行動派作家が現代に挑む深層ルポ。心を病む企業戦士、風俗産業の女、山谷に斃れた映画監督…。知られざる同時代人との魂の交感と、状況への洞察によって写しとった世紀末日本・光と闇の42景。
今や生活用具になりつつあるコンピューター。だが、ソフトウェアをめぐる問題は後を絶たない。新しい法律を紹介しながらソフトの著作権についてわかりやすく説く。
’86年最大のドラマーマルコス独裁政権崩壊を筆者は民衆の中でつぶさに体験した。世界をゆるがした4日間を軸に、革命に至る圧政と腐敗を描くドキュメント現代史。
現在の視点から発掘した昭和史。山本宣治の死、阿部定事件、吉田茂逮捕の裏、帝銀事件、吉展ちゃん誘拐、三島由紀夫自決など、事件の現場“東京砂漠”をくまなく歩き、そこに登場した人物を浮き上らせた歴史案内。
さながら、メスをもって手術台にたった外科医のような緊迫感が毎日続いた。しかも活字になるたびに、当りさわりがありすぎて、身の置きどころに苦しんだ。それもそのはずである。地位のほかには何の値打ちもない経営者や、近くでよくよくみると何の長所も手腕もないが、遠くでみるとごまかされてしまうトップの面皮を遠慮会釈なくひっぱがしたからだ(本文より)。財界御意見番による衝撃の行動指針!
520人の鎮魂賦。御巣鷹の峯に散った日航機123便の犠牲者の家族が、在りし日の姿を偲びつつ綴った痛切な手記。事故は時とともに風化しても、残された者の想いを消すことは誰にもできない。
第32回青少年読書感想文全国コンクールには、これまでで最高の334万2221編の作品が寄せられました。史上最高だった前年の応募総数を、さらに約5万2千編上回るという驚異的な増加で、全国の小、中、高校ばかりでなく、海外の日本人学校からの応募も949編にのぼりました。青少年の活字離れが心配され、一方では「いじめ」「暴力」「心のすさみ」が深刻な問題となっていますが、このコンクールの発展は、「子供の読書の深化とひろがりをはかり、読書生活の習慣化を育てる」という趣旨が幅広く支持されていることを示しています。小学校の部の応募総数は、全国から202万9940編(昨年は206万1291編)を教えました。そのうち、地方審査をパスした入選作は298編でした。この本には、小学校低学年の部(1年、2年、3年生)の入選作148編を収めました。
現代思想の全貌が、今、ここに!“知の転換”を求めて格闘するフランスを中心とする現代思想の総体を、日本で初めて概観する。
中国の歴史はあくまでも、人間中心で語られる。尭の時代の英雄神・〓の伝説から、殷王朝をほろぼした傾城の美女の逸話を経て歴史の黎明期、春秋時代末の呉越の抗争までを描く。
戦国時代は実力本位で、いくたの英雄、豪傑が輩出したが、秦によってほろぼされ、500年の動乱に終止符を打った。史上初の天下統一をなしとげた秦王はみずからを始皇帝と称した。
秦王朝は営々として成り、一朝に終焉した。群雄の中から楚の項羽と漢の劉邦が残った。項羽は戦略家で武力をほこり、劉邦は道理を説いて大勢力をきずいた。その宿命の対決は?
日本のためになることはIBMのためにもなることだ。限りなく挑戦する!日本市場に定着するIBMの組織力、技術力、情報力。
伊勢・伊賀三十二万石の藩祖藤堂高虎は、実に不思議な人物である。豊臣恩顧の外様大名でありながら、晩年の家康の重要な政策ブレーンとなり、親藩以上の扱いを受けた。“ゴマスリ大名”、と云われた従来の高虎像を真っ向から否定した野心作。
ベレーかぶって袋を下げて、きょうもぶらりと旅に出る。コミさんきょうも旅の空。人生行路の浮き沈み。日本はもちろん海外までも、コミさんコミカルふらふら日記。
さまざまある老化現象や老人病を防ぐ手だてはないのか。ぼけはどうして起り、その治療のメドはどこまでたったのか。健康な生活を送るために注意すべきことはなにか。そもそも老化はなぜ起るのか。本書は、老化をめぐる科学・医学の最先端の話題について、150人以上もの大学・企業関係の研究者に取材してまとめたものである。痴呆、老化のメカニズム、老化現象、老人病といった幅広い領域のさまざまなトピックについてやさしく紹介し、「21世紀に向けた老化学入門書」といった内容になっている。
昭和6年の満州事変をきっかけに満州国建国、国内では昭和7年に5.15事件が起こるなど、激動の昭和史が進展する。これらのドラマで重要な役割を果したのが北一輝や石原莞爾ら日蓮主義者たちである。新聞記者の改作は彼らの動きを追っていく。改作は京都大学副手の鳥海慶子に教えられて日蓮主義者の社会主義的「新興仏教青年同盟」の存在を知る。「仏陀を背おいて街頭へ」のスローガンをかかげた「新興仏教」の指導者妹尾義郎とは…。
昭和8年7月に蒲田日蓮会の一行は「死のう」と叫びながら行進、全員検挙された。警察はこの「死のう」団員に拷問を加えた。彼らは警官を告訴、徹底抗争した。昭和11年2.26事件が暴発した。首魁の日蓮主義者北一輝、西田税は反乱将校と共に処刑された。新聞記者としてこの不気味な宗教思想を追及してきた改作は日米開戦の直前にスパイ容疑で逮捕、投獄される。彼は良寛の「法華転」を読み、日蓮や法華経の研究に打ち込むが、昭和19年死刑に。