朝日新聞(大阪)の木曜日夕刊レジャー面に、「散歩道」が登場してから、1年の月日が経過した。四季一巡という意味合いも含めて、これまでに掲載された48回分をまとめたのが本書である。近畿を中心に、全行程はせいぜい3、4キロメートル程度。視点を変えた“新しい道”の再発見が主眼だが、多少、筆者の趣味や主観を混えても、うまいもの屋のノレンをくぐったり、文学散歩の味付けをしたりして、一つの読みものとしても十分に楽しめるよう心掛けてきた。
再版にあたってマンガ家と克明に点検しました。それだけでは落ち度が考えられるので、私鉄の事業部の人達にも沿線の再調査を頼みました。調べていくうちに、いろいろ旧交を暖められたのも収穫でした。掲載しているコースすべてについて一度行かれた方にも再訪をお勧めします。
鳩ぽっぽ、春の小川、かなりやから十五夜お月さん、赤とんぼまで、東京にこんなにある名曲誕生の跡…。上野不忍池・護国寺・目黒不動尊・新宿筑土八幡・参宮橋・新橋駅・三鷹駅・八王子。
失意のさなかに心を奪われた『史記』の世界、思春期に愛誦してやまなかった『長恨歌』、あるいは李白の詩で思い起こす山西省での戦旅の日々、そして、『紅楼夢』を知りそのとりこになったことの喜び…等、12人の作家が来し方を踏まえて中国古典への熱き想いを語り、駒田信二氏の適切な解説と共に貴方を詩文の世界にいざなう。
仏像、茶道具、屏風、絵巻物、陶磁、浮世絵、書…名品コレクションを心ゆくまで味わえるスペースを徹底ガイド。東洋美術や日本庭園の美を堪能できる21館。
最先端アートを紹介するコンテンポラリー美術館、地域コミュニティの中心となる普段着感覚の区立・市立美術館、ユニークで個性的な美術館など24館を紹介。
犬を散歩させたことがありますか?犬を散歩させるのは、めんきょしょうがいるくらいむずかしいのです。かおりとけんた、哲の3人は、まず、犬散歩見ならいからはじめることになりました。
大むかし、地球には大きな森があった。その森から、ときを超えて現代にやってきた恐竜リュータ。そしてリュータは、ふたたび大むかしの森へとかえっていった。シダやソテツの茂る豊かで深い森。そこには葉っぱを食べるリュータがいる。ブラキオサウルスもステゴサウルスもいる。彼らをねらうアロサウルスの姿も見える。
本書は「現代の東京の中に古い歴史の面影を見つける手掛り」とする旧版以来の方針を堅持している。それは歴史を自分の目でたしかめてほしいという願いと、これを機に東京のあるべき姿を考えてもらいたいとの意図からである。上巻は主としていわゆる下町を、中巻は山手、下巻は多摩及び島嶼とした。
北海道、大雪山系の裾野に広がる樹海をさまよい歩いて50年。そこで出会う野生の動物たちは、私にいつも新鮮な驚きと興奮をもたらしてくれる…。わが愛する森の動物たち。
本書は、ソクラテスからオッペンハイマーまでの数学史を縦軸に、大学入試の採点から見た数学的思考を横軸に、独得の語りで展開する、数学世界のフィールドワークの書である。笑いながら、驚きながら、読みすすむうち、数学アレルギーの人には一服の治療薬として、数学マニアには発想の転換薬として、じわじわと効いてくる。絶妙な話術をたのしみながら、まったく新しい、数学世界が散策できる待望の一冊。