北欧の高貴な魂が始原の大地に出会うとき、奇跡のようなエッセイが生まれる。天性のひらめきをもつ料理人カマンテ、美しきガゼルのルル、時代から追放されたイギリス人デニス、見事な踊り手でもある土地の古老たち。風と合体し、土地の匂いに同化したものだけが、ここでは生きていられる。世界文学の金字塔。
港町・横浜の街頭に40年も立ちつづけた白塗りの老女がいた。その光景は、ハマっ子の記憶に鮮烈な印象を残している。なぜ人々は彼女をメリーと呼び、その思い出を語りつづけるのか。背景となった歴史をひもとき、彼女が生まれた地に足を運ぶなど、長期の取材と独自の視点で都市の記憶に斬り込んだ異色ノンフィクション。文庫オリジナル
公休日の早朝に特別捜査本部に招集された神奈川県警心理職特別捜査官の真田夏希は、殺人事件の発生した横浜へ向かった。事件は、IT企業の社員が絞殺された後、時限発火装置により現場から花火が打ち上げられるという異様なものだった。さらに犯行声明と思われる投稿がSNSから発見され、夏希の手腕が買われたのだ。SNS上で被疑者と接触を試みる夏希。だが、被害者の経歴が明らかになるに至り、捜査は思わぬ方向にー。書き下ろし警察小説!!
テレビ局のアニメ・プロデューサーが鎌倉の自宅付近で何者かに殺害された。次の日、「贖罪幽鬼」を名乗る者から県警本部に犯行声明が投稿され、さらに番組関係者への犯行予告が続けて送られてきた。捜査本部に招集された神奈川県警の心理職特別捜査官の真田夏希は、メールを通じて交渉を試みるが、犯人は強硬な姿勢を崩さず、番組関係者への殺意を剥き出しにしていた。第2の殺人を阻止するため、夏希は捜査を開始するがー。
神奈川県警刑事部根岸分室の警視・上杉輝久の許に、警察庁理事官の織田信和が突如訪ねてきた。警察庁の同期で公安部に所属する北条直人が任務中にフランスで行方不明になったというのだ。警備局長の意向を汲んだ織田は、上杉に共に彼を探してほしいという。2人は、互いの友人のため、危険な捜査に乗り出すのだが…。僅かな手がかりを追って海外へ飛ぶ2人を待ち受けるものとは。「ゴールド」の事件の全貌が明かされる!
17歳11か月まで生きたワンコとの日々の記録。ワンコが持っている命の、最後のひとしずくまで、私と一緒にいてくれました。Twitter#秘密結社老犬倶楽部で話題。全編描き下ろしイラスト&エッセイ。にっこり、ほっこり、ちょっとほろり。老犬介護は大変だけどやさしい気持ちにもなれるー。
この世がどう移り変わっても、考える人は揺るがない。哲学=考えることは、どんな困難も超えていく。自分が生きて存在していること。この圧倒的な不思議について。
本書に集められたマザーのことばは、いろいろな機会に、さまざまな形で、いろいろな人々に語られたものからの抜粋である。1月から12月に区切って構成。
仕事は核心をつけばうまくいく!-報告・連絡・相談といった日々の業務連絡はもちろんのこと、取引先との交渉、会議での意見発表、さらに部下指導や突然のトラブル解決まで、どんなこともまずは要点をつかむことが何より大事。何が言いたいのか、何が問題なのかがわかれば、自ずと解決策・対処法は見えてくる。著者が長年の修練・習慣の末に身につけた文書や談話を40字に要約する方法は、まさに核心をつかむためのスーパースキル。「40字要約」で何が、どう変わるかを基礎編で、実際の文書や談話を使っての要約法を実践編で解説する。仕事の生産性が格段に上がる本。
子供のころの水の記憶、同性の先輩への憧憬、母の死、父との葛藤…。かつて経験した強烈な瞬間を、烈しい幻視力によって生き直したレベッカ・ブラウンの自伝的作品集。
アメリカ経済に史上空前の繁栄をもたらし、歴代の財務長官のなかで最も高く評価されるロバート・E.ルービン。メキシコやアジアの通貨危機、LTCM破綻など数々の難局を乗り切り、ともすれば「大きな政府」を志向しがちな民主党・クリントン政権内に市場中心主義を根付かせたその経済運営は、その名にちなんで「ルービノミクス」と呼ばれ、ウォールストリートはもとより米議会、さらには世界各国の政策担当者から絶大な信認を得た。初の回想録である本書は、自ら陣頭指揮をとった通貨危機との闘い、巨額の財政赤字を解消した経緯など、最重要閣僚として関与したクリントン時代の経済政策の舞台裏を詳細に語る。また、大統領のセックス・スキャンダルにも言及。そしてルービノミクスの根幹をなす「確実なものは何もない」という哲学を自らの言葉で披瀝する。退任後の現在も、世界経済のキーパーソンとして活躍する名財務長官の貴重な証言。
がんばって勉強しろ。がんばって働けと、僕らはずっと教えられてきた。でもそんな「向上心」なんてひとつも持たないままに、実に楽しく居心地よく毎日を過ごしている人たちがどれほど多いことか。「片づけないこと」「狭さをおそれないこと」「部屋を壊すこと」「洋服と住むこと」「部屋をギャラリーにすること」「風呂がなければ作ること」「そしてどこにも住まないこと」など50のテーマ別約300物件。
セルフ・カヴァーによるバラード・コレクションの第1弾がリマスター再発。“浜省のバラード”を強く認識させるきっかけを作ったベストセラー・アルバムで、20代の恋人たちのラブ・ストーリー集。
3社合同企画によるベスト・ヒット集の第2期。「チャンピオン」「冬の稲妻」「君のひとみは〜」ほか、どれを聴いても名曲ばかりのアリス・ナンバーを2枚組で。デジタル・リマスタリング盤。
誰からも愛されずにいた高校生・あさぎが、迷い込んだ異世界で恋に落ちたのは、赤い髪、獣のような体躯をもつ男・ソード。ぶっきらぼうで野蛮な彼だが、あさぎへの愛は一途で情熱的だった。ソードの元へ戻れたあさぎを迎えたのは、更に熱く激しい、そして不器用な彼の愛だった…!戸惑いながらも身体を重ねる二人…獣のようなまぐわいではない愛のある営みに、狂喜し打ち震えるー。「ソードさん、これは、愛情を確かめ合う素晴らしい行為なんですよ?」恋は炎となり二人を熱く包む…甘い運命的ラブ。
変わらない友人たちの温かさと、思いがけない出会いが結ぶ縁。新しい渦に飛びこんではじめて知った、自分を越えた先の果てしのない自由。日記エッセイ第8弾。