ポーランド・ワルシャワの元監獄で、著者は一体の手作りの日本人形を見つけた。誰が誰をモデルに作ったものなのか。謎を追ううちに1920〜30年代のヨーロッパで圧倒的な人気を集めたプリマ・ドンナの存在を突きとめる。オランダ人医師と日本女性を祖父母に持つ彼女の「蝶々夫人」はヨーロッパ中を魅了した。ポーランド人の夫は抗独レジスタンスの闘士として彼女の陰で謎めいた行動を示すーミラノ、リスボン、パリ、ワルシャワ、ウィーン、横浜、ニースと6年の歳月をかけた追跡でミステリー・ゾーンの中から華麗な人物像が浮び上った。第二次大戦前のヨーロッパに一瞬の光芒を放った、日蘭混血のオペラ歌手。ヨーロッパ各地を巡って掘り起した会心のスクープ・ノンフィクション。
「エルサレムに入城するイエスさまを乗せた、小さな子ろばのようになりたい。〈主の用なり〉と言われたら、たとえ自分に力が無くとも、どこへでも出かけて行こう」-敗戦後の激動の満州から帰国した多感な青年・榎本保郎は、挫折を試練にかえて立ち直り、神の道への献身をこのように決意する。京都世光教会を創立し、今治教会を経て、アシュラム運動の発展のために全身全霊を捧げた、熱血牧師の52年の生涯。
「系列がアメリカを助ける」「グループ製品より米国製優先」…。政府間交渉を超えて展開する産業界の動きをグローバルにリポートする。
本書の内容は、まず初学者向けメカニズム、アクチュエータなどの解説にはじまり、シングルメカニズムの制御と特性、複合メカニズムの制御と特性、更に位置決め精度、情報カムと、次第に高度な実験と解説へ進み、簡易ロボットの構成やワークのピッアップ動作などFAシステムへの応用に到るまでの広い範囲にわたっています。
アラスカの大自然の感動的な造形を背景に、グリズリー、カリブーらのダイナミックな生態をとらえる。第15回木村伊兵衛賞受賞。
あの霊柩車の発祥を日本の葬送の変遷の中で解明しつつ、近代都市民俗を浮き彫りにする、文化人類学の新たな一ページ。
たったひとりで主の子を産んだ光乃。一生かげの人間でいいんです。歌舞伎界不世出の名優、十一代目・松川玄十郎との宿縁に、つつましくも激しく燃え、やがて妻となった60年の忍耐の生涯。
’75年のデビュー以来、哀しくも強かな女の心象風景を歌って、世代を超え多くのファンの心をとらえ続ける中島みゆき。『時代』『化粧』『ひとり上手』『悪女』などのヒット曲をはじめとする全歌詞を一冊にまとめた、目で聴くみゆきのアルバム。解説は谷川俊太郎氏。
歴史は言葉で造られた。孔子様から社会党のマドンナまで、古今東西の名言でつづるフシギ世界史。
国会議事堂、第一生命館、川奈ホテル…。近代日本の名建築をたずね、建物と、それをめぐる人間たちの姿を浮かび上がらせる。軽妙な筆致と豊富なカラー写真が評判のシリーズ最新刊。カメラとペンで追った名建築と建築家たちをめぐる物語。
独自の方式を編み出し、50余年、治療に立ち向かってきた名歯科医が、「抜かずに治す方法」のすべてを公開する。
本書はオブジェクト指向プログラミングの考え方をSmalltalkを通じて具体的に解説するものである。プログラム言語の実例は、Digitalk社がパソコン用のSmalltalkとして開発したSmalltalk/Vを用いる。
八ヶ岳南麓の標高1000メートルからの、旅の楽しいメッセージ。“地球は狭いわよ”をキャッチフレーズに、地球ひとり旅を志して15年、豊富な経験を公開するおそどまさこ世界の旅のノウハウ。
5つの国と国境を接し、東西の文化が混じり合う国パキスタン、この国の人々と私はどのような関係を持ちうるのか…。イスラマバードのユニセフ事務所から発信された問の数々。
19世紀の末に発見され、その当時は太陽の光と同様に有益無害なものと思われていた放射線。以来、核兵器や原発事故による以外にも、無知や不注意のもたらした被曝は、どれほどの人命を犠牲にしてきたことか。「許容量」のあいまいさが指摘される一方で、医療・産業面での放射線の利用はますます広がりつつある今日、科学者は、また民衆は何をなすべきかを問いかける。