金子由香利のCDはフィリップスから2枚、ビクターからは銀巴里ライヴの1枚が発売されているが、今月はCBS・ソニーからトリオ・レコード原盤の2枚が登場した。73年、74年の録音で、彼女の記念すべきデビュー・アルバムとセカンド・アルバムのCD盤で、ファンには待望のものだ。彼女のレパートリーは、今ではフランスでもほとんど歌われないものだが、彼女にとっては永年大切にしてきたものだけあって、すっかり彼女のためのオリジナルであるかのように自分のものとなっている。酒の楽しみや愛のよろこびよりも悲しい恋と人生のたそがれを独得のセリフと歌唱でじっくりと歌い込んで、聴かせる。若い人にも耳を傾けてもらいたいものだ。
jazzaholic転じて 2006年から“鮪(マグロ)”と名乗るようになってから初となる音源は4曲入り。淡いエレクトロ・エキゾティカからブルース混じりの歌謡風味まで詰め込まれた作品は、“鮪”という名前のように、日本と異国の大きな振れ幅の中を漂っている。
すべての日本国民に愛される歌姫・美空ひばりが、49〜57年の間に残したヒット・ソング50曲をCD3枚に編集した作品。現代でも歌われる「東京キッド」や「お祭りマンボ」はもちろん、そのほかにも多数存在するヒット曲の量には驚くばかり。さすが女王です。