大吉田藩七十万石の正嫡順二郎は、四歳の時、側室一派の陰謀によって廃嫡され、国許で幽閉同然の生活を送る。ところが、二十四歳になった時、世継ぎとされていた側室の子が突然死亡し、順二郎は隠密裡に江戸表へ迎えられる事になるが…。お家騒動の渦中に投げ込まれた世間知らずの若殿の眼を通して、現実政治に振り回される人間たちの愚かさとはかなさを諷刺した長編小説。
「オーラとヒーリング(癒し)のバイブル」としてアメリカで大ベストセラー。待望の日本語版ついてに刊行。人間のオーラやチャクラの働きを科学的に解明した、歴史上初めての本。
次々に斬新な方法を創り出すイタリアの作家の、型破りな作品。すぐに中断してしまう、まったく別個の物語の断片の間で右往左往する「男性読者」とそれにまつわる「女性読者」を軸に展開される。読者は、作品を読み進みながら、創作の困難を作者と共に味わっている気持ちになる、不思議な小説。
やがて大人になる子供たちとかつて子供だった大人たちのための自分さがしの旅。
おれのなまえはサンゴロウ。おれがいったい何者なのか、どこからきたのか、そして、どこへいくのか。どうしても、その答をみつけたい。それにはふたたび北の海のブロックごえにいどむ必要があった。
マリン号とサンゴロウが金の波と銀の風のあいだでであった、ふしぎな生きもの、ふしぎな事件。みどりの小鳥と幽霊船と、そして謎のねこ。マリン号ででくわしたさまざまな事件、短編3編。「黒ねこサンゴロウ」番外編の短編集です。
柳田国男以後、最大の功績をあげたといわれる民俗学者・宮本常一の人と業績を自筆恋文など発掘資料で追いつつ、壮図を物心両面で支えた器量人・渋沢敬三の“高貴なる精神”の系譜を訪ねる…。
ずっとみなみのくにインドの、とおいむかしのおはなしです。あるとき、かぜのかみワーユにむすこがうまれました。ワーユはたいそうよろこんで、そのこにハヌマンというなをつけました。そして、おくさんのアンジャーナにいいました。「このこは、やがて、りっぱなちからをもったかみになるにちがいない」。読んであげるなら4才、自分で読むなら小学校初級むき。
頭のエンジン始動、ロー・ギア運転からフル回転まで、頭の回転を速める方法満載の、充実の第2作。
タロットカード=トランプ占いの22枚のカードの絵柄に秘められた謎すなわち元型を、ユング的心理分析の手法で解き明かす旅に出る…。
本書は、全国どこにでもある、団地を「変える」ためのアイデア集。建物全体を変革するような大規模なアイデアから、ちょっとだけ部屋の一部に取り付けるような簡単なものまで、また、すぐにでも実現可能なまじめなものから、荒唐無稽に思える冗談っぽいものまで、いろいろなアイデアを収載。
京極夏彦『今昔続百鬼』の多々良勝五郎と沼上蓮次のモデル(?)妖怪最悪コンビが繰り広げる妖怪珍道中。
当代随一の作家・宮本輝が二十年来の夢を賭け、中国・西安からパキスタンのイスラマバードまで、6700キロの酷暑と砂漠の旅の第一歩を踏みだした。殺伐とした日本を脱け出し、文明と民族の十字路シルクロードで、作家は何を見て、何を感じたのか。豊富な写真とともに辿る感動の紀行エッセイ、スタート。
本書は、単語やフレーズを指さしながら会話ができる本です。実際の会話の場面で話し相手に興味を持ってもらうための工夫がいたるところでなされています。言葉の一つ一つは、使うためはもちろん、現地の人たちに“ウケる”ことも考えて選ばれており、イラストも興味をひくために盛り込みました。第1部「指さしシート」は、見たいページがすぐに開けるよう、状況・項目別に分類されています。各単語には、できるだけ実際のオランダ語の発音に近い読みがなを付記。第2部は、オランダ語の基本知識、対人関係の心得などコミュニケーションをさらに深める内容です。第3部は、便利な辞書形式の単語集で約2500語(日本語→オランダ語)を収録しています。