多くのアーティストが敬意を表す元祖・奄美島唄継承者のオリジナル・アルバム。70歳を越える彼女にしか出し得ない、人生や大自然をも感じさせる“魂の声”が最大の魅力。代表曲ほか、島唄や全国の子守唄を収録。
千住真理子が幻の名器“デュランティ”(ストラディヴァリウス)との邂逅を果してから約1年。3世紀の眠りから覚めた稀代の名器の勘どころを押さえた千住は、その魅力をフルに引き出して一曲一曲丁寧に磨き上げていく。彼女の誠実さが如実に現れた小品集だ。
女性Kotistのデビュー・アルバム。Kotistとは、つまり琴奏者の意。ただいわゆる伝統である邦楽をそのレパートリーにするのではなく、現代のポップなサウンドに琴の音色を融合させた音世界。楽曲も、ほとんどが本人のオリジナルだ。
83年発表作『STARGAZER』と82年発表作『OVERLAP』に、それぞれボーナス・トラックを加えてのカップリング復刻。米英ポップ・ミュージックのエッセンスを、念入りにさりげなく取り入れたカラフルなポップ・サウンドからは、初心者でも踏み込める気楽さが漂う。
80年4月発表の佐野元春のデビュー・アルバム。やっとロックンロールをやれる時代になったと、ラジオ・ディレクターからミュージシャンにカムバックした佐野元春の、強い意図を持ったアルバム。初期の佐野を代表する「アンジェリーナ」を収録。
単純なコードで次から次へと作品を制作し続けていた70年代後半から84年までのベスト選曲集。シンガーソング・ライター・コメディアンという独自のスタンスで下世話に世俗風刺する姿は、さだまさしと同じ土俵と解釈していたものでした。
90年代〜現在までトップ・バンドとして君臨するGLAYの2枚組による初のベスト盤。「口唇」ほか全24曲を収録。ドライブ感あふれるナンバーからしっとりとしたバラードまで彼らの魅力を集約した内容。2000年11月発表。
チャップリン映画の主題曲・挿入曲を集めた“ベスト・オブ・チャップリン”。オリジナルではなく、フランスの《ヴォーグ》の企画で、ミッシェル・ビラールの編曲・指揮による1972年の録音だが、映画の雰囲気を忠実に再現した演奏はファン感涙の仕上がり。
大ヒットとなったコンピレーション『KISS』の姉妹編となる作品。30〜40代をターゲットに、80年代をメインとした化粧品のCMに使用されたナンバーをズラリと並べた、ヒット間違いなしのアルバム。
94年7月に放映のTVスペシャル。豪華客船タイタニック号に沈んだ謎の龍の置物をめぐり、ルパンvs香港マフィアvs五右衛門vs銭形の4組が熾烈な争奪戦を展開する。資料データ集も充実。
Epic時代の音源に、アルフィーの坂崎幸之助との再レコーディングおよび新曲を加えたややこしい選曲。坂崎と組んだ曲にフォーク色が強まるのはまあ当然か。植木等からの影響を窺わせる[1]-(10)が、いつもの軽い笑いに流されすぎずおもしろかった。
異能芸人&変人・鳥肌実主演映画のサントラ。埼玉・栃木の国道・街道沿いあたりの空気を音化したような独特の空気がクセになるこの音楽は、(2)(4)(9)(14)(19)(24)が醸し出す無国籍ムードも秀逸。白井の弾く“寺内タケシ”調ギター・インスト(10)など、聴きどころじつに多し。★
93年『MY HOME TOWN』以来となるオリジナル・アルバムのリリースだ。デビュー30年を迎えた小田和正が、じっくりと時間をかけて制作した完成度の高い作品だ。