『法と経済学』は1960年代アメリカで誕生した、ミクロ経済学を法律に適用する分析方法である。本書は、『法と経済学』についての批判や疑問に答え、また『法と経済学』の考え方と分析的な方法を解き明かすことによって、この方法がわが国の法律学にもたらす意義と可能性を考えるものである。
銀行経営が注目されるなか、債務保証(支払承諾取引)、とりわけ借入保証取引という新たな視点から、戦後日本企業の経営において銀行が果たしてきた役割を再検討した労作。
戦間期中国の経済発展と対外戦略について、中・日・英など各国の公文書を主とする一次史料とその史料批判に基づく経済政策史的・政治外交史的な考察を進め、本来あるべき近現代史研究をめざした試行錯誤の中間的な総括。
秋成・源内・馬琴など近世小説の刺激的な読解を展開し、幻想と怪談研究によって文化の深部にアプローチしてきた著者が、江戸文学の光芒と陰翳を集成、その虚構と形象の方法に迫る。
本書の目的は、貨幣金融制度を中心に制度のもつ経済的意味を理論的かつ歴史的に考察することである。取引費用を重視する新制度経済学の視点からも、経済制度とくに貨幣金融制度の役割、およびそれらがどのように成立し変化するのかを考察している。
本書は、東京経済研究センター(TCER)と日本経済研究センターの共催で1997年7月以来定期的に開催されてきた「景気日付研究会」における研究成果の一部を、2002年2月に道後温泉で行われた「TCERコンファレンス(旧逗子コンファレンス)」における報告論文を中心にまとめたものである。
軍事戦略物資「石油」という観点から、日米開戦経緯、南方占領と石油補給、敗戦直後の民需転換を取上げ、軍事と経済の関係を日米双方の一次資料を駆使し、実証的に分析する。
20世紀初頭のドイツにおいて「青年」たちは、来るべき時代の担い手として過度に賛美され、そこには一種の「青年神話」が形成された。トーマス・マンを始めとする多くの知識人は、タブラ・ラサとしての青年に自らの芸術的・政治的な夢を託した。それはまたファシストたちに関しても同様であった。「青年」においてこそ、この時代のドイツにおける「文学と政治」、そしてまた「エロス」のディスクルスが一身に交差していたのである。本書は、19世紀末からナチズムの台頭に至るまでのドイツで生成・発展していった「ドイツ青年運動」、並びに当時多くの読者を持った思想書や政治的テクスト、また文学テクストを分析の対象とし、「男性同盟と同性愛」を縦軸に、「文学と政治」を横軸に据え、従来の「エロスと文学」か「政治と文学」かという二者択一的な問題設定を横断する「エロスと政治と文学」の、特殊ドイツ的ありかたを明らかにする試みである。
4人の旅が始まったが、目的地も定かでなく足並みが揃わず、ツメが口論の挙句1人去ってしまい、トオボエが慌ててそのあとを追う。トオボエはツメをなんとか連れ戻すため説得しようとするが……。
シャガラ軍の侵攻によりダルシアの城は崩壊し、キバと三人の狼たちがばらばらになってしまった。キバを探していた三人は、城から逃げてきたクエントを見つける。その頃、一人になったキバは……。
油田跡の街外れの洞窟を走り抜けたキバたちの頭上にダルシアの飛行船が現れる。研究所から、月の花の娘、チェザを連れ去ったダルシアを追ってやってきたチェザ奪還隊との戦闘が繰り広げられる。
講談社『マガジンZ』掲載SFファンタジーのTVアニメ版第5弾! 人の姿を借りて人間の世界で生活をする狼たちの物語。物語はいよいよ中盤にさしかかり、もう目が離せない!