70年代の中高生の指針となっていたころのシングルを収めた14曲。これがそのままポリドール・フォークのサウンド史でもある。その場合主役は当然星勝。どうやっても不動のヴォーカル・スタイルを端から確立していた井上陽水のわかりやすいたくましさに脱帽。
年代で細分化した本シリーズの72,73年版。目玉は、子供心にさえ「こんな歌詞はいいの?」と当時驚いた(15)の「死ね死ね団のテーマ」。月光仮面の川内康範ならではの風刺の効いた絶望的な詩に感服する。マニアならトリプルファイターが入っているだけで買いか!?
松竹マークの音楽、主題歌(渥美清・歌)からスタート。(14)はリリー(浅丘ルリ子)と寅が初めて出会い、言葉を交わす網走のシーンに流れた名曲と、映画で使用されたインストを収録。各シーンのスチール写真、解説付きで熱烈なファンも満足させる作品。
東宝特撮の印象が強い伊福部作品だが、大映にも大量の音楽を提供していた。『座頭市』シリーズのリリカルなギター・アレンジは意外に聞こえるが、『眠狂四郎』の不安感そそるピアノとオーケストラのコンビはまさに伊福部節。ブックレット資料も充実している豪華盤。
放映年代順にまとめられた主題歌集で、主に82年頃に放映されていた作品が集められている。アニメの主題歌が王道をいっていた最後の時代だ。私事で恐縮だが、ちょうどアニメにハマっていた時期だったので、どの曲も聴き覚えのある懐かしい歌ばかりである。
談志が31〜41歳の頃の、67〜77年のひとり会シリーズを収録した第4集。才気のほとばしった色気がにじみ出た「らくだ」(完演版)をはじめ「山崎屋」「明烏」「ねずみ小僧」「清正公酒屋」やCD1枚分の「慶安太平記」などの滅多に演らない噺を未発表音源で収録している。おまけの豪華対談CDでは、75歳の時の花菱アチャコのとぼけた味、手塚治虫の愉快な生真面目さが出ている。
70年代を中心に、フォーク、ニューミュージックの名曲を収録したコンピレーション・アルバム。今だからこそ、心に染みてくるフレーズがこの1枚の中にきっとあるはず。じっくりと耳を傾けたい。
アニメと実写の究極の融合を見せてくれる押井守監督作品『立喰師列伝』のオリジナル・サウンドトラック。音楽を担当するのは、やはり押井作品『イノセンス』でも評価を得た川井憲次。
ジャケットの髪型がめっちゃ80年代な麻倉未稀のベスト。ボコボコ、トコトンッ! と鳴ってるドラムの音が……。ハイライトは、やっぱり(6)(7)。全然、重量感のない(9)もこれはこれで味わい深い。各曲のタイアップ物件についてはクレジットあり。
半数以上の曲がCD未収録で、完全盤を望む声の多かった人気RPG『WILD ARMS』のBGMをオリジナル音源でコンプリート。“なるけ節”と呼ばれる、作曲家・なるけみちこが手掛けた西部劇の空気感を盛り込んだサウンドをたっぷりと聴くことができる。
80年代にポリドール、日本フォノグラム、キティ、トーラスからデビューした女性アイドルたちの“デビュー曲”ばかりを集めた豪華コンピレーション。80年代テイストが存分に満喫できる、甘ずっぱい懐かしさがなんとも言えない世界が楽しめる。