本書は、著者のこれまでの実務経験から、擁壁の設計を行ううえで最小限必要と思われる事項について記述している。擁壁の設計に用いられる理論式、あるいは経験式については、その成立過程、適用上の留意事項をできる限り詳しく、かつ平易に解説した。また、設計法の理解を容易にするため、種々のタイプの計算例を示した。
本書では、北海道農業における農家の農業機械投資の効率性を取り上げており、その経済的側面からの分析と経営基盤を背景とした資本形成過程の経営史的考察の両面を行っている。
ヒトをはじめ、さまざまな生物の体内で時を刻む生物時計。謎に包まれていたその分子機構が、いま明らかになりつつある。つぎつぎと見い出される時計遺伝子、そして、その遺伝子発現制御、タンパク質相互作用、シグナル伝達など、話題の生物時計、そのすべてがわかる待望のレビュー集。
本書は、19世紀におけるアメリカの経済を「制度的要因」、すなわち経済活動を規定するフレームワークとしての法との関連性いかんという視点から論じたものである。
本書は、動物生産環境に関する国際シンポジウムや日本畜産環境研究集会などで公表された動物環境レメディエーションに関する論文集である。目次内容は総説を編集した「1:マニュアのリサイクル」、「2:動物との共生の技術」さらに抄録を編集した「3:環境修復の新技術開発」から構成されている。これらの項目構成は必ずしも系統的なものではないが、動物環境のレメディエーションの今日的課題として提起されている大要が理解されよう。
いつも手元にあって慣れ親しんでいる本/書物。書物とは何だろうか?「もの」としての書物が世に現れて、現代に至るまでその身につけてきた特質とそのありよう。書物という物体とその内容をなすものがひとつに溶けこんだ相において自在に語られる「書物への夢夢の書物」。その考察はおのずとヨーロッパ精神史を飾る多くの詩人、作家、思想家たちーマラルメ、ユゴー、ダンテ、プラトン、ビュトールらーの書物との関わり、文人たちの測り知れない書物への想いへと及んでゆく。
時計遺伝子のクローニングとその解析が爆発的に進んだことで、約24時間の周期性を生み出すシステムの骨格がみえてきた。複雑に絡まり合う時計遺伝子のネットワークがリズムを刻む。サーカディアンリズム研究のすべてをまとめた待望のレビュー集。
「失われた15年」をどうみるか。金融不安定性と景気循環をめぐる本書の理論モデルは、1980年代〜2000年代の日本経済の分析に多くの示唆を与える。
ピラーホイール式クロノグラフ、ジャンピングアワー、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダーー複雑機構のムーブメントを完全分解!
建築は建築の論理だけで充足していてよいのか。社会の変容を敏感に捉え、建築とは何かを根源から問いつづける磯崎新は、実作やプロジェクトを通して、エポックとなる作品を半世紀以上にわたって送り出してきた。論集最終巻の本巻では、磯崎自ら手掛けた作品やプロジェクトを批評の対象とし、立ち位置の異なる建築観を併せて掲載することで、その建築思想の位相をより鮮明に浮き上がらせる。「制作の現場」に立つことで建築思想を鍛え上げてきたその時々の発言と問題意識を回顧し、建築と建築家のあるべき姿を問う。