパック仕様
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