キスには簡単に応じた。かなり上手な応じ方である。乳房も、抵抗せずに触らせてくれた。当然のエチケットとして、下半身にも手を伸ばした。古い性のタブーを超え、新らしい性論理の確立に挑んだ、翔んでる女たちと勇気ある男たちの、限りない悦楽と官能を描き切る傑作集!
ロマンの成立しがたい現代は、うるおいの乏しい時代である。この小説の主人公はそのような現実からはじき出された女である。彼女は魂の安息を求めて故郷へ帰って来た。しかし生きている以上、ひとは現実と手を切ることはできない。ひとりの女の過去と現実を通して、現代にふれてみたかった
親と子をむすぶ心のぬくもりの中で育くまれてきた昔話の数かず-昔話の第1級の語り手である笠原政雄さんは、雪深い山里で、お母さんからたくさんの話を聞いて育った。以来60年、昔話は彼のからだの中に蓄えられ、育くまれ、語り出されてきた…。その珠玉の昔話の数かずを紹介する昔話集と、昔話の伝承と語り手の形成に光をあてる、回想記とをあわせて、いま昔話の世界の全体像がここに明らかにされる。
英語にくびったけ!FM横浜で活躍中のイングリッシュDJが語る英語人生。
時代を突き抜けて生きた6人の異能の画家たちの、それぞれに生きた地を訪ね、創造の場・表現の場に身をおいて、作家の未知なる素顔を鮮やかに描く。秘められた心象風景から、作品を読み解く、清新な美術論。暖い筆づかいが共感をよびおこす!
私たち親子の歴史は、戦争をぬきに語ることはできません。戦争という特殊な時代背景のもとでは、人々は生きる姿勢を厳しく問われるものです。人間が好きで、広く世界の文化を愛し、芸術に親しんだもの静かな父は、一方で、工場のサボタージュを指揮する厳しいレジスタンス精神の持ち主でした。こうして一冊の本になるほど、父との思い出をたくさん持つことができたことを、私はとても幸せに思います。
ユカのうちは、ママとふたりぐらし。ときどき、さびしくなると魔女に変身します。ユカはちょうむすびリボン、ママは半分口べに。おけしょうをくふうして、ふたりだけのひみつの魔女ごっこです。でも、ある日曜日、ほんとうにふしぎなことが、おこったのです。
地下に潜行してレジスタンス活動を続けるスペイン共産党政治局員サンチェスは、ナチスに捕えられブーヘンワルト強制収容所に送られた。戦後、政治活動に復帰した彼は、スターリニズム批判とロシアの強制収容所の現実に直面し、コミュニストであることに苦悩する。人類がつくりだした最大の悲劇、ナチス収容所とソルジェニーツィンの描く収容所とを鍵に、知識人として生きることの意味を現代に問うドキュメンタリー・ロマン。