梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。マラルメを研究する館の主・瑞門龍司郎が主催する「火曜会」の夜、奇妙な殺人事件が発生する。事件は、名探偵の活躍により解決するが、年を経た後、再調査が現代の名探偵・石動戯作に持ち込まれる。時間を超え交錯する謎。まさに完璧な本格ミステリ。続編「樒/榁」を同時収録。
コンプリート・シングル・コレクション22曲に、未CD化21曲、さらに未発売音源2曲などを加えた2枚組。筒美京平作品を12曲も収録している、まさにファン垂涎のアイテムだ。
懐かしい番組たちを隅々まで味わうための3枚組。水木一郎・ささきいさお両御大の若々しい(しかしすでにコッテリした)歌声もイイが、ワキを固める面々のはじけっぷりや、こんな曲あったんかい、的微苦笑も楽しい。昔は短調ってカッコ良さの象徴だったんですね。
70年代にCMソングで一躍注目を集めた実力派フォーク・デュオ、BUZZ。「ケンとメリー〜愛と風のように」のほか、代表曲の数々を収録した新編集によるベスト・アルバム。
プロデュースは小林武史。そのロマンティックな詞と美しいメロディは、例えば日本に“アメ・グラ”的な映画があったら全編に流れていそうなせつなさとアカデミックさが、ある。嫌味な要素がひとつもないセンスは、いそうでいなかった強い個性だろう。
デビュー・シングル『アジアの純真』から最新シングル『海へ』まで全てのシングルを中心に、『愛のしるし』『これが私の生きる道』の中国語ヴァージョンも収録した超デラックスなベスト盤。
ユニバーサルの有名なライブラリーの数々を、“ゴールデン・ヒット・パレード”と題して贈るシリーズ。日本でも人気のフレンチ・アイドル、ヴィッキーのすべてを収録。
ロマンティックなCDである。春の息吹に満ちあふれた旋律をボニーのシルキーな声が綴っていくさまはじつに美しい。明晰な和声で支えるパーソンズのピアノがチャーミングな歌唱を一層魅力的にした。
ウィリアム・ギロック(1917〜93)はアメリカ合衆国ミズーリ州で生まれた作曲家、音楽教師。数々のピアノ小品を残し、それらはさまざまなピアノ演奏上の大切な問題を扱っており、ピアノ練習曲としても価値ある作品となっている。
8ヵ月の短いスタンスで91年11月に発売された2nd。60年代の良質ポップス、70年代の黄金期ロックなどを飲み込んだ心地良いメロディとひらめきときらめきに満ちた歌詞が素晴らしい1枚。
シャンソン・シンガーとして高い評価を得ている金子由香利のベスト。シャンソンのみならず、スタンダード、ポップスを独特のヴォーカルで聴かせてくれる。《ゴールデン☆ベスト》シリーズの1枚。
クルマにまつわる奥田ソングばかりを集めたカーソング・セレクション。PUFFYへの提供曲、ユニコーンのセルフ・カヴァー、さらに新曲も4曲収録。彼らしい、個性の強いアルバムとなった。
1993年に「このまま君だけを奪い去りたい」でデビューしたDEENの、12周年記念特別ベスト。ファン投票で選ばれた楽曲をすべて新録音した豪華盤で、「素顔で笑っていたい」以来10年ぶりとなる織田哲郎書き下ろし曲やカヴァー曲なども収録。
1995年にアルバム『ザ・ハイロウズ』でデビューした大御所ロック・バンドの初ベスト・アルバム。シングル曲を中心に、タイアップ使用曲ばかりが収録された本作、彼らの10年の軌跡が辿れる内容だ。入門編にも最適。
日本の吹奏楽人口は、OB、OGも含めて、およそ500万人とも言われている。そんな吹奏楽ファンに送るベスト100。CD6枚には、ポップス、マーチはもとより、オリジナル名曲編も加えた万全の編集。演奏は東京佼成WOやシエナWOなど日本を代表する団体。ファン待望の100シリーズ。
世間の女性シンガー・ブームとはまるで無縁であるかのように、着実に自らの音楽を高めているセカンド・アルバム。聴く者を惹きつけずにおかない魅力を深めた、堂々たる歌いっぷりはすでに独自の境地に。アートワークを含めスタッフとのユニティも強力。
ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。
“ジャパニーズ・シャンソン”と“フォーク”とがもっとも幸福な形で、ひとりの歌い手のなかに融合を遂げたのが加藤登紀子だ。このカヴァー・アルバムからは、しっかりとした魂や生命が間違いなく歌のなかに存在することを、聴き手に確実に届けてくれるだけの“力”が伝わってくる。★