大衆的英雄『鞍馬天狗』を生み出す一方、『パリ燃ゆ』、『天皇の世紀』で歴史の中の人間像を精緻に描いた大仏次郎。折にふれて書かれた随筆は、多面的な文学活動の根っこにある、深い教養と批判精神に裏打ちされた人間大仏次郎の闊々とした人格の魅力を最もよく伝えている。随筆集『屋根の花』収載の四十三編に、歴史紀行『義経の周囲』から十編を付す。
毎年、数十万人もが受験する「大学入試センター試験」の国語には、小説問題が必ず出題される。しかし、これらの問題には高校の授業では教えてくれないルールが隠されていて、選択肢もそのルールをふまえた五つの法則によって作られているから、それを知らなければ太刀打ちできないのだ。また、国公立大学の二次試験にも小説問題が出題されるが、これもそのルールを前提とした独特の読解法が求められている。本書では、最近の受験小説の中から代表的な問題を選び、入試国語の隠されたルールを暴きながら、独自の読解法をあなただけに伝授する。もう一度、小説の醍醐味を味わいたいと思っている社会人にも必読の一冊。
危うくも楽しい活字ライブの舞台裏とはーいかに話を引き出し、書くか、豊富な現場体験と名インタビュアーの技に学び、その方法論と味わい方を伝授。
本書は、単語やフレーズを指さしながら会話ができる本です。実際の会話の場面で話し相手に興味を持ってもらうための工夫がいたるところでなされています。言葉の一つ一つは、使うためはもちろん、現地の人たちに“ウケる”ことも考えて選ばれており、イラストも興味をひくために盛り込みました。第1部「指さしシート」は、見たいページがすぐに開けるよう、状況・項目別に分類されています。各単語・フレーズには、できるだけ実際の発音に近い読みがなを付記。第2部は、文法やコミュニケーションのコツなどを収録。単語集は便利な辞書形式で、第3部(日本語→シンガポール英語)・第4部(シンガポール英語→日本語)にてそれぞれ約2900語を収録しています。
殺処分してしまう施設でなく、捨て犬たちの新しい家族を探す橋渡し役、それがドッグ・シェルターです。アメリカのポートランドでは、新しい飼い主へ渡すまで、犬のすべての世話とトレーニングを、少年院の子どもたちがおこなっているプロジェクト、“プロジェクト・プーチ”があります。犬たちはここで人間への信頼を取り戻し、そして少年たちは「命」を預かることにより、その大切さを学び、自分自身の存在価値を見出していきます。少年・ネートと彼の選んだ犬・ティリー、そしてティリーの新しい飼い主となった自閉症のジョーダン。2人の少年と1匹の犬を通してプーチの活動を紹介し、「命」とそこから生まれる無限の可能性について考えます。
二十世紀初頭に繰り広げられた南極点到達競争において、初到達の夢破れ、極寒の大地でほぼ全員が死亡した英国のスコット隊。その悲劇的な探検行の真実を、数少ない生存者である元隊員が綴った凄絶な記録。
方言は日本語の原点!75の地図で易しく解説!日本人の心に響き、心を揺さぶる方言が今、絶滅の危機に瀕している。まだまだ、各地方では、個性的で豊かな方言が息づいている。日本語は決してひとつではない。
13万人の心をとらえたロングベストセラー第2弾。氷結結晶がくれた、人と地球へのメッセージ。感動の波、ふたたび。
本書は、フランス語初級の学習を終えた学生諸君を対象に、地理と歴史を中心としたフランス文化入門を意図して書かれた教科書である。
旅はスローでリラックスが肝心。疲れたら“沈没”(=長逗留)してしまおう!するとあら不思議、見えないものが見えてきたりする。アジア・アフリカ・ヨーロッパ…、世界を駆け巡る旅人・蔵前仁一が沈没先で出会った愉快な人々、トホホな事件の数々。しんどいこともあるけれど、やっぱり旅はやめられない。読んでるだけで幸せになる全40編。
故郷とは、人に何をもたらす場所なのか?「読む者をリングに立たせる」と言われた迫力満点のボクシング小説でありながら、人と風土との関わりを深く見つめた傑作ー故・江藤淳氏が選後評で「いつの間にか引き込まれていた」と語った、第25回文芸賞受賞作『汝ふたたび故郷へ帰れず』を筆頭に、晩年を迎えた父の“記憶の痛み”に触れ、それに応える息子の姿を描いた佳編『スピリチュアル・ペイン』、そして小説現代新人賞受賞のデビュー作『プロミスト・ランド』までを収録。稀代の歴史作家・飯嶋和一の現代小説すべてを収めた価値ある一冊。
登山のもうひとつの楽しみは、可憐な高山植物に出会えること。でも、この花はチングルマなのかチョウノスケソウなのか、ミヤマリンドウなのかタテヤマリンドウなのか、と迷うことが悩みの種だった。そこでイラストを駆使して、見分けるポイントをズバリ例示!花の色・形・付き方、葉の形から細かく分類したので、簡単に花の名前が分かる。
「すごいぞ!すごいぞ!」こぎつねキッペは、びゅんびゅんかぜをきって、とんでゆきます。もりのなかまたちは、おおさわぎ。キッペはいったい、どうなるのでしょう。
トリケラトプスのもとに使いがきた。ブラキオサウルスが病気でたおれたらしい。トリケラトプスはアロサウルスとたたかうため、ジュラ紀クレーターにむかう。幼児から。
核兵器が二度と使われないように。原爆症のため12歳で亡くなった佐々木禎子の悲しみが、折り鶴とともに世界の人々の心に伝わった。「おりづる」が世界にはばたいていった道すじを、平和への祈りをこめて描くノンフィクション絵本。