「三十年間を、きみはただまっしぐらに歩き通せるか」ひと筋の光を求め、いくつもの人生が織りなす挫折と輝きの物語。世代を超えて響き合う魂。気高き文学の最高傑作。
28年前の父の罪を負って娘は逃げる、逃げる…「核」をめぐる究極のポリティカル・サスペンス!
人々は経済的に困窮すると、過激思想に救済を求める。金本位制は通貨供給不足になりやすいデフレレジームのため、世界経済は繰り返し恐慌に見舞われ、そのたびに過激思想が台頭した。秩禄処分への不平士族の「お金の恨み」が日本を対外戦争に駆り立て、新聞に煽られた世論はやがて英米と離反・対決する道を選んでしまう。
24歳の時、赴任先の博多で12歳年上の人妻・幸子と駆け落ちの末、結婚した菊池忠紘。それから約10年、祖父母の介護を引き受けることになった忠紘は、幸子を連れて実家に戻る。そこには何やら二人だけが知らない“家の事情”が潜んでいた。嫁姑問題、介護、相続…こじれにこじれた菊池家の行方は。
戦争の高揚と絶望、そして戦後の果てない堕落。兄の人生を見つめたその娘は、「謎の歌手」に生まれ変わった。代表作『兄弟』の原型にして、いまに鮮烈な未発表作品、なかにし礼の死後1年目に衝撃の単行本化!
時代はバブル全盛に。東京本社に栄転が決まった望月と結婚した佳那は、ヤクザの山鼻の愛人・美蘭のてほどきで瞬く間に贅沢な暮らしに染まっていく。一方の水矢子は不首尾に終わった受験の余波で、思いがけない流転の生活がスタートする。そして、バブルに陰りが見え始めた頃、若者たちの運命が狂い出す…。
灼熱の鉄づくりに命をかけ、経済大国・日本を創り出した男のドラマ。日本は貿易立国しかない。だから鉄をつくるのだ。それがわたしの信念だー。川崎製鉄(現JFEスチール)創設者、西山弥太郎は、銑鋼一貫工場を千葉に建設し、戦後日本企業が世界市場を席巻する礎を築いた。「鉄のパイオニア」の生涯を描く大河小説。
すべての旅はここからはじまった。二十歳で登頂したデナリ山。アラスカ、グリーンランド、カナダ、ノルウェー、そして、二度目のデナリー。地球の極北に魅せられた長い旅の軌跡。世界を駆け抜ける写真家の“原点”。野性の厳しさと美しさに導かれた出会い。開高健ノンフィクション賞受賞後、初の長編エッセイ。
炎に映る孤独はひたひたと一人を満たす。他の誰でもない、自分の生を生きていく。大転換の時ー八ケ岳の山小屋から“新しい日常”を探る地球視線エッセイ。
初の世銀融資。夢の水島製鉄所ー「世界をつくる火」が燃え上がる。「暴挙」「二重投資」「製鉄所にぺんぺん草が生える」…批判の嵐の中、信念を貫き、高炉メーカーへの脱皮を果たした川崎製鉄社長・西山弥太郎は、世界の鉄鋼需要拡大を見通し、さらなる巨額投資に踏み切る。西山弥太郎が示した、真のリーダーシップとはー。
なぜ座布団に正座するのか?「下半身を省略」するためです。ついに出た、落語論の新機軸!!ユニークな活動で注目される談志の孫弟子が、落語の面白さをイチからお教えします。
世界を睥睨し超然と生きよう。余を名乗り、生死を乗り越え、超然の高みに到達したはずだった。しかし超然境に浸る余を、ひとりの小癪な若者が、破滅への旅へ誘い出す。存在を賭した言葉の攻防。待ち受けるのは地獄か、それとも…。「どつぼ超然」待望の続編。
全身活字中毒作家によるせつなくておかしくていとおしい日本語蒐集録。
緊急対談!「権力のウソ」すべて暴きます。法治国家最大の危機、“検察問題”の流れを変える一冊!“ごまかし”、“詭弁”だらけの「最高検報告書」全文掲載。
偏読、雑読、併読、積ん読ー楽しみ方いろいろあります。年間300冊の本を読み、読書家で知られる女優の初エッセイ。
浅田文学の新たなる傑作、誕生ー。定年の日に倒れた男の“幸福”とは。心揺さぶる、愛と真実の物語。
父の国の大空襲から母を守り、炎の夜を生き延びろ!“アンダイング=不死身”とあだ名をつけられた日系二世の少年・時田武14歳。母・君代と家族を率いて、炎そのものとなった街を駆ける。