母のいのちを、救った医師。大学時代の闘病。音楽への傾倒。アメリカ留学で学んだ臨床医学のシステム。人生で学んだこと全てがよりよい医療を創造することにつながった。ホスピスの建設に力を注ぎ、医学教育を考え、子供たちに「いのち」と「死」を教えたいと願い、広島から世界へ平和のメッセージを送る1911年生まれの医師が、その道程を語る感動のドクター・エッセイ。
三国屋が扱う御用米を積んだ川船が上州倉賀野で転覆した。陰謀の匂いを嗅ぎ取った大旦那の徳右衛門は現地へ飛び、“江戸一の辣腕同心”八巻卯之吉の加勢を老中に要請する。金の力で再び隠密廻となり、旅先で遊興ができるとあって卯之吉は大喜び。剣呑な上州路へと勇躍、足を踏み出す。大好評シリーズ第十五弾!
西欧・北欧諸国、オセアニア、インド、ヨルダン、エジプト、ウガンダにケニア…自らの旅の記憶と体験をたどりながら、国境がもつ意味と、国境がつきつける今日的課題について思索する歴史紀行。
ニセコ、津軽、佐渡、アルプス、さんべ、出島…昭和の列島各地を駆け抜けた、懐かしい列車の記憶を綴る。
同人誌に批評を発表するのみで著作を遺さなかった越知保夫(一九一一〜一九六一)は遺稿集『好色と花』により、遠藤周作、島尾敏雄ら名だたる文学者に絶賛され脚光を浴びた。理性の光を超えて実在の風景へと手を伸ばした彼の精神の軌跡を若松英輔が縦横に論じた傑作批評に、新原稿を加えて編む決定版。
旧街道を塗る!寄り道した名所を書き込む!歩いた分の思い出を綴じた自分だけの道中記。宿場町や街道沿いで行われる四季折々の祭事や、花の見頃に合わせて旅行予定をつくれます。
2巻は、庶民の旅です。「どんな目的で旅に出たの?」「寺社参詣の人気ナンバーワンは?」「当時の旅すがたは?」「どんな宿に泊まったの?」「馬や駕籠、船には乗れたの?」「どんな名物を食べたの?」「おみやげは買ったの?」「温泉には行ったの?」…。すべての「?」にお答えします!
掛紙とは、駅弁の蓋の上にのって紐で縛られているただの紙のこと。多くの人は、食べ終わった弁当殻と一緒に捨ててしまう紙だ。しかし、現代のように通信や情報網が発達していなかった時代には、掛紙が広告媒体や名所案内となっており、また、ご意見を伺う通信票の役割も担っていた。そんな時代の掛紙を紐解けば、当時の鉄道事情や世相、観光地や町の様子などが見えてくる。本書は、「交通新聞」で好評連載中の『掛紙停車』に、加筆・修正を加えた一冊。明治〜昭和期の掛紙を多数、収録。巻末には列車が描かれた掛紙集も特別掲載。
日本を代表する作家・夏目漱石が生きた時代は、鉄道の開通と旅の快適化、蒸気船の就航、自転車の普及、自動車の出現…と、日本の近代交通が発展した時期と重なる。名が知れていくのと並行して移り変わる交通事情を、漱石はどのように見ていたのだろうか。日記や小説の描写を通じ、「交通」という新たな軸から文豪の生涯をたどる。
親の会社を受けついで、気楽な一人ぐらしをおくるスタックスは、ある日やってきた海賊にすべてをうばわれ、「絶望の湾」の浜辺にとり残されてしまう。恐ろしいゾンビの攻撃を命からがら生きのびたスタックスは帰り道を探してボートで海へとこぎ出すが!?人づきあいの苦手な青年が初めて広大なオーバーワールドにふれ、冒険を通して仲間とのきずなを結んでゆく、成長の物語。世界最高のゲーム「マインクラフト」の公式小説、第5弾!